2007年3月10日

『企業創造力』

【】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234889

本日の一冊は、日本やアメリカ、インド、中国など、世界中の企業を訪問し、創造力とマネジメントの関係を研究している著者が、企業の創造力を高める「6つの要素」を提唱した注目の一冊。

JR東日本の大ヒット商品「大清水」や、人口甘味料市場で大成功した「ニュートラスイート」、HP・キヤノンのレーザープリンターまで、さまざまな事例をもとに、クリエイティビティの本質に迫っています。

読んでいて驚くのは、これほどまでに多くの成功事例が、社員の自発的かつ非公式な研究活動から生じているのか、ということ。

読めば読むほど、著者が言うように、管理するのではなく見守る、公式に応援するのではなく非公式に応援する、報奨金を出すのではなく、金銭によらないインセンティブに頼った方が、より組織がクリエイティブになる、そんな気がしてきます。

話の切り口はクリエイティビティやイノベーションですが、読んでいて、いい組織とは何か、深く考えさせられる一冊です。

見た目の堅いイメージとは裏腹に、プロジェクトX的な開発ストーリーが楽しめる刺激的な一冊です。

久しぶりに読んでいてワクワクする本でした。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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企業におけるクリエイティブな活動の大部分は、事前の計画に基づ
いて行われるものではなく、それどころか、まったく予期しない場
所から始まっている

新幹線の開通には数多くのトンネルが必要だったが、谷川岳を貫く
トンネルを建設した際、湧き水の処理問題が浮上した。エンジニア
は排水溝を設計に加えた。しかし、現場の建設作業員たちはすでに
水の用途を見つけていた。喉が渇いたときに飲んでいたのだ。掘削
機械の安全管理を任されていたある保守作業員がその水のおいしさ
に気づき、排水溝に流す代わりに瓶に詰め、高級ミネラル・ウォー
ターとして販売してはどうかと提案する。このアイデアは採用され、
まもなくこの湧き水は「大清水」という銘柄として発売されること
になった

◆コーポレート・クリエイティビティを高める6つの要素
1.意識のベクトルを合わせる
2.自発的な活動を促す
3.非公式な活動を認める
4.セレンディピティを誘発する
5.多様な刺激を生みだす
6.社内コミュニケーションを活性化する

拡散的思考ができる人物は、「集中的思考」をする人物よりもクリ
エイティブである

これまでに行われた研究により、ブレインストーミングは集団のク
リエイティビティにはほとんど影響を及ぼさないことが証明されている

クリエイティビティは、「内的モチベーション」つまり、取り組む
仕事そのものを成し遂げたいという欲求に左右される面が強い

理想的な社員とは、自発的にプロジェクトを始める社員である
(トム・ピーターズ)

人が問題にのめりこめばのめりこむほど、洞察力は鋭さを増す

例外を見逃すな――それが原則である(中略)どんな些細なことで
あれ、例外は、新たな発見につながる幸運な偶然に転じるかもしれない

新たな優先事項を作ること――どのレベルの社員であれ、またどの
部署の社員であれ、社員から情報や支援を求められた場合、迅速に
対応することが大切であることを全社員に徹底することである。情
報を求められた社員の対応こそが、クリエイティブな活動が始まる
鍵となるかもしれないからだ

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『企業創造力』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234889
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■目次■

第1章 コーポレート・クリエイティビティの本質
第2章 クリエイティブ神話
第3章 真にクリエイティブな人物
第4章 意識のベクトルを合わせる
第5章 自発的な活動を促す
第6章 非公式な活動を認める
第7章 セレンディピティを誘発する
第8章 多様な刺激を生みだす
第9章 社内コミュニケーションを活性化する
エピローグ 旅の出発点

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