【グローバル企業で続々採用の会計テキスト】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799316478
最近いろんなところでセミナーをやっていて感じることですが、日本人のビジネスパーソンには、会計のできない方が多いと思います。
文系の学生だと、下手をすると学ばないまま卒業するわけですから、仕方ないのですが、会計がわからないと問題なのは、どう会社に貢献していいかわからないからです。
数字を前提にしないで話すと、「頑張っているのに給料が安い」という議論になりがち。そうならないためにも、最低限の会計スキルは身につけておきたいものです。
本日ご紹介する一冊は、IKEA、ネスレ、フォルクスワーゲン、VOLVO、LVMH、IBM、GEなど、名立たるグローバル企業が採用したという、会計習得のための人気研修テキスト。
250万人が受講したという、経営シミュレーションのグローバルスタンダード「CELEMI」プログラムの提供者が、直接まとめた会計のメソッドです。
損益計算書の限界と、貸借対照表の読み方、キャッシュフローの見方など、重要なポイントがじつにわかりやすく示されており、決算書に記された「原因と結果」が、わかるよう、丁寧な説明が付されています。
これなら、ビジネスパーソンが何をすれば会社に貢献できるのか、何が利益につながり、何がキャッシュにつながるのか、何が有効な投資で何がムダな投資なのか、一発でわかると思います。
わずか120ページに満たないテキストで、ここまで解説できるのは、見事としか言いようがありません。
どんな説明がなされているのか、一部ピックアップしてみましょう。
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年間費用は、毎年減っていく工場や設備の価値に等しい これを減価償却費といいます
ビジネスにおける資金の出どころは、大きく分けて2つあります。つまり、“会社の所有者”と“資金の貸し手”です
利益とは、帳簿価値として入ってくる資産と出ていく資産の差、すなわち帳簿の価値です
キャッシュフローとは、入ってくるキャッシュと出ていくキャッシュの差です
営業活動によるキャッシュフロー
顧客の支払いから原材料や人件費、その他の支出を差し引いたもの
投資活動によるキャッシュフロー
不動産や機械設備の売却や購入に関するもの
財務活動によるキャッシュフロー
入ってくるキャッシュ:借入金(融資者から)や株式発行(所有者から)
出ていくキャッシュ:借入金の返済や配当金支払い
費用として計上された項目を、費用ではなく投資と見なすべきか、またはその逆のケースかも検証する
サービス業では「失われた時は永遠に帰ってこない」という言葉は常識です。航空会社、映画館、レストランも同じです。空席はお金を得る機会を失うということです。にもかかわらず、それに対する費用は発生します。しかし、幸いなことにその逆もまた真実です。料金を下げてでも、その空席を埋めることができれば、多かれ少なかれ必ず最終結果としての純利益に寄与します
あなたが購入した原材料や部品の価格には、輸送に伴う費用も含まれている
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会計や企業経営における今日的課題についても指摘しており、なかでも以下の指摘は、経営に携わるすべての人が考えるべきポイントかもしれません。
<すべての費用の中で販売費及び一般管理費などが占める割合が取るに足らない時代がありました。以前は費用のほとんどが、売上原価でした。今日ではその状況は一変しました。多くの業種で販売費及び一般管理費が売上原価を超えるようになりました。このため、販売費及び一般管理費が、顧客が支払うに値する価値を実際にどれくらい増大させているのかを測定することがやや困難になっています>
非常に薄い本ですが、これまで会計の入門書を読んでもピンと来なかったという人には、理解を助ける良いヒントになります。
研修講師の方であれば、本書をテキストにすることで、授業がやりやすくなるかもしれません。
ぜひチェックしてみてください。
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『スウェーデン式会計力のレッスン』クラス・メランダー・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
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◆目次◆
監訳者まえがき
はじめに 「違い」を生み出そう
Part.1 全体像をつかむ
Part.2 会社はうまくいっているか?
Part.3 可能性を探る
最後に さて、何が起こるのか…?
用語辞典
訳者あとがき
Apples & Orangesの紹介
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