【無印良品のマネジメント】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041015200
本日の一冊は、ベストセラー『無印良品は、仕組みが9割』の著者であり、株式会社良品計画会長の松井忠三さんによる注目の新刊。
※参考:『無印良品は、仕組みが9割』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041104998
松井会長といえば、38億円の赤字から、驚異のV字回復を実現した、同社の中興の祖。
V字回復を支えた2000ページのマニュアルのエッセンスを紹介したのが前著でしたが、今回は、無印良品が持つマネジメントの「仕組み」を紹介しています。
なかでも注目なのは、同社が誇る人材評価シート「ステップアップシート」と、戦略的異動のメソッド。
ステップアップシートの詳細は、本書でご確認いただくとして、ここではシートの概要と、無印良品の異動の特徴を紹介しておきましょう。
<ステップアップシートは、「スタッフの何を評価すればいいのか」が、細かく項目になって書き出されている評価表です。例えば、勤務シフト通りに出退勤できているか、身だしなみはルール通りにできているか、いつも笑顔で目を見て挨拶ができているか、といった働くうえでの基本的な姿勢も評価の対象になっています>
<無印良品ではこのような異動をしています>
・本人が希望している異動を尊重する
・三~五年で異動になるケースが多い
・販売部から商品を開発する部署に、販売部から物流担当に……と
いう具合に、まったく違う部署に異動させるケースが多い
・年齢にとらわれずに若手にも重要ポジションを任せる
・困った部門にエースを投入
・部門長を新規分野に出す
・上司の個人的な感情が影響しないような異動の体制を整えている
・懲罰的な異動はない。そもそも無印良品に閑職は存在しない
<直属の上司との折り合いが悪くて実力が発揮できていない可能性>を考慮するあたりが、きめ細やかで素晴らしい。
<異動で人材育成の八割が決まる>と言い切る松井会長の考えがわかる、じつに読み応えのある一冊です。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆無印良品が働き続けたい会社になった理由
1.無印良品というブランドが好きで入社した人が多い
2.内部採用でじっくり育てた人を正社員にしている
3.「働きがい」を感じる職場を本気でつくっている
人の問題を、人の数で解決するという方法は、会社を弱くします。例えば、売り上げが10%アップして、社員の仕事も増えたから、人も10%増やそう──こういう考え方をする会社は多いようですが、これはリスクの高い発想です。この発想で人を増員し続けると、業績が好調なときはいいのですが、悪化したときは一気に人件費が負債となってのしかかります
中途で採用した人は、多くが数年後に辞めてしまう傾向
◆無印良品ではこのような異動をしています。
・本人が希望している異動を尊重する
・三~五年で異動になるケースが多い
・販売部から商品を開発する部署に、販売部から物流担当に……と
いう具合に、まったく違う部署に異動させるケースが多い
・年齢にとらわれずに若手にも重要ポジションを任せる
・困った部門にエースを投入
・部門長を新規分野に出す
・上司の個人的な感情が影響しないような異動の体制を整えている
・懲罰的な異動はない。そもそも無印良品に閑職は存在しない
無印良品では、評価の低い社員は別の部署に異動させます。その人自身の能力の問題ではなく、直属の上司との折り合いが悪くて実力が発揮できていない可能性があるからです
個人的に異業種交流会に出かけるより、部署やチームという単位で交流するほうが、一時的ではなく長くおつきあいできるのではないでしょうか
ステップアップシートは、「スタッフの何を評価すればいいのか」が、細かく項目になって書き出されている評価表です。例えば、勤務シフト通りに出退勤できているか、身だしなみはルール通りにできているか、いつも笑顔で目を見て挨拶ができているか、といった働くうえでの基本的な姿勢も評価の対象になっています
人の言うことを聞かない部下なら、「じゃあ誰の言うことなら聞くのか」を分析します。そして、そのカギになる人に頼んで、指示を出してもらうのです
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『無印良品の、人の育て方』松井忠三・著 角川書店
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041015200
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◆目次◆
序章 無印良品は、なぜ離職率がこれほど低いのか
1章 「絶え間のない、しなやかな異動」で人は育つ
2章 若手社員を「折れない社員」に育てる仕組み
3章 自分で「何とかする力」を強化する一つの方法
4章 「チームワーク」はつくるのではない。育てる
5章 モチベーションを引き出す「コミュニケーション」術
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