【会社を成長させる取引の秘訣は?】
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ここ数年、大手企業との取引が増えたことと、ごく最近、帝国データバンクが調査に来たことで、「与信」というものに興味を持ち始めました。
現金商売、あるいは前払いの商売であれば問題ないことが、通常の商売では、問題になる。
それは、サービスの対価が「すぐに支払われない」という問題です。
では、そんなリスクを背負ってまで付き合いたい取引先とはどこか。それは当然、自社のビジネスを飛躍させてくれる取引先です。
本日ご紹介する『誰からも「取引したい」と言われる会社の条件』は、じつに地味な本ですが、企業経営にとって、とても大切なことを示しています。
端的に言えば、「信頼関係が企業を飛躍させる」ということです。
本書の冒頭には、一大ビジネスを成功させた、ある個人商店の例が出てきます。
<かつて、創業間もない個人商店がまさかのことをやってのけた。日本を代表する大手商社がどこもなし得なかった、米国のフードチェーンとのライセンス契約を勝ち取り、日本国内での独占販売権をもぎとったのでした。その個人商店オーナーは「日本人の食生活を変える」と宣言し、日本に戻るやフードチェーンの店舗をまたたくまに全国へ広めました。この個人商店は藤田商店といい、オーナーの名前は藤田田(ふじた・でん)。そう、日本マクドナルドの創業者です>
このように、一つの取引で会社が劇的に変わる例は、枚挙に暇がないわけですが、すべての会社がそんな幸運に恵まれるわけではない。
では、取引先に恵まれる会社とそうでない会社、信頼される会社とそうでない会社はどう違うのでしょうか。
本書には、そんな「良い取引」を成立させるための「ルール」が書かれています。
・良い取引先と付き合うことは、自分のためでなく自分と取引してい
る人たちのためでもある
・利益を共有できないところとは取引しない
・金銭トラブルに関する噂は、必ずウラを取る
・社長が交渉の場に出ない
・条件の見直しは他人のせいにする
実際に経営をやっていないとピンと来ない本かもしれませんが、営業マンをはじめ、企業に提案する立場の人が読めば、きっと営業活動が円滑に行くはずです。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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相手から見てこちらは、「お金払いが良い」のでしょうか。それとも「信用できる」「親身になって相手して」いるのでしょうか。「良い商品を安く提供して」いるのでしょうか。「サービスが良い」のでしょうか。そう、実はこういう条件というのは、表裏一体なんですね。相手に対して求めることは、実は自分も求められていることなんです
「どこと取引しているか」というのは非常に重要なことです。それにより、自社が評価されます
自分が儲かるだけでなく、必ず一緒に潤う人がいるのが、真の商売
良い取引先と付き合うことは、自分のためでなく自分と取引している人たちのためでもあるんです
相手に関心を持つというのは商売に限らず人間関係の鉄則ですが、それを最初に徹底してやるからこそ、相手にベストな提案ができるようになる
取引の9割は「担当者」で変わる
利益を共有できないところとは取引しない
金銭トラブルに関する噂は御法度。そういう噂を耳にしたら、必ずウラを取るようにすべきです
義理を忘れるようなところとは取引しない
取引における見栄えとは、相手に対する配慮
しっかり売って、しっかりフォローする
ある経営者は「折り返し時間で相手の忠誠度がわかる」と言っていました
「試され仕事をこなせば、間違いなく相手から信用される。つまり、無理な要求はビジネスチャンスなんだよ」(ある社長の言葉)
社長が交渉の場に出ない
条件の見直しは他人のせいにする
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『誰からも「取引したい」と言われる会社の条件』岩松正記・著 クロスメディア・パブリッシング
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844373501
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◆目次◆
はじめに
序章 取引したい相手とは、自分がそうありたい姿だ
第1章 あなたの会社は、取引先として選ばれる会社か?
第2章 あなたのこういう取引が嫌われる
第3章 こういう社長には要注意
第4章 取引していい会社、ダメな会社
第5章 上手な取引の仕方、条件の見直し方
第6章 どこからも取引される会社になる
おわりに
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