【文系でもできるデータ活用術】
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ビジネスパーソンに必須の数学知識があるとしたら、それは確率・統計でしょう。
本日ご紹介する一冊は、Udemy受講者が4万人超の人気講師で、文系なのにデータを活用してビジネスを成功させている経営者、中野崇さんによる一冊。
ビジネスにおいてどうデータを読めばいいか、数字を活用すればいいか、そのコツが、図と脱力系イラスト入りでわかりやすく示されています。
「13歳からの」と書かれていても難しい本は多いですが、本書は比較的わかりやすい方だと思います。(とはいえ、話の内容がビジネス前提なので、お子さんに読ませるのは難しいかもしれません)
数値化するための心構えに始まり、実際のデータの見方・活用法まで、必要最低限のところを、注意点含めバシッと教えてくれます。
縦棒グラフ、横棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフ、ドットプロットなどのグラフの見方、整っていないグラフを「整える」作法、単純平均と加重平均、中央値と最頻値など、押さえておきたいポイント、用語がしっかりまとめられています。
ビジネス現場で使用頻度の高いABC分析や関係性分析など、実戦に即した内容が中心で、とても助かります。
アンケート結果を示した広告や、紛らわしいグラフの見破り方なども書かれており、ビジネス処世術として、また雑学としてもぜひ読んでおきたい一冊ですね。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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ローデータを集計表にすると、一気に解釈しやすくなる
度数分布表やヒストグラムは、データの分布を確認するときに使います。たとえば、学校なら「算数のテスト結果」や、ビジネスなら「商品Aの購買者の年齢層」などを見るさいに活用できます
複数の分析軸で集計することを「クロス集計」といいます
グラフ化するときは「言いたいこと」を決め、それ以外の情報は、削ぎ落す
横棒グラフも、大小/多少の比較に使いますが、「トップ3」「ワースト3」など、より「順位」を強調したいときに向いています
クロス集計表をグラフ化するときに便利なのが、「100%積み上げ横棒グラフ」。分析軸ごとの、全体に対する構成比がわかるグラフです
回答者数・件数・サンプルサイズ(ss)などの「実数」は、図表に必ず入れるべきもの
会社で取り扱うようなデータであれば、やはり分析軸ごとに100以上は欲しいところ
中央値は、平均値ほど頻繁には利用されませんが、平均値にはないメリットもあります。それは、「外れ値(ほかと傾向が大きく違う数値)」の影響を受けにくいことです
マーケティング会議で、この商品は比較的「つつましい」ご家庭向けに売りたい、ということなら、最頻値や最頻階級に注目するといい
ドットプロット
データの個別性を感じつつ全体傾向をつかめる
累積相対度数は「重点商品に注力して発注をかける」という判断に活用できます
標本誤差早見表を使えば、信頼できる調査かどうかが一発でわかる
仮説の選択肢は他社比較を行って増やすことができる
相関を見たら、まず交絡因子の存在を疑ってみる
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ビジネス用語をまったく知らないと、ちょっとわかりにくい箇所がありますが、ある程度ビジネス書を読んでいる方なら、問題なく読めると思います。
AI時代だからこそ、人間の洞察が生きる。
ビジネス現場で洞察力を発揮し、仕事で一発当てたい人に、ぜひおすすめしたい、データ活用の基本書です。
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『13歳からのデータ活用大全』中野崇・著 PHP研究所
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◆目次◆
はじめに
登場人物
第一日 小学校レベルのデータ活用
第二日 中学校レベルのデータ活用
第三日 ビジネスにおけるデータ活用の超基本
第四日 データ活用に必要なビジネススキルの高め方
第五日 データ活用を一歩進める知識
課外授業 メディアリテラシーを高める
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