【松下政経塾元塾頭による解説】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800912709
本日ご紹介する一冊は、松下電器産業(現在のパナソニック)を一代で起こし、「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助の言葉を、松下政経塾の元塾頭が解説した一冊。
著者の上甲晃(じょうこう・あきら)氏は、大著で知られる『松下幸之助発言集』(全45巻)を三度読破したことで知られ、これまでに「青年塾」を通じて2000人もの若者の人材育成に携わってきた人物です。
本書は、そんな著者が松下幸之助の教えの要点をまとめ、解説を加えた一冊。
松下幸之助の著書は、ベストセラー&ロングセラー『道をひらく』をはじめ、それこそ膨大にありますから、どれを読めばいいのか悩んだ方に、おすすめの一冊です。
『道をひらく』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569534074
松下幸之助の教えを、人生訓、経営論、人材育成論、成功の秘訣、成長論、未来への指針、日本人へのメッセージにまとめ、以下のように章分類しています。
第一章 人生に向かう態度
第二章 経営とは何か
第三章 人を育てる
第四章 成功と失敗の分岐点
第五章 人間を成長させるもの
第六章 未来のために何ができるか
第七章 日本人へのメッセージ
著者が松下幸之助と直接やりとりをしたエピソードや、塾生たちとのエピソードが面白く、「経営の神様」をまた違った角度から見ることができます。
ほとんどの方が読まずに人生を終えるであろう、『松下幸之助発言集』のエッセンスも、興味深く読ませていただきました。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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「知っているだけではあかん。できる人を育てるのや」
松下幸之助が、「君、地球上の人口はいくらや?」と聞いた。テレビの話からいきなり人口の話になり、技術の責任者は、それなりに答えた。「そうか、たくさんいるな」とうなずきながら、「人間の顔は、概して、テレビより面積が狭いわな。そこについている部品
の数も、みんな一緒や」と答えが返ってきた。次の瞬間、松下幸之助は、「神さんは偉いデザイナーやな。こんな狭い面積の中に、同じ点数の部品を並べながら、全部デザインが異なる。大したもんや」と言った。デザイナーは、言葉を失ったのである
人がどう言おうと、自分で自分をほめられるというようなことにならなければいけない。自分ながらよくやったというような仕事をもたねばならない
死ぬということは、この大きな天地の理法に従う姿であって、そこに喜びと安心があってよいのであります
「誰よりも熱心であれ」
「物事は絶対に行き詰まることはない」
「君が大学を卒業するまで、どれほどの税金がかかっていることか。国のお金で育てた人たちは、言葉を変えたら、“天下の人”や。その“天下の人”を一企業で使わせていただくのやから、利益を上げて国にお返ししなければならない」
人の採用に際し最も心がけなくてはならぬことは、採用した人はいうまでもなく松下の社員となるのであるが、非採用者は将来松下電器のお客さんとなる人であるとの観念をもつことである
信長の長所を見て、それに共鳴したのが秀吉です。欠点を見て、欠点を是正してあげようとしたのが光秀であります。信長にしてみると、どっちがうれしいでしょうか
世の中は自分の思うとおりになるわけです。もちろん、自分の思うとおりになるとはいっても、間違ったことを考えて、それでそのとおりになるかというと、そんなバカなことはない。やはり、自分の思うことがだいたい正しいときに、そのとおりになるわけです
実業人の使命というものは貧乏の克服である。社会全体を貧より救ってこれを富ましめるにある
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背筋がピンとなる言葉が多く、経営者はもちろん、誰が読んでも仕事や人生の指針になること間違いなしです。
土井もたくさん松下幸之助の本を読みましたが、この方は別格ですね(笑)。
400ページを超える本で、見た目は分厚いですが、読みやすく、あっという間に読破できると思います。
ぜひ読んでみてください。
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『松下幸之助の教訓』上甲晃・著 致知出版社
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800912709
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◆目次◆
まえがき
第一章 人生に向かう態度
第二章 経営とは何か
第三章 人を育てる
第四章 成功と失敗の分岐点
第五章 人間を成長させるもの
第六章 未来のために何ができるか
第七章 日本人へのメッセージ
あとがき
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