【生き方のヒントに。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4540231219
本日ご紹介する一冊は、半分自給自足、半分は天職(使命)に生きるという、『半農半Xという生き方』を提案し、一世を風靡した、塩見直紀さんによる注目の新刊。
※参考:『半農半Xという生き方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448043206X
じつは、エリエスのロゴマークは、この塩見さんに会いに京都の綾部に行った時、そこで出会ったデザイナーの相根さんに作っていただいたもの。
そう意味で著者は土井の恩人なのですが、まあそんな義理は置いておいて、じつに興味深い内容だと思います。
著者はいわゆるAtoZ本が好きらしく、本書もこのAtoZという編集手法によって、これからの生き方のヒントを提案してみようというもの。
何が読者にインスピレーションを与えるかはわかりませんが、印象としては、ロバート・ハリスさんの『人生の100のリスト』を読んだ時のようなワクワク感があります。
※参考:『人生の100のリスト』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062812053
僕ら世代の多くがリクルートの媒体で就職を決めたように、また結婚式でもらったカタログギフトに胸踊るように、人間というのは、リスト化されたり、カタログ化されると、ワクワクするものなのだと思います。
そういう意味で本書は、これからの生き方のヒントとなるコンセプトを26個まとめた、じつにワクワクする生き方カタログ。
著者がこれまでに感銘を受けた人や言葉、書籍から、これからの時代の生きるヒントをまとめており、新しい仕事
・働き方のヒントが、きっと見つかると思います。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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縁(えん、ゆかり)について、僕らはすごくもったいないことをしているのかもしれません。思い切って手紙やメールを書いてみる。話しかける。会いに行ってみる。今後の人生には「橋を架けること(関係性の回復や創造)」が重要なのです
カルチャー(耕す)で、僕が好きな事例をあげましょう。奈良時代の僧である普照は沿道に実のなる植物を植えるように、時の天子(天皇)に奏上したそうです。おなかをすかせた旅人が食べられるように、と。すてきな「世耕し」ですね
僕たちはとかく自分のまち(いま・ここ)より、他のまちのこと(ここではないどこか)が気になってしまう、悲しい生きものです。だから、いま住む場所に知っている人もいないし、ユニークなものはない、なんて思っているかもしれませんが、これからの時代の流れは足元のカルチャーを「耕すこと(【C=カルチャー】)」です
著者が出会った3つのことば
1「我々は何をこの世に遺して逝こうか。金か、事業か、思想か」(内村鑑三)
2「どんなことも7世代先まで考えて決めねばならない」(アメリカの先住民イロコイ族)
3「将来世代(Future Generations)」
もしかしたら今後、若い世代によってこの国に、もっとたくさんの農家民宿ができるかもしれない
故郷の綾部にある日東精工は、ネジなどの製造で有名な上場企業で、本社機能を地元に置き続けるすばらしい会社です。同社企画室による『人生の「ねじ」を巻く77の教え』(ポプラ社、2014年)という本の中で、「老舗とは勝ち抜いてきた店であり、長年客を飽きさせない店」ということばと出会いました
結城さん曰く「若者よ、1日1650円ずつ、1年間貯金しろと。すると60万円になる。いま60万円あったら、東北の農地が1反歩(991.7平方メートル)買えるぞって。5人の仲間で買えば5反歩だ。すると農地法を堂々と突破して農業者として参入できる(以下略)」
宮崎県の日南海岸にある青島中学校には、部活で「サーフィン部」ができたそうです。日南海岸は「サーフィン移住」も多い地といいますが、中学の部活になるってすてきですね
青森県八戸市の「八戸せんべい汁研究所」というのもいいですね。1人1研究所社会と1まち1研究所社会。これらが同時にこの国で進んでいけばと思います
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地域活性化に興味のある方や、移住に興味のある方には、特に興味深い内容だと思いますが、都市部で働く人にとっても、新たな仕事のアイデア集になると思います。
第2の人生やキャリアに必要なのは、学び直しではなく、次に自分をドライブする「コンセプト」や「ストーリー」だと思いますが、本書はまさにそのコンセプトやストーリーを発見するヒントとなる一冊です。
コンセプト、ストーリーさえ見つかれば、人はやる気になって、自ずと学び直しを始める。
日本の政治や教育に欠落しているものが、きっと本書で埋められると思います。
ぜひ、読んでみてください。
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『半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ』塩見直紀・著 農文協
<Amazon.co.jpで購入する>
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◆目次◆
はじめに 新しい時代をみんなでつくるための26のかんがえるタネ
Introduction1 AtoZという編集手法とは?
Introduction2 AtoZで半農半Xと自分を紹介する
Introduction3 AtoZの魅力とは
Aのことば:間柄
Bのことば:武器収集&ブリコラージュ
Cのことば:カルチャー
Dのことば:大地性&方向性と深さ
Eのことば:遠慮のこころ&将来世代
Fのことば:FEC自給圏+α
Gのことば:ギフト
Hのことば:1人1研究所
Iのことば:アイデア&意味のイノベーション
Jのことば:地元学のこころ
Kのことば:組み合わせ&交換
Lのことば:レイヤー
Mのことば:○○メーカー&モチベーション
Nのことば:農×旅=農家民宿
Oのことば:OLD+OLD=NEW
pのことば:試作品をつくる
Qのことば:Quest(問い続けること)
Rのことば:Respect & Inspire(先人知へのリスペクト×若い感性)
Sのことば:センス・オブ・ワンダー
Tのことば:た・ね(翼と根っこ)
Uのことば:生み育てる
Vのことば:ビジュアライズ(可視化)&ビジョンメイク
Wのことば:ことば貯金&コンセプトの創造
Xのことば:多様なX(使命多様性)& X meets X
Yのことば:山の神さま&里山ビジネス
Zのことば:前衛でいこう
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