【必読です。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798172995
本日ご紹介する一冊は、日本電気のAI・アナリティクス事業統括部上級データサイエンティストの孝忠大輔(こうちゅう・だいすけ)さんと同事業部のデータサイエンティストたちが、データサイエンティストの仮説思考を解説した一冊。
「紙と鉛筆で身につける」とあるように、問題を解きながら、ビジネスパーソンが身につけるべき6つのデータリテラシーを身につけることができるように作られています。
◆ビジネスパーソンが身につけるべきデータリテラシー
・データを読む力
・データを説明する力
・データを扱う力
・データを分類する力
・データから法則を見つける力
・データから予測する力
平均値、最頻値、中央値の説明と実際の求め方、相関関係と因果関係の違い、「外れ値」「異常値」「欠損」などの専門用語が丁寧に説明されており、まったく経験のない方でも、データ分析の基本が学べるやさしい内容です。
また、実際にビジネスに使いそうなリアリティあふれるデータに基づき、データの関係性を読み解いたり、問題を発見したり、適切な施策を行うトレーニングができるのもポイントです。
どうやって店舗ごとの特性や問題点を見極めるか、顧客をどう分類すれば適切な分析になるか、データに怪しいところがあった場合、どう考えればいいのか…。
現場で実践している著者ならではの洞察も示されており、これは秀逸な一冊だと思います。
すべての大学生、高専校がデータリテラシーを学ぶ今、古い世代は自ら学ばないと、データサイエンス、AIリテラシーの分野で若い世代に大きく遅れをとってしまいます。
「そんなこと言っても私、文系なのに」と思った方に、本書はまさに最適の一冊。
わかりやすく、ビジネス文脈に沿って解説しているので、これならド文系でもデータサイエンスの基本を無理なく学べるでしょう。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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平均値:データの値を足し合わせて、データの個数で割った値
最頻値:データの中で最も出現頻度が多い値
中央値:データを大きい順に並べたとき、ちょうど真ん中の値
データを代表値だけで判断せずに、実際のデータの分布を観察し、そのデータの特徴を読み取っています
データサイエンティストはデータの分布を確認する際、ヒストグラムを用います。ヒストグラムとは、縦軸に度数、横軸に階級をとったグラフです。階級とは、データをある一定の範囲で区切ったときの区間を指します
「なぜデータにくぼみがあるのか?」といったデータにくぼみがある背景について考えます
Apple to Appleの比較
データを比較する際は同じ性質を持っているもの同士の比較となるように比較対象を設定する
データを比較する4つの視点
1.ある時点との比較
2.計画値との比較
3.他者との比較
4.全体との比較
小売業では、売上データを前年比較する際には、同週同曜日で比較する
顧客単価は商品単価x購入点数に分解
データサイエンティストは、大量のデータをいくつかのグループに分け、グループごとに特徴や施策を考察します。たとえば、通販サイトの購買履歴から、似たような商品を買っているユーザーのグループを作り、グループごとにどのような商品を推薦(レコメンデーション)すれば良いか考えます
未知のデータが既知のデータの外側に位置しているような場合、既知のデータから外側に向かって未知のデータを予測することになります。このことを「外挿」と呼び、データから見つけ出した関係性を適用しても、もっともらしい予測は難しいことが知られています
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アマゾンでデータ分析をやった経験があったので、演習問題はほぼ完璧でした。(ホッ)
統計の基本を教えてお茶を濁す本が多いなか、本書は実際に演習までできるよう工夫されており、初歩ながらデータサイエンスの実際を学ぶことができます。
これから先も活躍する人材になるために、ぜひ、読んでおきたい一冊です。
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『紙と鉛筆で身につけるデータサイエンティストの仮説思考』孝忠大輔・著 翔泳社
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◆目次◆
はじめに
本書の使い方
第1章 デジタル時代に必要なデータリテラシー
第2章 データを読む力を身につける
第3章 データを説明する力を身につける
第4章 データを分類する力を身につける
第5章 データから法則を見つける力を身につける
第6章 データから予測する力を身につける
第7章 仕事でデータリテラシーを活用する
おわりに
参考文献
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