【痛快】
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本日ご紹介する一冊は、2015年に出され、全米230万部のベストセラーとなった、リーダーシップ本の改訂版。

著者は、アメリカ海軍特殊部隊（ネイビー・シールズ）の精鋭部隊（ブルーザー）指揮官を務めたジョッコ・ウィリンク氏と、同じくブルーザーの小隊指揮官としてイラク戦争「ラマディの戦い」で主要な戦闘作戦を計画・指揮したリーフ・バビン氏。

実際の戦闘、訓練の事例をもとに語られるリーダーシップ論には、迫力と説得力があります。

「戦闘組織と一般企業は違う」という意見もあると思いますが、著者は現在、一般企業のリーダー教育や国の政策へのアドバイスも行っているということで、内容は民間企業にも当てはまるものとなっています。

ざっくり３部構成になっており、まずはリーダーが「内なる戦いに勝つ」ための考え方（Part01）、続いて「戦闘の法則」（Part02）、最後は、「勝利を維持する」（Part03）で締めくくっています。

リーダーとして責任を引き受ける覚悟、「仲間をカバーして動け」に始まる４つの「戦闘の法則」、組織全体にリーダーシップを浸透させる方法…。

まさにリーダー必読の一冊と思いました。

オビにある「リーダーは、潔い敗者でなくてはならない」という考え方、歳を重ねた今なら、よく理解できる気がします。

リーダーに求められる「究極の責任感」とは何か。知りたい方は、ぜひ読んでみることをおすすめします。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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私たちが軍隊生活の中で仕えた、多くの傑出したリーダーたち。彼らを名将にした共通の要素は、必ず責任を取ることだった。そう、自分に責任があることだけでなく、自分の任務に影響を及ぼすあらゆることへの「究極の責任感」を持っていたのだ

言い訳をやめ、人のせいにするのをやめて、人生のすべてに責任を負えば、人は問題解決のために行動せざるを得なくなる

勝利を収めるためには、リーダーは任務の正当性を信じていなくてはならないし、不屈の忍耐力を持っていなくてはならない

「仲間をカバーして動け」「シンプルに」「優先順位を決めて実行せよ」「権限を分散させよ」──この４つの法則は、こうした悲惨な状況で生き延びるだけでなく、さらに勢力を伸ばし、敵を完全に支配して勝利を収める鍵になってくれる

チーム──任務を達成するために働く個人の集まり──がなければ、リーダーシップも存在しない。だから、リーダーを評価する重要な物差しは、「チームが成功したか失敗したか」だけなのだ

リーダーはまず、鏡に映った自分の姿を見なくてはならない

リーダーが『究極の責任感』を示せば、結果的に、一番若い隊員に至るまで全員が『究極の責任感』を見習います。集団として、誰の、何のせいなのかを突き止めようとする代わりに、問題解決の方法を見つけ出そうとします

重要なのは、あなたが説いていることではなく、容認していることだ

チーム全体が失敗すれば、たとえあるメンバーやある分隊が首尾よく任務を達成しても、全員が失敗したことになる

計画や命令は、シンプルに、明確に、簡潔に伝えなくてはならない

圧倒されそうになったら、「優先順位を決めて実行せよ」の原則を活用

リーダーは、一番必要とされている場所へ自由に動けなくてはならない

任務は、作戦の全体的な目標と望ましい結果、もしくは「最終状態」を説明するものでなくてはならない

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著者は、「ラマディの戦い」で、自分が指揮していた部隊が「同士討ち」してしまうという痛恨の失敗をしましたが、そこから本書のコアである「究極の責任感」という概念が生まれています。

なぜリーダーが「究極の責任感」を持つと、チームが変わるのか。

知りたい方は、ぜひ読むことをおすすめします。

これは、読み応えのある一冊ですね。

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『米海軍特殊部隊　伝説の指揮官に学ぶ究極のリーダーシップ』
ジョッコ・ウィリンク、リーフ・バビン・著
長澤あかね・訳　ＣＣＣメディアハウス

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◆目次◆

改訂版によせて
序文
はじめに
Part01　内なる戦いに勝つ
第１章　究極の責任感
第２章　出来の悪いチームなどない。出来の悪いリーダーがいるだけ
第３章　信頼せよ
第４章　エゴを抑えよ
Part02　戦闘の法則
第５章　仲間をカバーして動け
第６章　シンプルに
第７章　優先順位を決めて実行せよ
第８章　権限を分散させよ
Part03　勝利を維持する
第９章　計画を立案せよ
第10章　上司にも部下にも、リーダーシップを発揮せよ
第11章　不透明な状況でも、決断力を持て
第12章　規律＝自由
あとがき
付録