【神田昌典氏、これからのビジネスを語る】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532323118
中目黒に、「プレマルシェ・ジェラテリア」という大好きなヴィーガンジェラートのお店があるのですが、店頭に飾られている経営者の写真を見て、驚きました。
「あれ、この隣にいるの神田さん…?」
そう、じつはこのお店、神田昌典さんが関わっているお店だったのです。
他にも、大ヒット中の熱海のお店、「SABAR(サバ─)」など、カリスママーケターの活躍は健在。
本日ご紹介する一冊は、そんな神田昌典さんの事例たっぷりのマーケティング書。
「日経MJ」の連載をベースに全体の3分の2が書き下ろしという、およそ1年半ぶりの単著です。
コロナショック後のビジネスの原理はどう変わるのか、どんな視点を持ってマーケティングをすれば上手く行くのか、興味深いキーワードが満載の一冊です。
また、「次の世代を担う中学生、高校生に読んでもらうことを強く意識した」とあるように、これから社会変革を担う若者と彼らを支援する親、教師、政治・行政の担当者にも今後の教育の方向性を示した、氏の著作としてはちょっと異色の内容です。
さっそく、本書の中から気になったポイントを赤ペンチェックして行きましょう。
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移動を制限された結果、ローカルの良き伝統が見直され、それは結局、壁の上──クラウドを伝って、グローバルに広がる
渋沢栄一が1万円札に象徴的に描かれる世の中は、間違いなく、ベンチャー企業や新事業、それを立ち上げた人々が奨励される社会になる
学校の授業中に発想される、子供たちのビジネスアイデアに投資して、スタートアップ事業を大量に始めるほうがよほど得策
達人だけができる複雑な作業のうち、誰もができる基礎的な部分をプログラム化してしまえば、一流とはいえないまでも、二流レベルの人材を、短時間で多数育成できることになる。また細分化された、隙間時間でできる仕事であれば、本業でなくても、副業として取り組んでみたいという人は、いくらでも出てくるはずだ
手応えをつかんだ右田さんは、次に、徹底的にサバに絞り込んだ、サバ料理店「SABAR(サバ─)」のオープンを企てた。席数は38席、すなわち「38(サバ)で、開店時間も午前11時38分から午後11時38分、メニュー数はもちろん38で、しかも「サバーガー」や「サバのトムヤムクン」「サバのユッケ」など、他にはない独自メニューを用意する。このひとつに絞り込むというのが、デジタル時代にはぴったり合う。情報が爆発する中で、大半の商品は埋もれてしまっているが、あるひとつのカテゴリーで評判になれば、検索されたときに上位に表示されるようになる
数多く取り扱っていた商品の中から、ひとつに絞り込んだことで、世界的にその名を轟かせるようになった人がいる。プレマ株式会社の中川信男さんだ。(中略)不可能を可能にしたことで、中川さんは、「アレルギーを持つ人やビーガンの人でも食べられるジェラートの第一人者」という称号を手にした
グーグルアナリティクスなどのツールを活用すれば、すでにお客様が探しに来てくれているのに、気づいていない自分の良さを自覚でき、新しい事業のアイデアを見つけ出すことができる
実は、森林に入って木を切る術を学ぶ「キコリ講座」が人気だ。(中略)この講座の魅力はそれだけにとどまらない。受講生が間伐することが、社会貢献になるだ
成長分野を象徴するような社名をつければ、その分野のリーディングカンパニーと、位置づけしやすい
あなたは「大和麺学校」の存在をご存じだろうか? ラーメンやうどん、そば店を開業するノウハウを1週間で教える短期集中講座を展開している学校だ。2001年に開校し、今や卒業生は5027人(2019年10月現在)。海外からも受講生が訪れているほどの人気である。(中略)なぜ数年間はかかる人材育成を、1週間に凝縮できるのか? その秘密は、ズバリ、「デジタルデータの活用」だ。再現性を高めるために、麺の素材の配合、スープの味、具材の仕込みなどを0.1グラム単位で計測しデータ化している
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中小企業経営者向けの本は、事例が命だと思っていますが、今回も興味深い事例が満載で、良いヒントとなりました。
今伸ばしている企業、サービスの事例を読んで、自社でも使えるマーケティングアイデアを仕込めば、決して1600円は高い買い物ではありません。
個人的には、本書を読むことで、今後衰退するビジネスと発展するビジネスの線引きがよくわかりました。
経営者は、ぜひ読むことをおすすめします。
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『マーケティング・ジャーニー』
神田昌典・著 日本経済新聞出版
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532323118/
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B086PN4YJ8/
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◆目次◆
第1章 エリア1【市場】すでに日常にある、未来への突破口
第2章 エリア2【隙間】圧倒的に勝利する、隙間を探す決意
第3章 エリア3【顧客】顧客の痛みを感じなければ、道は閉ざされる
第4章 エリア4【着想】再現性ある着想力をマスターする
第5章 エリア5【調整】他者を巻き込み行動するために、チームを組む
第6章 エリア6【経済】予測可能な成長をもたらす、集客モデルを組み立てる
第7章 エリア7【協力】顧客を創造するために、仲間と結束する
第8章 エリア8【突破】事業成功は、社会建設へのアプローチ
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