【成功する人の「仕事の基本」】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4815602433
本日ご紹介する一冊は、リクルートでフリーマガジン「R25」の立ち上げに携わり、その後、ライブドア、コンデナスト・デジタル、LINE執行役員、ZOZO執行役員を務めた著者が、会社員の「仕事の基本」を説いた一冊。
新入社員向けに書かれていますが、意見を認めてもらい、チャンスを掴むための仕事のルール、重用されるための会社のルール、外に出ても活躍できる人になるための社会のルールが書かれており、中堅どころの社員でも勉強になる内容です。
それがスポーツであれ、ビジネスであれ、基本を無視していきなり応用に行こうとするのは大抵失敗しますが、本書はそうならないための基本の大切さを説いた内容です。
ビジネスに基本があるとしたら、それはおそらく「信用」を勝ち取ること。テクニックやノウハウは、その先で生きてくるものです。
ではどうすれば「信用」を勝ち取れるのか?
それは、相手のことを「立場」「数字」「感情」あらゆる面から考え抜くことでしょう。
本書には、そのためのヒントが書かれています。
仕事に着手する前のゴール確認、説得力ある伝え方、上級者のさりげない提案法、大きなビジネスを進めるための根回しの技術、人心掌握の技術、自己研鑽法など、さまざまな視点から一流のビジネスパーソンになるためのポイントが書かれており、じつによくまとまった一冊です。
さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。
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ビジネスのルール・その1は「お金を払うお客さんが偉い」こと。そして、お客さんを集め、満足をさせて、「たくさん利益をもたらした人が勝ち」ということです
プロは勝負どころで休まない
上司もある意味であなたというプロのサービスを買っている「お客さま」です
打ち合わせの場所が相手先なのであれば、1時間前くらいに着いておくのが望ましいでしょう。はじめて行くところであれば、訪問先のビルまで行き、受付まで確認したうえで近くのカフェなどで待機する。これはあたりまえのリスク管理です。ポイントは受付まで確認しておくことです。地図を見て「近くまで来たから」といって、余裕ぶっこいてドトールで寝ていてはいけません
仕事では、なによりもきちんと「ゴール」を把握しておかないといけません
仕事を依頼されたときに、その「ゴール」と「制約条件」(使える費用、納期までの時間、動員可能な人材等)をセットで聞くことのできる社員は「できる社員」です
トレードオフになる条件を明確にする
そもそも、主語を明確にするクセをつけておかないと、契約書が読めません。契約書には「甲が」「乙が」とかならず書いてあります。契約書で主語がないことはありえません。ビジネスにおいて「誰が」「何をするのか」を明確にすることは基本中の基本なのです
ぼくがリクルートにいたときは、上司から「お前はどうしたいんだ?」とよく聞かれました。これはリクルートの伝統芸のようなコミュニケーションです。部下が「こういう事業がやりたい」と言うと、次に聞かれるのは「それは儲かるのか?」です。そこで「儲かります」と言えれば「では、やりなさい」となります
実際にクルマに乗ったうえでコピーを書くことで生まれるのは、リアリティであり、実感のこもった身体性です
1000本ノックをイヤがるプロはいない
根回しでは「順番」が重要(中略)この順序を決めるうえでの原則は、他人の意見を気にせずに、自分の頭だけで判断を下したり意見を言う人を先に、他人の意見を気にする人ほど後回しにすべきというのが基本
堀江貴文さんは、白シャツに紺のスーツとネクタイで頭を下げたりはしません。だから損をしたのです
ふたまわり年上と雑談できる人は強い
まずは自分の業界について書かれている日経新聞の記事のおかしなところを指摘できるようになることが大切
英語のウィキペディアを「読めるレベル」になっておくことはプロとしてマストです。今後は何かを調べるときに「英語でググる」ようにしてみましょう
一定のレベル以上の法人営業なら「この投資をやったときに、お客さんの『BS/PL』にどのように影響するか」という観点から話せないとダメです
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仕事の原理原則が上手にまとめられているのはもちろんですが、著者の新人時代のエピソードが盛り込まれているのがじつにいい。
帰りのエレベーター前であっさり提案を決めた先輩の話、「R25」立ち上げにあたり競合を分析した時の気づき、印刷所でのエピソードなど、興味深いエピソードは枚挙に暇がありません。
岩瀬大輔さんの『入社1年目の教科書』同様、新人向けの定番書を狙ったのだと思いますが、よくできていると思います。
※参考:『入社1年目の教科書』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478015422/
ある程度仕事ができる人なら基本中の基本ですが、完璧にできている人は少ないでしょう。
仕事の基本動作をチェックするためにも、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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『これからの会社員の教科書』田端信太郎・著 SBクリエイティブ
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4815602433/
<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B081YQLQSC/
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◆目次◆
はじめに
Chapter1 「人並み」を目指すか、「プロ」を目指すか
Chapter2 「伝え方」次第で結果は180度変わる
Chapter3 「単純作業」に仕事の真髄がある
Chapter4 「根回し」抜きに大きな仕事はできない
Chapter5 「社交スキル」は一生モノの武器になる
Chapter6 「トラブル対応」は鮮やかに
Chapter7 「情報収集」がきみのオリジナリティをつくる
Chapter8 「経済・法律・歴史」はビジネス世界の共通言語
Chapter9 「働き方・キャリア」の最適解を導く
Chapter10 「パフォーマンス」をさらに高める
おわりに
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