【続編!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4866511257
本日ご紹介する一冊は、2018年のビジネス書年間ランキングで3位となったベストセラー、『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』の待望の続編。
※参考:『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4866510552
第2弾となる今回は、【人物編】です。
オビには、「毎日5分で1年後、世界を変えた365人の知恵が身につく」とソソるキャッチコピーがついています。
世界史専攻の読者だと、既視感のある人物名が並び、前作ほど新鮮味がない気がしますが、結構マイナーな人物も載っているため、興味深く読むことができると思います。
前作同様、月曜日から日曜日まで、毎日違ったくくりの教養が身につくように作られており、人物編の本書は、以下のくくりで人物がまとめられています。
月曜日「指導者」
火曜日「哲学者」
水曜日「革新者」
木曜日「悪人」
金曜日「芸術家」
土曜日「反逆者」
日曜日「預言者」
ここで紹介されている人物は、いずれも各国の人々が尊敬する英雄であり、忌み嫌う悪党であり、いろんな意味で歴史を変えた人物です。映画の題材となることも多いので、知っておいて損はないでしょう。
会話の中で「○○(人物名)のようだね」と言われて、それが褒め言葉なのか皮肉なのか、理解するには、この教養を身につけるしかありません。
いずれも短い人物伝なので、興味深く読めるのが特長です。
どんな人物が紹介されているのか、さっそく内容をチェックして行きましょう。
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古代ギリシアでは、日食や月食のような天体の現象は予測などできないものであって、偉大な神々によるものだと考えるのがふつうだった。しかし、ミレトスのタレス(前624頃~前546頃)は、自然現象は人間の論理的な思考で予測できると主張した。果たしてタレスの予想どおり、その日、現在のトルコに位置するミレトスの一帯が暗闇に包まれた。この日食はミレトスの人々を震え上がらせ、タレスが正しいことが証明された。そして、これを西洋の科学史の幕開けとするとらえ方もある
ヒッポクラテスが生まれるより2000年以上前、エジプトの建築家で神官のイムホテプは、結核から歯痛、関節炎まで、数多くの疾患や症状の治療法を考案していた。紀元前2650年ごろエジプトにいたイムホテプは、歴史上に名の残る最初の医師だと考えられている
在任中のペリクレスは、一般市民を擁護し民主主義政府を守る人物として知られた。戦死したアテネの軍人たちを弔う儀式で行ったペリクレスの追悼演説は、民主主義の擁護を謳った言葉として、現在に至るまでで最も有名なもののひとつである。「その名は、少数派の独占を排し多数者の公平を守ることを旨として、民主政治と呼ばれる。わが国においては、個人間に紛争が生ずれば、法律の定めによってすべての人に平等な発言が認められる。だが一個人が才能の秀でていることが世にわかれば、無差別なる平等の理を排し世人の認めるその人の能力に応じて、公けの高い地位を授けられる」(トゥーキュディデース著 久保正彰訳『戦史』[岩波文庫]より)
ウィトルウィウス(前80頃~前15頃)は古代ローマの技術者で、ローマ軍に従軍し、建築に関する10巻から成る書物を記した。この『建築について』は、ローマ帝国時代の優れた道路や聖堂、導水路を建設するにあたっての参考書物となった
伝説によると、あるときひとりの男が、ユダヤの賢者ヒレルにこう言った。ユダヤ教の主義を一文で言い表してくれたら、自分はユダヤ教に改宗する、と。ヒレルの答えはこうだった。「あなたにとって好ましくないことを、あなたの隣人にしてはならない、というのがユダヤ律法のすべてであって、あとは解説にすぎない」この巧みな黄金律は、西洋の宗教において非常によく知られている言葉で、ヒレルの教えの中心にある博愛的な姿勢が端的に言い表されている。ヒレルはユダヤ教の歴史上きわめて重要な人物であり、当時最も尊敬された宗教指導者で、ユダヤ教の律法と伝統の多くを成文化した
ベネディクト・アーノルド(1741~1801)は、アメリカ独立戦争時にイギリス側に寝返った大陸軍の将軍である。その悪評高い裏切り行為は、主に欲望と怒りによるものだった。大陸軍側は、軍事上きわめて重要なウェスト・ポイント砦を危うく失うところだった。彼のその行動により、「ベネディクト・アーノルド」という名は「裏切り者」を意味する表現として使われるようになった
エチオピアの最後の皇帝、ハイレ・セラシエ(1892~1975)は、ヨーロッパの植民地主義への抵抗のシンボルであり、尊敬される指導者(中略)エチオピアはヨーロッパ勢の征服を受けなかったアフリカの数少ない国のひとつであり、エチオピアの225代皇帝のセラシエは、治世中、この独立を維持するべく奮闘した
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前作もそうですが、本書の良いところは、欧米のエリート目線で世界の教養がまとめられていること。
これはつまり、欧米のエリートと会話する際、「即」使える教養だということに他なりません。
365人しっかり押さえておけば、会話に不安なし。
ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365【人物編】』
デイヴィッド・S・キダー、ノア・D・オッペンハイムほか・著 文響社
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◆目次◆
※特にないので省略します
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