【仏教が教える生きるヒント】
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人間にとって一番貴重な資源は時間とされています。それだけに、「時間管理」というのは、ビジネス書でも主要なテーマになるわけですが、じつは「時間管理」以前に大切なことがある。
それは「限られた時間をどう生きるか」という視点です。
時間管理本の限界は、今やっていることが正しいかどうかを問わないということ。
人生で大切なのは「手段」ではなく、「目的」なのにもかかわらず、です。
本日ご紹介する一冊は、この「手段」である「時間」と向きあうための一冊。
大ベストセラー『怒らないこと』で一躍有名になった、アルボムッレ・スマナサーラ氏が、仏教的なものの見方を提示し、われわれに生きることの本質、時間との付き合い方を指南しています。
※参考:『怒らないこと』
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われわれが渇望してやまない「永遠」や「長生き」の価値を否定し、人間が自分たちで作った概念の奴隷になりやすい現実を指摘。どう生きればよいかについて、考え方のヒントを示しています。
さっそく、その考え方のヒントを見て行きましょう。
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「永遠」という概念は憧れの存在です。毎日が忙しくてつらくて仕方がないから、「永遠」なるものに憧れる。そこへ行けば、安息が手に入れられると思ってしまう。そういうわけで「天国」「神」「魂」といったものを渇望してしまう。永遠という概念は、人間に証明することも理解することも不可能です。永遠でない自分の経験に基づいて、永遠という言葉を作るのです
人間は「無いものねだり」をする存在です。「有るもの」にはそれほど興味がないのです。心は希望・願望でいっぱいです。希望・願望のすべては、無いものねだりの世界です
時間とは、物理的に存在するものではありません。あくまで、私たち人間の頭の中で、観念としてのみ存在するものです(中略)時間は感情ですから、怒りとか、落ち込みといったものと同じものなのです。ある人が怒っていたとして、そのそばにいる人も怒らなければならないということはないでしょう。また、ある人が嫉妬で悩んでいるからといって、人類が皆、嫉妬で悩むべきということもありませんね
自分たちで作った概念に、逆に支配されている
「糖度がこれぐらいのみかんでなくては、私は買いませんよ」などと自分たちで作った概念の奴隷になってしまう。本当は、別に基準となる糖度に満たないみかんだって、新鮮でおいしいものがいくらでもあるんでしょうに
人を奴隷にしてしまう様々な概念のなかで、いちばんタチが悪いのは「自分」という概念です
もし皆さんが、「あなたは1万年後に死にますよ」といわれたらどうでしょうか? 1万年分の生活設計をしなくてはなりませんね
長生きほど、退屈なものはない
この世界には執着するに値するものは、何もないのだと知った瞬間に、“時間という刑務所”が壊れるのです。欲、怒り、嫉妬、恨みなどの煩悩のよりどころが無くなってしまうのです。そういった煩悩の土台になっているのは、自我なのです。その土台がなくなってしまえば、同時に煩悩もまた、消滅するのです
ハードルが高いほうが、人生は刺激的になる
新しいものを創造することこそ文化
人間は変化するものにこそ、感動する
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2016年、がむしゃらに働き始める前に、まずは人生の「目的」自体を考え直してみたい。
本書は、そのヒントとなる一冊です。
ぜひチェックしてみてください。
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『「忙しい」を捨てる 時間にとらわれない生き方』アルボムッレ・スマナサーラ・著 KADOKAWA
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◆目次◆
はじめに
第一章 なぜ人は「時間」にとらわれるのか
第二章 同じ瞬間、同じ日は二度と来ない
第三章 「時間」に追われないための心構え
最終章 長老への人生の問いかけ
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