【行動を促す「しやすい」の作り方とは】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763141686
本日ご紹介する一冊は、コクヨ株式会社でワークスタイルコンサルタントとして活躍する傍ら、複業ワーカー(エスケイブレイン代表)としてビジネススキルに関するセミナーや講演、YouTube動画配信なども積極的にやっている下地寛也さんが、「しにくい」を「しやすい」に変える技術を紹介した一冊。
わかりにくい説明や使いにくい道具、見にくいデザイン、読みにくい文章など、世の中には数多くの「しにくい」がありますが、これらはたった一つの技術を身につけることで、すべて「しやすい」に変えられると著者は言います。
それが「分ける技術」です。
序章に書かれているように、分け方が「しやすい」を作るわけで、視点を変えれば、多くの人が行動できないのは、じつは行動力がないからではなくて、分け方がなってないからかもしれないのです。
では、どんな分け方が「しやすい」を作るのか。
本書では、さまざまな事例を挙げながら、分け方の秘訣が書かれています。
コクヨのキャンパスノートやコメダ珈琲店の駐車場、デアゴスティーニの本、ユニ・チャームの紙おむつなど、企業の「しやすい」を作る仕掛けが紹介されており、なるほどと唸らされます。
最近思うのは、本ももっと細切れにすれば売れるのに、ということ。
消費者の本離れが叫ばれて久しいですが、現状の本は、細切れ時間に読むには分量があり過ぎる。
今売れている背筋さんのホラー小説なんかは、ネット発ということもあり、文章が細かく分かれているから、読みやすいんだと思うんですよね。
本書を読んで「しやすい」分け方を知れば、もっとビジネスや行動習慣に革命が起こせると思います。
本書自体が再編集して読みやすくなった、というのが面白いですね。
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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分け方が「しやすい」を作る
「使いやすい」「探しやすい」「わかりやすい」を作り出しているのは、誰かが考え抜いた「分け方」によるものだ
共用スペースの整理整頓に関しては誰の責任かが希薄になる。自分の場所が明確になればそこは責任を持って片づける
車の選び方も最近では大きく変わっている。「ステイタス」より「ライフスタイル」に合わせて分けられているほうが、ユーザーはしっくりくるし、選びやすくなったのだ
分けるときにもっとも大切なことは、「目的と分け方が合っているか」
何事もイレギュラーなモノゴトを考慮に入れるとオーバースペックになってしまう
あまり細かく分けると、記入自体が面倒で長続きしない
買い物の醍醐味はワクワク感で、分けないほうが「ワクワクしやすい」演出ができる
複数人で役割を分けたほうが一人ひとりにかかる負担も減らせて「長続きしやすい」システムになる
3ステップで「しやすい」を作る
1.分けたいもの(対象物)をすべて書き出す
2.分け方を思いつく限り書き出す
3.何のために分けるのか(目的)を考えて、解決の糸口につながる分け方を1~3個選び、検討する
「しやすい」を作るには、分け方の常識を疑うこと
3つに分けると「選びやすい」
「コメダ珈琲店」は駐車場の入口と出口を分けるなど、車を「停めやすい」配慮をしている。先に駐車場を設計してから建物の設計をする、という徹底ぶりだそうだ
セミナーでの席の並べ方
「2席ずつ分ける」とうまくいく
マネジャーを1箇所にまとめることで「コミュニケーションしやすい」環境を作り、情報共有を徹底させた
ハコの大きさより、ものの大きさを小さくしない限り、収まることはない
書類は「フロー」と「ストック」に分ける
ブランドを分けると「買いやすい」
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もともと、『困ったら、「分け方」を変えてみる。』という名前で出ていた本をリニューアルして出した本なのですが、驚くほどスッキリコンセプトが通っていて、まるで違う本のようでした。
これが編集力ってことなんでしょうね。
ぜひ読んでみてください。
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『「しやすい」の作りかた』下地寛也・著 サンマーク出版
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763141686
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◆目次◆
序 章 「しにくい」を「しやすい」に変える
第1章 「しやすい」を邪魔する5つのバグ
第2章 「しやすい」を作る3ステップ
第3章 「わかりやすい」の作りかた
第4章 「動きやすい」の作りかた
第5章 「整理しやすい」の作りかた
第6章 「買いやすい」の作りかた
第7章 「話しやすい」の作りかた
終 章 「生きやすい」を作るために
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