2024年9月4日

『伝え方図鑑』井手やすたか・著 vol.6555

【NOがOKに変わる伝え方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4815624054

本日ご紹介する一冊は、博報堂ケトルのコピーライター/クリエイティブ・ディレクターの井手やすたかさんが、ビジネスパーソン向けに伝え方の技術を解説した一冊。

著者は東大卒業後、博報堂に入社して、当初はマーケティング戦略プランナー。

2008年からコピーライターに転身したものの、最初はヒットせず、賞も取れない日々が続いたそうです。

このままではいけないと、世の中の名作コピーや名言の仕組みを読み解き、再現性の高い言葉の「型」を発見。

その結果、Cannes Lions、AdFest、TCC新人賞、ユーキャン新語・流行語大賞など、国内外の主要な広告賞を20種類以上受賞するに至ったそうです。

本書では、そんな著者が開発した伝え方の「型」を、計73個紹介。

・「消去法YES」の型
・「代案」の型
・「メリット」の型
・「大志」の型
・「ほめる」の型
・「オンリーワン」の型
・「尺度」の型
・「下げてから上げる」の型
・「対極」の型

など、ビジネスシーンで使える人心掌握、説得のための技法が惜しげもなく紹介されています。

いずれもシンプルな説明で例文つき、ビジュアルに訴える解説なので、時間をかけずにプロの説得技法を学ぶことができます。

仕事でプレゼンしたり文章を書いたりする必要がある方、営業の仕事に携わっている方は、重宝するノウハウ集だと思います。

単にノウハウを示して終わりではなく、

「こんなシーンで」
「例文」
「実践の手順」
「チェック!」

の4項目でフォローしているので、本書を読むだけでも実践で使えるようになると思います。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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【自分の目的】×【相手の視点】
=【最適な伝え型】

相手が答えを知りたがっているときは、シンプルに結論をまず即答する

いろんなレイヤーの要素が入り乱れてわかりづらいと感じたものごとは、「目的と手段」という関係で整理してみる

伝えたいことそれぞれの「関係性」を描くようにするとうまくいく

■「比較」の型を使った伝え方
新しい社員研修は、これまでと以下の点で違います!
受講スタイル 座学中心→議論中心
得るもの 知識を得る→発想を得る
講師 先輩社員が講師→外部の起業家が講師
内容テーマ 全員受講必須形式→コマ選択履修形式

比較するときは、「項目ごとに意味のレイヤーを合わせる」のが鉄則

単調な説明になりそうなときは、「争点」をつくって伝えたいことの軸をはっきりさせる

相手が望む優先順位で内容を整理して伝える

■「消去法YES」の型を使った伝え方
年間のご契約、今年は「更新」でよろしいでしょうか?
[デメリット]更新いただかないと、ご利用のたびに手数料が発生して割高になるかと…

■「メリット」の型を使った伝え方
部長、来週のクライアントとの会食、私も連れて行ってもらえませんか?
お店の予約や2軒目へのアテンドはお任せください!(そこにあるメリットのひとつに気づかせる)

■「報酬」の型を使った伝え方
今週末、そちらの部の機材、貸してもらえないでしょうか?
一通りメンテナンスして戻しますので!

■「大志」の型を使った伝え方
[大きな志やビジョン]
私はいつか役員になってこの会社を大きくしたいんです
だから→
小さくてもいいので、今のうちからプロジェクトリーダーをやらせてください!

■「ほめる」の型
山田さん、今年の新人研修の講師頼んでいい?
山田さん教えるのうまいって何人からも聞いてるからさ

■「オンリーワン」の型
新卒採用のプロジェクトに入ってもらえない?
転職経験のある田中さんしか、この会社の魅力を客観的に語れないと思うんだ

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人を口説く技術、説得する技術は、一度学んでおけば、のちのち公私共に人生に大きな影響を与えると思います。

日常のすべてをチャンスに変えるために、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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『伝え方図鑑』井手やすたか・著 SBクリエイティブ

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◆目次◆

はじめに
本書の使い方
プロローグ 伝え方の「大原則」
第1部 わかりやすく伝わる「伝え型」
第2部 相手の行動を変える「伝え型」
第3部 言葉を強くする「伝え型」
おわりに
参考文献

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