2024年8月26日

『すごい思考ツール』小西利行・著 vol.6548

【アイデアの壁を破る方法】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163918795

本日ご紹介する一冊は、問題解決やアイデア出しのための100の方程式を、クリエイティブのプロがまとめた一冊。

著者の小西利行さんは、博報堂を経て、2006年にPOOL inc.を設立した、コピーライター、クリエイティブ・ディレクターです。

「伊右衛門」「ザ・プレミアム・モルツ」「PlayStation」「モノより思い出。」など、1000を超えるCM、広告作品を手掛けており、また「伊右衛門」「こくまろカレー」などの商品開発にも関わっています。

記憶にある方も多いと思いますが、ハウス「母の日にカレーをつくろう」や、スターバックス「47 JIMOTOフラペチーノ」などのプロモーション企画も担当しています。

著書もいくつかあり、なかでも『すごいメモ。』がベストセラーとして知られています。

『すごいメモ。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761271426

本書は、ビジネスパーソンやクリエイターが、問題解決・アイデア発想の壁にぶち当たった時、壁を突破するための思考ツールを、100個まとめた思考大全。

見出しと太字を眺めるだけでもアイデアがバンバン湧いてきますが、さらに詳細・事例まで読み込めば、きっとビジネスのヒントが浮かぶはずです。

ちなみに、本書には経営学者の楠木建さんと起業家のけんすうさんが推薦を寄せていますが、けんすうさんは、本書で「アイデアを出すための観点が100以上得られた」そうです。

単にアイデア出しのためだけの本ではなく、そのアイデアをどう伝えるか、どうプロジェクトを進めるかのヒントも書かれており、実務家ならきっと刺さるはず。

マニュアル書なのに、意外とエネルギー満載の本で、アイデアと共に元気がもらえました。

コピーライターだけに、文章表現、比喩表現が巧みで、300ページのボリュームがまったく気になりませんでした。

さっそく、気になるポイントを赤ペンチェックしてみましょう。

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すでにあるものを使え

一度つくったら終わりではなく、何度も使う人の立場から検証する

「大変だけど頑張るしかない」と長年放置されてきた領域が、実は大量のアイデアを必要とするビジネスのブルーオーシャン

ずっと売るつもりはないよという「激レア開発」

一番遠いと思う領域の会社とコラボしましょう

セクシーな歌手にセクシーな歌を歌わせない(音楽プロデューサー木崎賢治さんの考え方)

デコン×ヨコテンでオリジナルアイデアに(デコンストラクション、水平展開)

「実は、あれ嫌だったんだぜゲームであぶり出せ

アイデアが出ない? じゃあ会議の名前を変えよう

その昔、「金曜日はワインを買う日。」という名キャンペーンがあった。サントリーがワインを売るためにつくった広告だが、あえてワインの良さをアピールせず、ワインを買って帰ることの幸せを謳うことで爆発的な流行を生んだ

×「2割の節電をお願いします」
○「3本のコンセントを抜きましょう」

「いいものにはお金を払う」時代だ。だからこそ「無料であたりまえ」と思われている領域に目を向け、お金を払いたくなるようにすればいい

「→」を見ると、人は本能的に「原因→結果」「課題→解決」「ニーズ→メリット」といったつながり興味を抱く

自バナシ(自分が直接体験したコアな話)
・時バナシ(時流に乗った話)
・地バナシ(地元の話)
・児童バナシ(子どもの話)

プレゼンの必勝方程式
「課題→未来→実現案」

一部を依頼されたら、全体の夢を魅せよう

相手がしかめっ面になるような話をしたら、笑顔になるようなアイデアを加えること

“選択迷子”が増えた時代、三択で選択を楽しくしよう

書いた文章を歌ってみるといい

“流行る”呪文
「超デカい、めちゃくちゃ多い、初体験」

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小西さんの本はこれまでにも数冊読んでいますが、現場で結果を出している人ならではの目線が勉強になります。

仕事術の本として読んでも、重宝するのではないでしょうか。

山本高史さんの『案本』、谷山雅計さんの『広告コピーってこう書くんだ!読本』あたりが好きな人は、きっとハマると思います。

『案本』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844325442

『広告コピーってこう書くんだ!読本』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4883356027

ぜひ読んでみてください。

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『すごい思考ツール』小西利行・著 文藝春秋

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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163918795

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◆目次◆

まえがき
I アイデアを生む方程式
II コミュニケーションの方程式
III 仕事をデザインする方程式
IV 未来をつくり出す方程式
あとがき

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