【ハーバード・ビジネス・スクール教授の自分を動かす教室】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763139991
不確実な時代に行動をする。
これには勇気が必要なわけですが、こうした意思決定にも、ちょっとしたコツが存在します。
本日ご紹介する一冊は、ハーバード・ビジネス・スクール教授で、MBAおよびエグゼクティブ向けコースを担当するトマス・J・デロング氏が、挑戦することへの不安を、成功への前向きなエネルギーに変える行動原則を指南した一冊。
原書は、Amazon.com「生涯で読むべきLeadership & Success本」100冊に選ばれています。
著者は、ハーバード・ビジネス・スクールの必修コース「リーダーシップおよび組織行動」のコース長ですから、もちろん、リーダー向けの内容です。
人の上に立ち、導かなければいけない立場のあなたが、変化することへの恐怖や保守性に囚われた時、どうすればそこから抜け出せるか。
本書には、そのヒントが書かれています。
本書によると、ビジネスパーソンが望む成功を手に入れられないのは、野心ややる気がないからではありません。
むしろ、成功したいと強く願うことによって、問題となる現象が出てくる。
それが、本書で示された「結果に固執する人が陥る11特徴」です。
では、こうした罠を避け、変化するにはどうするか。望ましい行動をするにはどうするか。
リーダーが知っておきたい、行動のヒントが示されており、参考になります。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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命綱なしで飛ぶためには、勇気を出して「恰好悪くてもいいから望ましいことをする」必要がある。それによって「望ましいことを見事にこなせる」ようになるのだ
■結果に固執する人が陥る11特徴
1 与えられた仕事は何としても成し遂げようとする
2 「緊急」と「重要」の区別がつかない
3 人に任せられない
4 現場で活躍するプレイヤーから「管理者」にうまく移行できない
5 どんな犠牲を払っても今やっている仕事をやり遂げようとする
6 むずかしい話を避ける
7 コメントやフィードバックを強く求める
8 気分の両極端を行ったり来たりする
9 人と比べる
10 安全な仕事しか請け負わない
11 罪悪感に苛まれる
人が正常な行動ができなくなる大きな不安と心配に、次の3つが考えられる。
1 目的と方向性の欠如
2 孤立感ーー目をかけられていない、職場で疎外されていると感じる
3 無価値感ーー自分は重要でないと感じる(例「私は必要?」)
私たちのアイデンティティは、私たちが自分自身のことをどう語るかで決まる
業界や会社に変化があれば、自身の認識も変えるときと受け止める
目的を「適切」に切り替える
他人は「行動」で、自分は「心情」で判断する
「責任フリーゾーン」のなかで働く
「選ばなかった道」は忘れる
過去は「過去」のままにしておく
「明確な目的」を持って人を見る
変化のさなかで「尊敬できる他者」を求めることが必要
目の前の現実に視点を定めることができず、目をつぶって「まばたき」をしてしまう。これによって、自信と決断力を喪失し、消極的になる。(中略)ここでいう「まばたき」とは、未知の恐怖をおそれ、躊躇いが生じ、以前取った行動を取ろうとすることを指す
精力的に仕事を進める者は、まばたきをしてもいい瞬間と、してはいけない瞬間を見極めなければならない
すでにある「すばらしいネットワーク」に復帰する
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学術的な根拠がもうちょっと書き込まれていれば、もっと読み応えがあったと思うので、その点はちょっと残念。
ただ、それを差し引いても、興味深い内容だと思います。
ぜひ、読んでみてください。
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『命綱なしで飛べ』トマス・J・デロング・著 上杉隼人・訳 サンマーク出版
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◆目次◆
はじめに
Part1 なぜ失敗をおそれる?
1章 野心家のアキレス腱
2章 格好悪くてもいいから望ましいことをする
Part2 3つの大きな心配
3章 目的
4章 孤独
5章 意義
Part3 4つの罠
6章 忙しさの罠
7章 人と比べる罠
8章 人を非難する罠
9章 心配の罠
Part4 乗り越える
10章 過去を「過去のもの」にする
11章 セカンドキャプテン、ファーストチョイス
12章 命綱なしで飛べ!
13章 ダンスフロアに足を出す
14章 傲慢にならない秘訣
謝辞
巻末注
参考文献
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