【世界の先進校が注目するSEL教育とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478104549
『EQ こころの知能指数』のダニエル・ゴールマンと、『学習する組織』のピーター・センゲ…。
※参考:『EQ こころの知能指数』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062080486
※参考:『学習する組織』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862761011
この2人が教育本を書いたというだけで、ビジネス書フリーク的には「買い」なのですが、中身がまた面白い。
本日ご紹介する一冊は、世界の先進校が熱い視線を注いでいるという、注目のSEL教育(Social & Emotional Learning)を紹介した、興味深い教育本です。
『スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版』の共同発起人である井上英之さんが監訳を務め、早稲田大学大学院経営管理研究科教授の入山章栄さんが推薦の辞を寄せています。
原題となっている“The Triple Focus”というのは、1.私たち自身へのフォーカス」(inner)、2.他者へのフォーカス(other)、3.外の世界へのフォーカス(outer)を指し、本書ではこの3つを融合した全体感を持つことを推奨しています。
認知制御ができ、自分を通じて他者や社会を理解する、そんな知性を持った子どもが育てば、世界はもっと良い場所に変わって行くに違いありません。
子どもを優秀かつ共感力のある子に育てたい親はもちろんですが、教師、スポーツトレーナー、ビジネスパーソンにとっても学びのある一冊だと思います。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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たとえば、自らの「寂しい」という感情を否定していると、他者の寂しさは受け入れがたい。だが、自分の寂しさの背景を理解し受容すると、他者のそれをずっとよく理解できるうえ、同じような世の中の孤独感やそれを生み出す構造がはるかに高い解像度で見えてくる。自己理解があってはじめて他者理解につながり、世界が広がっていく(監訳者まえがき)
人として、私たちは、「自身」「他者」、そして自分がその一部である「より大きなシステム」の3つを理解している必要がある
子どもの認知制御を強化することには、思いがけないボーナスがある。脳は、目標に対して集中するのと同じ神経回路を使って、破壊的な感情にも対処してくれるからだ
ハイリスクな状況にもかかわらず、最終的には素晴らしい人生を歩んだ人、そんなレジリエンスのある人たちに関する研究が明らかにしているのは、多くの場合、彼らの人生を変えた人というのは、ひとりの気にかけてくれた大人なのだ、ということである。そしてたいてい、それはひとりの教師なのだ
先生は、彼らのことを本当によく見ていて、本当によく理解し、本当に気にかけてくれて、何より彼らの可能性を信じてくれていた
<システム思考家の13の習慣>
・全体像の理解に努める
・視点を変えて理解を深める
・メンタルモデルが現状および未来に与える影響を考える
・システムの構造を理解してレバレッジの大きい介入策を見極める
・システム内の要素の経時的変化と、それが生むパターンや傾向を観察する
・複雑な因果関係の中にある循環的性質を突き止める
・問題をじっくり考え、結論を急がない
・システムの構造がシステムの動きを生み出すことを認識する
・行動の結果を短期・長期の両面から予期しない結果も含めて考える
・前提を明らかにして検証する
・意図しない結果が現れる場所を見つける
・結果を検証し、必要なら行動を変える
・時間的遅れの影響を認識して因果関係を探求する
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子どもの教育について書いた本ではありますが、ここで伸ばそうとしている能力は、社会人にとっても必要な能力です。
特に、132ページ、133ページにまとめられている「システム思考家の13の習慣」は、結果を出したいビジネスパーソンが知っておくべきノウハウではないでしょうか。
新しい時代の知性を養うための、知の巨人2人による教育論。
ぜひ読んでみてください。
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『21世紀の教育』ダニエル・ゴールマン、ピーター・センゲ・著 ダイヤモンド社
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478104549
<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B09NVGD3YL
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◆目次◆
監訳者まえがき
はじめに
PART1 より良い人生のための教育
PART2 私たち自身にフォーカスする
PART3 他者にフォーカスする
PART4 世界を理解するーーシステム思考
PART5 SELとシステム思考のトリプルフォーカス
原注
巻末付録
SELをもっと知りたい人のための情報源
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