【これでスッキリ】
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先日、長崎県主催の「日韓交流オンラインシンポジウム」のファシリテーターを務めたのですが、参考に読んだ本が、本当に勉強になったので、ご紹介します。
本日の一冊は、神戸大学大学院国際協力研究科教授で、日韓関係に詳しい木村幹(きむら・かん)さんが、知られざる日韓関係のエッセンスを紹介した一冊。
「ぐいぐい引き込まれる名講義」とありますが、本当にそんな感じで、学生の質問に答える形で興味深いファクトが紹介されています。
韓国の現在の国力や、日韓関係が不安定な本当の理由(政治システムの問題)、韓国人が日本に興味を失いつつある事実など、日本人が知っておきたいファクトが書かれており、勉強になります。
「アジアの時代」に日本が乗り遅れないためにも、また近隣諸国との関係を円滑にする上でも、ぜひ読んでおきたい一冊です。
『ファクトフルネス』がベストセラーになって久しいですが、現在のように国際情勢が揺れる時代に、古い認識を引きずったままでは、大変危険です。
※参考:『ファクトフルネス』
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ぜひ読んで、アジアの中の日本・韓国、世界の中の日本・韓国をアップデートしておきましょう。
お恥ずかしながら、土井も知らないことだらけで、大変勉強になりました。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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韓国の憲法では大統領の任期は1期5年に限定されており、加えて仮に憲法改正によりこれが改められても、改正された内容は、改正時の大統領には適用されないことが定められている。そしてこのことは即ち、現職の大統領が次期大統領選挙に立候補することができないことを意味しており、故に与党の多くの議員もまた、大統領のその任期が終わりに近づくと、現職の大統領から距離を置き、新たな大統領候補の周りに結集することを余儀なくされる
今日の韓国の大統領や与党の支持率は、イデオロギー的性向を同じくする人々の支持に支えられ、低下する場合にも一定の所で下げ止まる
今日の日本の政権支持率もまた20%台よりも大きく低下することは少なくなっており、それこそが自民党の長期政権を支える一つの要因になっている。ここで言われるのもやはり、社会におけるイデオロギー的分断の進行である
日韓両国間の交流は、新型コロナ禍に突入する前の2018年には、日本から韓国に300万人以上、韓国から日本には実に700万人以上の人が行き来するまでになっていた
『朝鮮日報』をはじめとする韓国の主要紙が相次いで日本語版をスタートさせたことで、かつては韓国語が読めなかった人にはアクセス不可能だった情報に、誰でも容易にアクセスすることが可能になっている
2000年には、日本の4分の1を少し超える程度にしか過ぎなかった韓国の軍事費の規模が、僅か20年の間に日本に追いつきつつあることがわかる
日本国内における書籍の出版数全体が大きく減少する中、韓国に関わる書籍の数は、むしろその数を増加もしくは維持する傾向を見せている(中略)しかし、韓国ではこれとは全く逆の現象が起こっている(中略)こちらは日本に関する書籍の割合が徐々に低下している
世界全体では今後も人口増加が続く一方で、東アジアでは急速な人口減少が進行していく
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韓国だけにとどまらず、アジア全体を俯瞰する視点で書かれており、発展するアジアのなかで日本が取り残されないために、どうするべきか、考えさせられます。
著者の説明があまりに上手く、これまで読んだどんな韓国本よりも興味を持つことができました。
3月9日は、韓国の大統領選挙。論点を整理する上でも、ぜひ読んでみてください。
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『誤解しないための日韓関係講義』木村幹・著 PHP研究所
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◆目次◆
第1章 ステレオタイプな日本の韓国認識
第2章 韓国の「大きさ」をどう捉えるか
第3章 「日本は韓国を植民地支配していない」は本当か
第4章 日韓間では、なぜ今も歴史認識問題が起きているのか
第5章 韓国が抱える問題は何か
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