【微妙な日本語を完璧に。】
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本日ご紹介する一冊は、日本テレビのアナウンサーを経て、現在、タレント、ラジオパーソナリティ、ナレーター、MC、スポーツキャスター、ライターなど幅広く活動する上田まりえさんによる一冊。
TikTokで大人気の「上田まりえの日本語教室」を書籍化したもので、一問一答形式で、サクサク学べるのが特長です。
扱っているのは、間違いやすい、混同しやすい日本語表現。一時期流行った「正しいのはどっち?」形式で書かれているので、違いがよく理解できます。
間違いやすい読み方、意味の違う似た表現、重複表現、じつは間違っている表現、多くの方が正しい意味を理解していない表現など、日本語の難しさを痛感させられる内容です。
最終章・5章に書かれた「本来はこんな読み方だったなんて!?」は、上級者編。
時代とともに変化した漢字の読み方がまとめられており、教養として知っておけば、どこかでうんちくを披露できるかもしれません(笑)。
どの章も、ピックアップされた「一見正しそうな日本語」が絶妙で、わかっていても不安にさせられます(笑)。
自分が何問正解できるか、テストしてみると面白いかもしれませんね。
さっそく、本文のなかから、多くの方が間違いやすいと思われるところを赤ペンチェックしてみましょう。
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一段落
(1)ひとだんらく(2)いちだんらく
「いち段落」が本来の言い方
続柄
(1)ぞくがら(2)つづきがら
正しくは「つづきがら」
間髪を容れず
(1)かんはつをいれず
(2)かんぱつをいれず
「かんはつをいれず」が正しい読み方です。「かん」と「はつ」の間は区切り、「間・髪を容れず」と読むのがポイント
(1)間が持てない(2)間が持たない
「あの人全然しゃべらないから、一緒にいても間が持たないんだよね」と言ってしまいがちですが、正しくは「間が持てない」
小学生は(1)児童(2)生徒どっち?
一般的に、「児童=小学生」「生徒=中学生・高校生」「学生=大学生」といいます。これらは、学校教育法によって定められているものです
定評のある確かなもの
(1)極め付き(2)極め付け
「極め付き」が正しい表現です。骨董品の鑑定の証明書のことを「極め書き」といいます。極め書きが付くような確かなものだから「極め付き」です
(1)存亡の危機
(2)存亡の機
文化庁が行った平成28年度「国語に関する世論調査」では、「存亡の危機」を使う人が83%で、「存亡の機」を使う人の6.6%を大幅に上回っています。しかし、「存亡の危機」は間違いです。「存亡」とは、「残るか滅びるか」ということ。一方、「危機」は「大変なことになるかもしれない危ういときや場合」です
(1)ご清聴、ありがとうございました。
(2)ご静聴、ありがとうございました。
場内がざわざわしていて注意を促すときには「ご静聴ください!」でいいのですが、お礼を伝える場合は「清聴」です。「静聴」は文字通り静かに聞くこと。「清聴」とは他人が自分の話を聞いてくれるときに敬う言葉です。「話を聞いてくださってありがとうございます」と伝えたい場合は、「清聴」を使いましょう
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正しさにこだわり過ぎると、言葉を創る喜びが失わる部分もありますが、知っていて崩すのと、知らないで崩れるのは大きな違い。
人前で話す方や、書く仕事をする方には、MUSTな一冊です。
ぜひ読んでみてください。
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『日本語ドリル』上田まりえ・著 祥伝社
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◆目次◆
1章 その読み方、実は間違いかも!?
2章 こっちを選んで大丈夫!?
3章 その表現、実は間違っている!?
4章 正しい意味、知っていますか!?
5章 本来はこんな読み方だったなんて!?
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