2021年5月19日

『ここ一番の国語辞典』 話題の達人倶楽部・編 vol.5757

【粋な大人の教養ことば】
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本日ご紹介する一冊は、ここ一番でさり気なく使うとカッコいい、教養ことば集。

いつも使っていると変な人かもしれませんが、年配者、目上との会合など、ここぞという場面では力を発揮する言葉がズラリと並んでいます。

知っていると差がつく難しい「漢字」の読み方・使い方、一瞬で答えれば、知性がひかる言葉の「雑学」、好感度が一気にアップする季節の日本語など、知らないと恥ずかしい/知っていると差がつく日本語の知識がまとめられています。

怖いのは、いずれの言葉も日常会話で登場する可能性がありながら、間違いやすい点。

たとえば、以下の漢字は濁音で読むと間違いなのですが、思わずやってしまいそうですよね。

折柄(おりから)
河川敷(かせんしき)
共存(きょうそん)
身上をつぶす(しんしょうをつぶす)

また、歴史上の人物を表す言葉も、知らないと恥をかきそうです。

青き狼:チンギス・ハン
黒太子:14世紀イングランドのエドワード王太子
建築の詩人:アントニー・ガウディ
映像の魔術師:フェデリコ・フェリーニ
バイオリンの魔術師:パガニーニ

土地の呼び名、都市の呼び名、建物の呼び名もよく使われるので、覚えておきたいところですね。

さっそく、本文の中から気になった部分を赤ペンチェックして行きましょう。

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折柄(おりから)ちょうどそのとき。「折からの雨」や「寒さの折柄」などと使う。「おりがら」と濁って読むのは間違い

身上をつぶす(しんしょう)財産を失う「三道楽で身上をつぶす」など。ただ、「真面目さが彼の身上」など、身上を「その人のとりえ、値打ち」という意味で使うときは、「しんじょう」と濁音で読む

ワルツ王……ワルツ曲の「美しく青きドナウ」などを作曲したヨハン・シュトラウス

近代オリンピックの父……フランスのクーベルタン男爵

憲政の神様……尾崎行雄。日本の議会の創成期から、半世紀にわたって、衆議院議員をつとめた政治家

青き狼……チンギス・ハンのこと

クリミアの天使……ナイチンゲール。1854年、クリミア戦争の惨状を知り、約40人の看護師を率いて、野戦病院で看護に当たったことから

建築の詩人……アントニー・ガウディ。スペインの建築家

地球の肺……アマゾン。豊かな緑が、酸素を大量供給していることから

東洋のシリコンバレー……インドのバンガロール。IT企業が集積している都市

数寄者(すきしゃ)風流な人。茶人。一方、「好き者」と書くと、「すきもの」と読み、好色な人という意味

海のキュウリ……海鼠(なまこ)のこと。その形から、英語ではsea cucumberという。また、北欧では、やはりその形から「海のソーセージ」という意味の言葉で呼ぶ

赤いダイヤ……「ダイヤ」は、高値で取引される商品の代名詞として使われる言葉。「赤いダイヤ」は小豆のことで、かつて価格が乱高下し、ときに高値をつけたことから

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言葉の仕事をしていて、大変お恥ずかしい話ですが、「ここまで知らない言葉がたくさんあるのか」と驚いた一冊です。

なかでも、歴史上の偉人の別称、地名の呼称は、知っておいて損はないと思います。

ぜひ、読んでみてください。

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『ここ一番の国語辞典』
話題の達人倶楽部・編 青春出版社

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◆目次◆

1.ここ一番で差がつく「漢字」の読み方・使い方<基本編>
2.一瞬で答えれば、知性がひかる言葉の「雑学」
3.言葉の意味をきちんとおさえるのが語彙力アップのコツ
4.ここ一番で差がつく「漢字」の読み方・使い方<応用編>
5.いつかどこかで語りたい日本語のウンチク
6.好感度が一気にアップする季節の日本語
7.やってはいけない「固有名詞」の読み間違い・書き間違い
8.「反対語」を一緒に覚えると、使える言葉は一気に増える
9.教養が問われる!二通りの読み方がある言葉

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