【商売が楽しくなるマーケティングのヒント】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4785505648
本日ご紹介する一冊は、中小企業経営者に広く知られる小阪裕司さんの「ワクワク系マーケティング」のチーフエバンジェリストが書いた、商売のヒント。
中小企業・商店向けに、ワクワク系マーケティング実践のヒントが紹介されています。
「昨日、『営業はいらない』でセールステックの話をしていたのに、今日はコテコテ系を紹介するのか!」とお叱りを受けそうですが、じつはこの2冊、根底ではつながっています。
※参考:『営業はいらない』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4815604606/
よく読んでいる方は気づいたと思いますが、『営業はいらない』では、こんな話が載っていましたよね。
<エクスペリエンス、すなわちユーザーが得られる「体験」や「感動」を想像しながら製品やサービスの開発に当たるのが「エクスペリエンス優先型の発想法」>
<最高の「エクスペリエンス」を提供できる会社が行き着く先は、「営業をする必要すらない世界」である>
そう、ワクワク系マーケティングとは、このエクスペリエンスを重視したマーケティングのことに他ならないのです。
中小企業が本書に書かれた考え方を実践すれば(エクスペリエンス志向になれば)、たとえ武器が古くとも売れる商売ができるようになります。
もちろん、インターネットもデータも大事ですが、本当にお客さんが感動するものが提供できるなら、やっぱり売れるのが、商売の世界なのです。
さっそく、本文のなかから、いくつかポイントをチェックして行きましょう。
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人にフォーカスすることです。「人の行動を見る」「人の感情に寄り添う」「人の気持ちをつかむ」、こういうところから商売やビジネスを考えることです
お客さんの行動だけが、売上を生み出す唯一のものである
牛乳だけ買って帰るお客さんが、なぜ他の商品陳列棚の前で足を止めてくれないのだろうか?
多くの商人・ビジネスマンは、売れない理由を商品や品揃え、価格、競合店に求めて品揃えを変えたり、競合店より安くしてしまいます
今、あなたの顧客の数は足りていますか。もし、足りていなければ、あと何人増やす必要がありますか
これは、お客さんに働きかける動機づけ以前の問題ですが、とても大事な点です。それは、あなたがその商品やサービスを売っていること自体をお客さんは知らな
い、ということです。商品やサービスだけでなく、あなたの会社やお店の存在も、お客さんはまったく知らないと考えたほうがよいでしょう
あるホームセンターに入っているペットショップでは、シベリアンハスキー犬一頭がなかなか売れずに困っていました。(中略)ホームセンターの入り口からシベリアンハスキー犬がいるコーナーまでの通路の床に、「シベリアンハスキー」とだけ書いた矢印を貼りました。そうしたところ、矢印を貼ったその日に売れてしまい、他にも何人かのお客さんが、矢印を進んでシベリアンハスキーを見に来ました
ある塗装屋さんでは、塗装のほかにもお祭り用の法被の販売などもしており、お客さんの中には毎年法被だけ注文する方がいました。ある年、そのお客さんのところに法被を届けに行くと、外壁の塗装が新しくなっていました。「うち塗装屋ですから、塗装やれますよ」と伝えると、「えっ、塗装もやってくれるんだ!?」と言われ、大変なショックを受けたとのことです
この看板で発信している情報によって、お客さんの“来店する”という行動が生み出せているだろうか?
他店も同じ看板を出しているとしたら、自店の看板の情報は、お客さんが他店に勝る価値を感じるものになっているだろうか、と考えなくてはなりません
看板というツールが問題なのではなく、そこに載せている“情報”の問題
あるお惣菜屋さんの実例です。このお惣菜屋さんでは、それまで、商品には商品名と価格だけを書いたPOPをつけていました。ところが、店主がワクワク系マ
ーケティングを学ぶうちに、商品名と価格だけでは、お客さんが「食べたい!」と感じる情報になっていないことに気づきます。そこで、ビーフシチューのPO
Pを、こう書きかえました。「ビーフシチュー 大きなお肉をじっくり煮込み 余分な脂をとりのぞき 3日がかりでつくりました 当店のおすすめです」
お客さんが価値を感じる情報とは、言い換えると、その商品やサービスを買うべき理由、買わなければならない理由を伝えている情報です
◆絆を育む四つの要素
1.適度な接触
2.適切な自己開示
3.相手にとって有益な情報
4.情緒的な体験
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『営業はいらない』の世界を実現しようと思ったら、それなりにお金が要りますが、こちらは経営者がちょっと知恵を絞るだけで簡単にできるようになります。
「中小企業は大手のマネをしてはダメ」というのは昔から言われていることですが、インターネット時代になっても、それは同じこと。
中小企業が現実的にできる商売・マーケティングのヒントが詰まっていますので、ぜひ、読んでみてください。
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『つらい仕事が天職に変わる!』肥前利朗・著 商業界
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◆目次◆
はじめに あるレストランオーナーから届いた手紙
第1章 仕事と人生が輝き出す普通の人たち
第2章 仕事と人生が輝くワクワク系マーケティングとは
第3章 まずやるべきこと(1)動機づけ
第4章 まずやるべきこと(2)絆づくり
第5章 ワクワク系マーケティングであなたの仕事と人生が輝く
あとがき つらい仕事が愉しくなった
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