2019年9月3日

『なぜ女はメルカリに、男はヤフオクに惹かれるのか?』 田中道昭、牛窪恵・著 Vol.5349

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本日ご紹介する一冊は、トレンド評論家の牛窪恵さんと、立教大学ビジネススクール教授の田中道昭さんとの共著。

日本のマーケットでいわゆる「勝ち組」となっている企業がいかにして顧客の心を掴んだのか、マーケティングの視点から分析しています。

事例として登場するのは、タイトルにあるメルカリのほか、LINE、スタディサプリ、オイシックス、エアークローゼット、エバラ(プチっと鍋)など。

シェアリングエコノミーやサブスクリプション、世帯のシングル化など、最新のマーケティングトレンド、キーワードを押さえつつ、現在のビジネスで勝つためのポイントを解説しています。

各章は、事例を牛窪恵さんが、理論を田中道昭さんが書いており、ズームイン/ズームアウトの他視点からマーケティングを学べるよう、工夫されています。

マーケティングの基礎知識がない人でも前提知識なしで楽しめるのが特長です。

各企業のどんな試みが顧客の心を掴んだのか、きちんとツボが書かれていて、良い学びになります。

さっそく内容をチェックしてみましょう。

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【メルカリ】牛窪恵氏
創業から5年間(2018年7月現在)で最も多く取引されたブランドは、愛用者が老若男女に広く及ぶ「ユニクロ」とのこと。また最も高く売れたモノは、1粒315万円のダイヤモンド(5カラット)だそうです。ちなみにメルカリでは、300円から999万9999円までの値付けが可能ですが、「エルメスのバッグやメルセデス・ベンツなど高額商品の取り扱いもある」と、メルカリ・プロダクトPR担当の志和あかねさん。

創業以来5年間で最も「いいね!」が押されたのは、意外にも「どんぐり」。1542件もの共感を呼んだ背景には、あるストーリーがありました。それは、5歳の男の子の「仮面ライダーカードを買いたい」との思い。

最近はいわゆる「終活(人生の終わりに向けた活動)」の一環として、メルカリを利用する、シニア層も増えているそうです。

【メルカリ】田中道昭氏
◆セグメンテーションの切り口の軸
行動変数:商品やサービスの利用頻度や購買状況、求めるベネフィットサイコ変数:消費者のライフスタイルや価値観、性格、趣味嗜好、購買動機デモグラフィック変数:性別、年齢、学歴、職業、家族構成、所得水準など服だけではありません。あらゆる中古品のマッチングが可能になったことで、あらゆるものに値段がつき、その結果、あらゆるものが資産になった。「あなたにとっての不用品が、誰かにとっての宝物」になる時代の到来です。

【LINE】田中道昭氏
イノベーターとアーリーアダプターからなる小さな初期市場においては、「差別化」戦略が重要になります。これに対して、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードなどからなる巨大なメインストリーム市場に参入するには、「類似化(標準化)」戦略が不可欠です。

【スタディサプリ】牛窪恵氏
◆スタディサプリの利点
(1)すき間時間に、マイペースで学習できる
(2)臨場感があるうえ、解答までの「途中経過(流れ)」もわかりやすい
(3)親に負担をかけないで済む

実は代表的なユーチューバーの多くは、UUUMのようなプロダクションに所属している

【オイシックス】牛窪恵氏
調理にかける時間や手間が減らせるだけでなく、「家族の笑顔」にもつながる、プレミアム時短。こうした体験(CX)を後押しするミールキットは、つい調理の時短や手間の軽減に「罪悪感」を抱きがちな女性たちにとって、強い味方と言えるでしょう。アメリカのミールキット市場は日本よりはるかに大きく、2018年の時点で、すでに2年前の5倍以上にまで成長しているそうです(2018年・Packaged Facts調べ)。

【エアークローゼット】牛窪恵氏
「スタイリストが選ぶ」からこそ、返却期限を無制限にできる

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新書なのに385ページという大ボリュームで、ケースの丁寧さが外見からもわかる本です。

「なぜスタディサプリは月980円という破格なのか?」
「なぜエアークローゼットには返却期限がないのか?」

市場をハートを捉えたビジネスのユニークな構造がわかる、興味深い内容です。

ぜひ、読んでみてください。

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『なぜ女はメルカリに、男はヤフオクに惹かれるのか?』
田中道昭、牛窪恵・著 光文社

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◆目次◆

はじめに
第1章 なぜ女はメルカリに、男はヤフオクに惹かれるのか?
第2章 なぜLINEは日本人の心をつかんだのか?
第3章 なぜスタディサプリは月980円という破格なのか?
第4章 なぜオイシックスはママたちに支持されるのか?
第5章 なぜエアークローゼットには返却期限がないのか?
第6章 なぜエバラの「プチッと鍋」はヒットしたのか?
最終章 なぜアマゾンはすべてを破壊しようとするのか?
おわりに

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