2019年1月23日

『お金の流れで読む日本と世界の未来』ジム・ロジャーズ・著 大野和基・訳 vol.5200

【祝・5200号!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569842216

本日ご紹介する一冊は、今、最も過激な投資関連本。

著者は、リーマンショック、中国の台頭、トランプ当選などをことごとく的中させた、ジム・ロジャーズ氏です。

ジョージ・ソロスと一緒に伝説となったクォンタム・ファンドを設立し、10年で4200%という、驚異のリターンを叩き出した、投資界の立志伝中の人物が、これから先の経済をどう予測し、どこに投資しているのか。

じつに気になる新書ですが、中身も期待を裏切りません。

・犯罪大国になる二〇五〇年の日本
・北朝鮮の開国と繁栄を予想
・現在、国債を購入するのにふさわしい国は、ロシア

これを荒唐無稽と取るか、「まさか」が起こり、絶好の投資チャンスになると見るかは読者次第ですが、少なくとも著者のこの助言には耳を傾ける必要があるでしょう。

<歴史上のどの年を見ても、その年から一五年後を見ると世界はまるっきり変わってしまっている>

95年当時、アマゾンの今日の成功を予言した人はほぼいなかったでしょうし、80年代に日本の凋落を予想できた人も少なかったでしょう。

世界は、予想もつかない変貌を遂げるものなのです。

もし読者が謙虚な人間であり、どんな荒唐無稽な主張も受け入れ、変化の本質を見極めたいと思うなら、本書は「買い」の一冊です。

さっそく、ポイントを見て行きましょう。

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歴史が教えてくれるのは、これからは「アジアの時代」が来るということだ。現在アメリカは、有史上最大の債務国(他国からお金を借りている国)である。世界で一番、それも世界の歴史上最も多くの借金を抱えているのだ

五年後のアジアで最も幸福な国になるのは、朝鮮半島の統一国家だろう

官僚や学者は、紙幣を刷った後のことなど何も考えてはいないのだ。長期的に見て、紙幣の乱発には効果がないことがわかりきっているのに

外国人を排除し、門戸を閉じた国が衰退の一途を辿るということを、歴史は何度でも教えてくれる。外国人は新しい活力、新しい血統、資本、アイデア、興奮、刺激をもたらす。だから繁栄している国は外国人を欲しがるのであり、外国人もそんな国に惹きつけられる

経済発展というのは、国民が一生懸命働き、貯蓄率を高くして、投資率も高くして、お金を儲けることによって起きるものである。経済が活発化している国はどこも、インフレに依存していない

インフレがひどくなると、人は何かを所有したくなるものだ。紙幣よりも価値があるもの──たとえばテーブルなどを。ただ大概の場合、お金の安全な避難先は株になる。不動産でもいい。インフレ後のドイツで莫大な資産を築いたのは、紙幣をたくさん持っていた人ではなく、株と不動産に投資していた人だった

日本に投資するなら、観光、農業、教育

個人的には、日本のツーリズム──観光、ホテルや古民家に投資したいと思っている

低価格にして長続きした会社は、歴史的に見て存在しない。消費者は、概して高品質の製品を欲しがるものだ。家計が苦しい時は低価格の商品に走ることもあるが、それは一時的なものである

私が現在持っている韓国株は大韓航空のものが中心だが、それは韓国のツーリズムに将来性があると思っているからだ。韓国の人は、みな北朝鮮がどんな国か見たいと思ってうずうずしている

中国で投資をする一番確実な方法は、これから中国の人たちが買わないといけないものを買うことだ。それは国内に不足している綿やニッケル、石油であり、これからますます消費が促されるであろう環境、農業、ツーリズム、鉄道の分野なのである

現在、国債を購入するのにふさわしい国は、ロシアくらいしか思いつかない

誰も目をつけていないものをすぐさま買え

金融緩和が進めばリアルアセットに資金が流れ込む。これは、歴史を通して変わらぬ真実だ

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本書の予言が的中するかどうかは神のみぞ知る、ですが、少なからぬ人数が本書の影響を受けることを忘れてはいけません。

「株は美人投票」。

であるならば、周りの投資家が何を評価しているかを知ることは、大きな意味を持つと思います。

ぜひ読んでみてください。

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『お金の流れで読む日本と世界の未来』ジム・ロジャーズ・著
大野和基・訳 PHP研究所

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569842216/

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◆目次◆

序 章 風はアジアから吹いている──ただし、その風には「強弱」がある
第一章 大いなる可能性を秘めた日本
第二章 朝鮮半島はこれから「世界で最も刺激的な場所」になる
第三章 中国──世界の覇権国に最も近い国
第四章 アジアを取り囲む大国たち──アメリカ・ロシア・インド
第五章 大変化の波に乗り遅れるな
第六章 未来のお金と経済の形

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