2018年11月28日

『大前研一 日本の論点2019~20』大前研一・著 vol.5165

【大前研一が考える、日本の課題】
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本日ご紹介する一冊は、元マッキンゼーの日本代表であり、経営コンサルタントの大前研一さんが、現在の日本の課題と解決策を提示した一冊。

もともとは雑誌『プレジデント』で連載している「日本のカラクリ」の1年間のストックをベースに、反響の大きかった原稿を中心にピックアップし、加筆修正してまとめたものです。

扱われているトピックは、政治から経済、国民生活の課題までじつにさまざま。

日本の財政問題、インバウンド、働き方改革、築地再開発問題、日本の不動産の2022年問題、団塊世代が後期高齢者となる2025年問題、グローバル教育、IT教育…。

政治に関する著者の持論には、賛否両論あると思いますが、じつにさまざまなトピックが俎上に載せられており、頭を整理する上で、チェックしておくといいでしょう。

さっそく、ポイントをチェックしてみます。

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今、世界で繁栄している地域、地方を見渡すと、納税者から栄養を取って伸びているところはない。納税者からの税金で繁栄している国もない。納税者からたくさん吸い上げようとすると納税者は疲弊してしまうし、もっと税金が安いところへ逃げ出してしまうからだ

世界一の高齢国となった今の日本で、先細る可能性がきわめて高い将来から借りてきて国債を発行するのは現役世代の犯罪

給料がまったく下がらないのだから、景気を実感できるわけがない。暴動が起きてもおかしくないくらいだが、日本人は騒がない。理由はデフレだ。モノが安くなっているから何とか生活できる。路頭に迷う人も少ない。にもかかわらず、政府は「デフレ脱却」と言い続けている。デフレを直したら二つの爆発が起きる。一つは国民生活で、給料を上げない限り生活は苦しくなる。もう一つは日銀が異次元の金融緩和で市場から買い入れてフォアグラ状態になっている日本国債である。日銀が物価上昇率2%の目標を達成した場合、当然、金利も上がる。そうなると利払いが利息を上回る「逆ザヤ」が生じて、日銀が腹一杯に溜め込んだ国債が一気に内部爆発を起こし、国債暴落のトリガーを引く

日本の医療制度がまだ機能しているのはそれだけ金をかけているから。しかし、当然、国家財政の重荷になっている。2025年には団塊世代が全員75歳以上の超高齢社会に突入する

日本の夕張化を避ける方法はたった一つしかない。それは世界からヒト、モノ、カネを呼び込むことだ

政府は2030年までに訪日インバウンド6000万人を目標に掲げて「観光立国」を目指すという。一方で規制の強い民泊法を通し、既存の旅館やホテルの権益を守ろうとしている。2000万人で満杯となっている宿泊施設で、どうやって6000万人はおろか4000万人に訪日をエンジョイしてもらおうというのか?

日本は国土が縦に長いのだから、九州は九州、北海道は北海道でそれぞれの地方の気候と環境に適った建築基準を定めればいいのだ

世界中の材料が使えるようになれば、建築費は半分になる。そうなれば住宅ブームも起きそうなものだが、住宅資材は輸入規制がかけられているし、仮に海外の住宅資材が入ってきても流通業者が取り扱わない

大阪市の人口は約270万人。人口規模では立派なメガシティだが、「毎日人がくる、企業がくる、情報がくる、お金がくる」というメガシティ繁栄の4条件は見事に欠けている

大阪を職住近接の町にしようと思えば、できないことはない。候補地は2つある。一つは大阪城公園周辺(中略)もう一つは御堂筋の両側

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連載の寄せ集めなので、決して体系化された内容ではありませんが、今後の日本の課題を整理する上で、良いツールだと思います。

また、それぞれの問題に関して、明確にタイムラインが示されているので、投資の参考にもなると思います。(売ることの方が多くなりそうですが)

ぜひ、チェックしてみてください。

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『大前研一 日本の論点2019~20』大前研一・著 プレジデント社

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◆目次◆

巻頭言 「平成の次」の時代に「維新」を唱える改革の旗手は現れるか
SideA 日本人の本音と建前
SideB ディールの表裏
特別鼎談 加山雄三vs.廣瀬光雄vs.大前研一

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