2018年10月11日

『負けグセ社員たちを「戦う集団」に変えるたった1つの方法』 田村潤・著 vol.5132

【読み応えあり。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569837719

本日の一冊は、ベストセラー『キリンビール高知支店の奇跡』の著者であり、元キリンビール株式会社代表取締役副社長、田村潤さんによる、注目の一冊。

※参考:『キリンビール高知支店の奇跡』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062729245/

著者は、落ちこぼれだった高知支店の躍進を支援した支店長で、その後、四国4県の地区本部長、東海地区本部長を経て、2007年には東京本社の代表取締役副社長兼営業本部長にまで昇格した人物。

ドキュメンタリータッチだった前作に比べ、本書の方が管理職が使えるように体系立てて書かれており、マネジメントのノウハウ書として重宝すると思います。

人間もチームも、「負けグセ」がつくとなかなか這い上がれないものですが、本書にはそんな「負けグセ」を克服し、共感で結ばれた熱い達成集団を作るノウハウが書かれています。

決して上から目線ではなく、支店レベルでどう状況を立て直していくか、本社をどう巻き込み、コミュニケーションしていくかなども書かれており、ついつい上の対応に愚痴りたくなる人にも希望を与えてくれる内容です。

さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。

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「日本企業の多くが、オーバー・プランニング(過剰計画)、オーバー・アナリシス(過剰分析)、オーバーコンプライアンス(過剰法令遵守)の“3大疾病”に陥っている」(野中郁次郎氏)

マネジメントがうまくいかない要因は、第一に本社の戦略立案能力の低下です。一方、現場の力が落ちていることも第二の要因に挙げられます

営業現場は本来自分で判断できること、判断すべきことを一つひとつ本社にお伺いを立ててくる。本社の企画部門は、似ているケースがないか全国を調べ、部門で議論したうえで、上司に相談し、許可が下りれば現場に指示している。これは現場の責任回避です。これでは本社も現場も責任感が芽生えず、戦略立案能力や現場力が向上するわけがありません

本社の指示に従っても歯車はうまく回らず、業績は下がり続けるとなると、いったいどうすればいいでしょうか。自力で歯車を回せばいいのです

PDCAサイクルには、もっとも重要なP(計画)をどのように生み出すかが示されていない

◆アメリカ海兵隊で用いられている意思決定プロセス「OODA(ウーダ)ループ」
Observe(観察)→Orient(情勢判断)→Decide(意思決定)→Act(行動)

現場に蔓延する「やらされ感」を払拭し、新たな価値を創出し続けるには、その会社の理念と、あるべき姿を確立させることが必要

高知支店が見出した理念は、「高知の人たちにおいしいキリンビールを飲んでもらい、喜んでもらい、明日への糧にしてもらうこと」であり、その実現のためのあるべき姿とは、「どの店に行ってもいちばん目立つ場所にキリンビールが置いてあり、欲しいときに飲んでいただける状態を営業がつくる」ことでした

結局、最後にメンバーがついてくるのは、「リーダーの言うとおりにしたら数字が上がった」なのです

限られた戦力を活かすには直接戦略より間接戦略が有効

顧客の価値に結びつかない仕事はしない

本社の指示を「したがうもの」から「活用するもの」に変える

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<ノウハウはすぐ真似されます。しかし、行動スタイルは簡単に真似できません>という言葉が、妙に印象に残りました。

冷え切った組織を熱くするのは簡単ではありませんが、きちんとステップを踏めばできるのだということが、よくわかりました。

巻末には、野中郁次郎氏と著者の対談も収録されており、読み応えのある内容です。

ぜひ読んでみてください。

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『負けグセ社員たちを「戦う集団」に変えるたった1つの方法』
田村潤・著 PHP研究所

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◆目次◆

第1章 理念があるから飯が食える
第2章 戦略は顧客視点で考える
第3章 部下の行動スタイルを変え、現場力を高める
第4章 本社を味方につけ、活用する
終 章 根本が確立されるとうまくいく

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