2018年9月25日

『ポップな経済学』ルチアーノ・カノーヴァ・著 高沢亜砂代・訳 vol.5121

【AI時代に活用できるキーコンセプト】
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本日ご紹介する一冊は、行動経済学を専門とする著者が、来るべきAI時代に、どんなキーワードやコンセプト、テクノロジーが活用されるのか、解説した一冊。

読者が商品開発をするにしろ、マーケティングをするにしろ、行動経済学をどうテクノロジーに忍ばせれば、人を動かし巻き込めるか、そんな視点で書かれているので、ちょっと注目です。

「ナッジ」を使って人を動かす方法、モデルを作って物事を単純化し、理解を助ける方法、ゲーミフィケーションを使って熱狂させる方法…。

さまざまな行動経済学の基礎知識が紹介されており、今後、テクノロジーはこうした心理原則を実装する方向に進むのだろうな、と直感的に思いました。

オビに「AI時代の9つのキーワード」と入れているのも、おそらく編集がその辺のことを意識しているからでしょう。

では、一体どんなことが書かれているのか。

さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。

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ナッジは命令ではない。果物を目の高さに置くことはナッジであり、ジャンクフードを禁止することはナッジではない

人の頭の中という思考の住まいを、できる限り習慣に合った快適な状態に整えてあげるのが優れた選択アーキテクトだ

公的施策としてのナッジは、以下の4つに分類される
1.セルフコントロールを強める、または望んでいることを実行させる
2.他人が設定する、または自分で設定させる
3.自覚を生じさせるマインドフル・ナッジ、または自覚を生じさせないマインドレス・ナッジ
4.一定の行為を促す、または控えさせる

選択肢を提示する形式によって間接的に何かの選択を促すという手法もある

デンマークでも、ある調査の結果、3人に1人がときにポイ捨ての衝動に負けていることがわかった。これを受けて、デンマークのロスキレ大学、とても効果のある施策を(文字どおり)デザインした。地面に緑色の足跡を描いたのだ。その足跡は街中のゴミ箱へと続く。これにより、ゴミ箱に気づかせる役割を果たし、市民として責任ある行動に自然に誘導したのだ

足跡があるエリアでは、ないエリアに比べ、道に捨てられる包み紙が46%も少なかった

選択肢が多すぎると、消費者は悩んだ挙句に購入を決められない

◆ゲーミフィケーションの要素(=アクセンチュアが提案するフレーム)
1.ステータス
2.マイルストーン
3.競争
4.ランキング
5.ソーシャルネットワークによるつながり
6.イマージョン・リアリティ
7.パーソナライゼーション

結果のボリュームと成功を混同するな

情報カスケードとは、行動経済学のゲーム理論のキーワードの1つで、最初の人の行動を見て、次の人が真似して行動することを指す

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雨後の筍のように、どんどん出ては消えていくビジネスのその後を丁寧に追いかけ、何が上手く行って何が上手く行かなかったのか、はっきりと書いているので、勉強になります。

なかでも、ゲーミフィケーションと教育について書かれた部分は、今すぐ活用できると思いました。

ぜひ読んでみてください。

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『ポップな経済学』ルチアーノ・カノーヴァ・著
高沢亜砂代・訳 ディスカヴァー・トゥエンティワン

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◆目次◆

序 章
第1章 テクノロジーが、経済学の手法も進化させている!
第2章 現代の魔法の言葉「ナッジ」!
第3章 「ゲーミフィケーション」を巧みに活用する
第4章 クラウドファンディングの台頭
第5章 情報社会が抱えるリスク 情報カスケードとデマの蔓延
第6章 ビッグデータが統計におけるコペルニクス的大革命を起こす
第7章 生活の質を測る新しい指標とテクノロジー
第8章 デジタル革命が大学と教育を変える
第9章 超接続社会におけるネットワーク
最終章 未来はあなたを待っている

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