2018年5月21日

『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』 佐渡島庸平・著 vol.5033

【現代の孤独とコミュニティビジネス】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344032918/a>

本日ご紹介する一冊は、『君たちはどう生きるか』『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』を仕掛けたメガヒット編集者、佐渡島庸平さんによるコミュニティビジネス論。

「自由」を追求した結果、われわれの社会は「孤独」の問題に直面したわけですが、そこでキーワードになるのが「コミュニティ」です。

本書では、このコミュニティの作り方、発展・維持させる方法について、著者が独自の見解を示しています。

「安心と自由」
「わかりにくさとは参加するための余白」
「集めて・削って・並べ替えて・補足する」
「拡大するたびに、新旧両方の安全・安心の確保をする」
「納品主義」と「アップデート主義」

新しいキーワードがたくさん登場し、これまでのコミュニティ論に新たな視点を付け加えています。

出版・コンテンツビジネスの未来についてもコメントがあるので、出版関係者は、見逃せない内容です。

さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。

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「安心と自由」どちらが重要か? コミュニティについて考えるとき、この二つがキーワードになる

ファンコミュニティを持っていれば、いいものを作ることを最優先できるけれど、それがないと、目の前で話題になることを追いかけて、自転車操業から抜け出せない

一番、成功しているコミュニティは何か? と考えたときに、僕はキリスト教を思い浮かべた。聖書は、最も売れている本である。聖書がわかりやすいかというとそんなことはない。逆に、わかりにくくて何度も読まないといけない。物語性が高くないから、一気に読むことは逆に難しい。だからこそ、誰もがそれについて語る。自分なりに理解して、語り合うからこそ、理解が深まる。もしも、わかりやすければ、語り合いが起きない。わかりにくさとは参加するための余白ともいえる

文化が発達するとは、どういうことか。多様性があるとか、いろいろな説明がありえるが、「作り手が増えること」という定義も可能だ。そして、ネット時代、弱者を作り手にするのをサポートするサービスが力を持っている

安全は、場所やモノに紐付くことが多い

編集とはどんな仕事か? 究極的にシンプルにいうと「集めて・削って・並べ替えて・補足する」、この4つの作業を延々と繰り返して、情報を伝えやすくする行為だ。コミュニティに対しても、この4つを繰り返すことが重要だ

コミュニティは、拡大するたびに、新旧両方のメンバーの安全・安心が必ず脅かされる。そのことを理解して、拡大するたびに、新旧両方の安全・安心の確保をする。それだけで、コミュニティは拡大しても崩壊せず、熱狂を維持しやすくなる

「納品主義」と「アップデート主義」という考え方があります。一度で完璧な情報を伝えるのが「納品主義」だとすれば、不完全でもまずは伝達し、そこから修正を加えていくのが「アップデート主義」

完成品を求めない分、「未完成でも発信していいのだ」という雰囲気が生まれ、サロンメンバー全体の自己肯定感が高まる

孤独であることを人間の性として受け入れ、その上で一人とは違うコミュニティを作るほうが人を救うのかもしれない

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ニューヨークは、世界最大級のアルゼンチン・タンゴのダンス人口だそうですが、その背後には「孤独」があります。

人々が孤独になって、独自に活動を始めると、必ずそこには心の拠り所、ビジネスのサポート拠点としてのコミュニティのニーズが立ち上がってきます。

これからのコンテンツビジネス、コミュニティビジネスの展開を考える上で、じつに参考になる一冊です。

ぜひ、読んでみてください。

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『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』佐渡島庸平・著 幻冬舎

<Amazon.co.jpで購入する>
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◆目次◆

第1章 現代の孤独とコミュニティ
第2章 持続可能な経済圏としてのコミュニティ
第3章 安全・安心とは何か?
第4章 コミュニティを編集する
おわりに
巻末ブックリスト

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