【ミスを防ぐために】
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本日ご紹介する一冊は、以前『JAL最後のサムライ機長』として出版されていたものを、大幅に加筆・改筆・再編集したもの。
著者は、1968年から2010年まで日本航空に勤務し、現在はリスクマネジメントの専門家として活躍中の小林宏之氏です。
イラン・イラク戦争の後半から湾岸戦争の直前の湾岸危機にかけて、中近東路線を担当していたという著者が、危機管理の基本を、ビジネスパーソンにもわかるようにわかりやすく説明しています。
ご存知のように、航空業界というのは、ひとつの小さなミスが人命に関わる、危機管理意識の高い業界。
そんなシビアな環境で、ミスなく仕事を進めるために、現場ではどんな教えが伝えられているのか? 興味を持って読んでみました。
本来は、もっと込み入った話なのでしょうが、本書では、基本となる原則・心構えの部分だけを伝えています。
さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。
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「人と違ったことをしたい」という「欲」がミスを生む
私たちは仕事に慣れ、これが軌道に乗ると「これくらいは大丈夫だ」と基本を無視して自分なりのやり方でやってしまったり、確認を怠りがちになる
「あそこで確認しておけば、あのようなことは起こらなかったのに」というトラブルが、多く報道されています
100回やっても1000回やっても間違えない準備をする
もしイメージしていないリスクに遭遇したら、現場の仕事はいったいどうなるでしょう。おそらく行き当たりばったりの対応になり、ミスが発生しやすくなると思います
集中するということは、その他の作業を「いったん捨てる技術」でもある
「機械を使う人がミスをする」という前提に立って、「ミスをしない環境づくり」をしておく
非常時にはたった1つのことを最優先する
◆情報の3原則
・アンテナ ・スクリーニング ・行動力
◆4つの目でミスをふせぐ
「鳥の目」「虫の目」「魚の目」「心の目」
最後は必ず「目視」する
ミスを指摘されたら「ありがとう」を口ぐせにする
◆確実なコミュニケーションのための「5つのC」
clear(明確に)
Correct(正確に)
Complete(完全な)
Concise(簡潔な)
Confirm(確認をする)
先人の暗黙知を知ることが、ミスをふせぎ確実な仕事をするうえで武器になる
決断に迷ったら「人に嫌われる」ほうを選択する
緊急時は絶対に100点を目指さない
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冒頭の、<「人と違ったことをしたい」という「欲」がミスを生む>というのを読んで、土井は絶対にパイロットに向いていないということがわかりました(苦笑)。(ちなみに小学生の頃の夢はパイロットです)
航空業界で守られているルール、危機管理にかかわるエピソードなども紹介されており、興味深く読むことができました。
危機管理に興味がない人でも、ミスをなくすためのノウハウとして読めば、得るところが多いと思います。
ぜひチェックしてみてください。
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『JALで学んだミスをふせぐ仕事術』小林宏之・著 SBクリエイティブ
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◆目次◆
第1章 最大の「準備」でミスをふせぐ
第2章 「チーム」の力でミスをふせぐ
第3章 「心」と「体」を整えてミスをふせぐ
第4章 ミスが起きたらどうするか?
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