2017年8月27日

『漫画 君たちはどう生きるか』 吉野源三郎・原作 羽賀翔一・漫画 vol.4785

【歴史的名著が初のマンガ化】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838729472

本日ご紹介する一冊は、人間のあるべき姿を問い、多くの人に影響を与えた歴史的名著、『君たちはどう生きるか』の初のマンガ版。

※参考:『君たちはどう生きるか』岩波文庫
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003315812/

※参考:『君たちはどう生きるか』新装版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838729464/

刊行から80年目にして初のマンガ化ということで、注目されています。

悩めるコペル君と友人とのやり取り、叔父さんとの対話(マンガ部分)、そして「おじさんのノート」で『君たちはどう生きるか』のエッセンスを学べるように構成されています。

原作も素晴らしい本ですが、マンガになることで、よりコペル君に感情移入し、自分事としてとらえられるようになりました。

社会を支えるあらゆる人をリスペクトすること、偉人たちから学ぶべきことは何か、なぜ学問をする必要があるのか…。

人生で直面する悩みに真正面から答えており、霧が晴れる思いです。

青年たちが読めばきっと心に刺さると思いますが、この歳になって読んでも、気づくことがありました。

さっそく、ポイントをかいつまんでご紹介しましょう。

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コペル君、
いま君は、大きな苦しみを感じている。
なぜそれほど苦しまなければならないのか。
それはね、コペル君、
君が正しい道に向かおうとしているからなんだ。
「死んでしまいたい」と思うほど自分を責めるのは、
君が正しい生き方を強く求めているからだ。

君は、コペルニクスの地動説を知ってるね。コペルニクスがそれを唱えるまで、昔の人はみんな、太陽や星が地球のまわりをまわっていると、目で見たままに信じていた。これは、一つは、キリスト教の教会の教えで、地球が宇宙の中心だと信じていたせいもある。しかしもう一歩突きいって考えると、人間というものが、いつでも自分を中心として、ものを見たり考えたりするという性質をもっているためなんだ

コペル君、人間は、いうまでもなく、人間らしくなくっちゃあいけない。人間が人間らしくない関係の中にいるなんて、残念なことなんだ。たとえ「赤の他人」の間にだって、ちゃんと人間らしい関係を打ちたててゆくのが本当だ

なるほど、貧しい境遇に育ち、小学校を終えただけで、あとはただからだを働かせて生きてきたという人たちには、大人になっても、君だけの知識をもっていない人が多い。幾何とか、代数とか、物理とか、中学以上でなければ教えられない事柄については、ごく簡単な知識さえもっていないのが普通だ。ものの好みも、下品な場合が少なくない。こういう点からだけ見てゆけば、君は、自分の方があの人々より上等な人間だと考えるのも無理はない。しかし、見方を変えて見ると、あの人々こそ、この世の中全体を、がっしりとその肩にかついでいる人たちなんだ。君なんかとは比べものにならない立派な人たちなんだ

僕たちは、一応はその人々に頭を下げた上で、彼らがその非凡の能力を使って、いったい何をなしとげたのか、また、彼らのやった非凡なこととは、いったい何の役に立っているのかと、大胆に質問してみなければいけない。非凡な能力で非凡な悪事をなしとげるということも、あり得ないことではないんだ

世間には、悪い人ではないが、弱いばかりに、自分にも他人にも余計な不幸を招いている人が決して少なくない。人類の進歩と結びつかない英雄的精神も空しいが、英雄的な気魄を欠いた善良さも、同じように空しいことが多いのだ

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現在の日本社会の状況を考えると、ベストタイミングでの出版かと思われます。

尊敬の基準はもはやお金や社会的地位ではない。

人としてどう生きるか、そのヒントが満載の一冊です。

中学生、高校生、大学生には、ぜひ読ませたい一冊ですね。

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『漫画 君たちはどう生きるか』
吉野源三郎・原作 羽賀翔一・漫画 マガジンハウス

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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838729472/

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◆目次◆

1、へんな経験
ものの見方について(おじさんのノート)
2、勇しき友 前編
3、勇しき友 後編
真実の経験について(おじさんのノート)
4、ニュートンの林檎と粉ミルク
人間の結びつきについて(おじさんのノート)
5、貧しき友
人間であるからには(おじさんのノート)
6、ナポレオンと4人の少年
偉大な人間とはどんな人か(おじさんのノート)
7、雪の日の出来事 前編
8、雪の日の出来事 後編
9、石段の思い出
人間の悩みと、過ちと、偉大さとについて(おじさんのノート)
10、凱旋
11、春の朝

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