2017年8月1日

『御社の働き方改革、ここが間違ってます!』白河桃子・著 vol.4759

【働き方改革の先進事例レポート】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569831524

本日ご紹介する一冊は、今注目されている「働き方改革」に関する新書。

山田昌弘中央大学教授との共著『婚活時代』で一世を風靡した少子化ジャーナリストの白河桃子さんが、丹念な取材により、働き方改革の「今」をレポートしています。

カルビー、日本電産、伊藤忠商事などといった従来、長時間労働をしてきた大企業の変化と、それを支援するサイボウズなどの企業の話が載っており、まさに現場の「今」を知ることができます。

ダイバーシティは上手くいくのか、テレワークは成果を上げているのか、女性の時短勤務は上手く機能しているのか…。

気になるトピックも一通り網羅しており、まさに「働き方改革」最前線のレポートといった趣です。

サブタイトルに「残業削減で伸びるすごい会社」とありますが、まさに働き方改革で成果を上げている事例が多数紹介されており、勉強になりました。

さっそく、ポイントをピックアップしてみましょう。

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見せかけの働き方改革をすると、逆に売上が落ちたり、離職率が上がり人材不足に陥ったりする。最悪の場合、サービス残業等で労働関連の訴訟などが起きるブランドリスクもある。一度「ブラック企業」の汚名を着てしまうと、人材がとれなくなる

これはキリンの営業女子チームがママになりきって働く「なりキリンママ」プロジェクトを実施した後に出てきた課題だ。「なりキリンママ」とは、子どものいない営業女性が「五時退社」「突然の呼び出しに対応」など一カ月間「ママ」に「なりきって」仕事をしてみるという、ユニークなプロジェクトである。実施した結果「前年比より高い成果、短い労働時間」という成果を上げた。しかし残業代が減った結果、個人の毎月の給与は下がったというのだ。じつは、経営者が働き方改革をするときの本気度として「評価と報酬の設計」にまで手を突っ込んでいるかというのがひとつのポイントだ

「ただの時短だと思うからいけないんです。会社全体が、業界全体が、この会社で良かったと、プライドを持って仕事ができるようになる改革。それが働き方改革なんです」

自分が休んでも業務が回るように、「仕事の属人化」から「仕事の共有化」へと進む。このように、ワーママが会社内で一番「効率化」と「共有化」に取り組んでいる場が多いため、まずはワーママの業務設計を参考にするべきだ

経営コンサルティング会社のリンクアンドモチベーション執行役員の麻野耕司氏によると「目的・対象・役割・方法・基準・納期の六つが関係者でしっかりすり合っていると、業務の効率や効果が高まる」(麻野耕司・二〇一六)

「安心」とは両立支援、「やりがい」とは活躍支援で、「両立」と「活躍」の両方が支援されない職場では、時間制約のある人材は活躍できないのだ

「日本のダイバーシティが進まない理由のひとつは、責任と報酬のバランスが悪いんですよ。偉くなって残業手当がなくなったりすると、逆に損になる。男性はアホだからね、給料が減っても偉くなりたい。でも女性は違う。男性は地位が好き、女性は意外とお金が好き、それだけの違いです」(カルビー松本会長)

社員数約100人の広告代理店の事例
「見なしで三十時間分の残業代が出ていて、今では早く帰れば帰るほどお得」という意識なので、特に社員から不満はない

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後半では、女性のキャリアや人生設計に関するデータやコメントが多く紹介されており、働く女性は必読です。

「日本の生産性が低いのは女性の生産性が低いから」

社会全体で働く女性を支えるにはどうするか、ヒントも書かれており、参考になりました。

ぜひチェックしてみてください。

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『御社の働き方改革、ここが間違ってます!』白河桃子・著 PHP研究所

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◆目次◆

序 章 働き方改革の何が問題なのか
第一章 働き方改革はどうすれば成功するのか
第二章 先端事例に「働き方改革」の実際を学ぶ
第三章 現場から働き方をこう変える!
第四章 なぜ「実力主義」の職場はこれから破綻するのか
第五章 「女性に優しい働き方」は失敗する運命にある
第六章 社会課題としての長時間労働
第七章 実録・残業上限の衝撃

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