2017年7月31日

『なぜ20円のチョコでビルが建つのか?』二木英一・著 vol.4758

【「二木の菓子」門外不出の販促術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798042854

本日ご紹介する一冊は、アメ横で60年続くカリスマショップ、「二木の菓子」の販売促進ノウハウを紹介した一冊。

著者は、二木の菓子専務取締役の二木英一さんです。

通常、こういったノウハウは門外不出のはずですが、現在著者は、企業コンサルタントとして講演や研修もやっているらしく、結果、こんなレアな本が成立したようです。

タイトルは昔流行った「なぜ?」形のタイトル。

正直、100円ショップでも4000億円企業ができるのだから、その点には興味がなかったのですが、読んでみてその販売促進ノウハウにしてやられました。

なかでも秀逸だったのは、商品選びの視点と、それを売るためのPOPのコピー。

どのコピーも専門家の事例になるほど秀逸で、「二木の菓子」は、お菓子業界版「さわや書店」なのだということがよくわかりました。(さわや書店は、岩手県盛岡市にある有名書店)

「消費が起こる3つの黄金ルール」はじめ、著者独自のマーケティングの視点が光る一冊です。

さっそく、中身をチェックして行きましょう。

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一番重要なのは、消費者に「あなたはこの商品を使うべき人なのですよ。なぜなら……」と、自分がその商品を使う対象者であることへの“気づき”を促すことです。つまり商品と消費者の間に関係性を作ることが大切なのです。この関係性が重要だと気づけない限り、漠然と商品説明だけで物を売ろうとしてしまうため、類似品との差別化が図れなくなってしまうのです

「『二木の菓子』って入場無料で二時間遊べるアミューズメントだよね!」これはお客様から頂いた意見です。(中略)消費者の言葉に気づかされてからは、効率を求める大手では扱わない商品の販売強化を強く意識しました。つまり、知名度の低いお菓子や、賞味期限が短いお菓子などです

スーパーやコンビニで扱っていないお菓子は、知名度がないお菓子が多いのですが、反対に価格争いが発生しません。そのため値下げをしなくても販売でき、利益も多く取れます

『二木の菓子』では、会議の時間の大半を、販売促進や陳列方法の提案や改善について、さらに、催事や接客の成功例と失敗例(ほとんどが失敗例です)をシェアする時間に使っています

効率化重視ではファンは獲得できない

他の小売店のバイヤーさんや小売店の経営者仲間によくいわれます。「なんで東京の中心で、京都の生八つ橋が定番なんですか? 賞味期限2週間の商品じゃないですか!」

私どもではタイミングを見てこの1万円のチョコレートを「バラし」て販売することにしました。パッケージの中身には個別に放送されたチョコレートが84個入っていたので、1個あたり約119円の計算になります。このバラした高級チョコレートを、店頭で100円で販売したのです。もちろん、アメ横名物のたたき売り、啖呵売です

大手に対抗できる可能性は「無名のお菓子」が持っている

◆消費が起こる3つの黄金ルール
1.真実への欲求
2.自分が何者か、はっきりさせたい欲求
3.未来への欲求

「何故、パパの今日のおつまみがこの商品でなければいけないのかを、お子さんに説明してあげてください。お子さんがそれを理解することが東北の復興の大きな力になり、親としての務めでもあると感じています。だから仕入れました」このメッセージを商品と一緒に陳列した結果、それまでは一日に2~3個しか売れなかった商品が、次の日には24個も売れました。3日目には仕入れた商品がすべて完売、欠品してしまう状況になりました

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赤ペンチェックですべてご紹介できないのがもどかしいですが、本書の一番の読みどころは、同社のスタッフが書いた、手書きPOPの文言です。

人を動かす販促とはこういうことかと、思わずうならされました。

これは必読の一冊です。

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『なぜ20円のチョコでビルが建つのか?』二木英一・著 秀和システム

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798042854/

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B019BWVNSK/

<楽天ブックスで購入する>
http://bit.ly/2uQ3Kt8

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◆目次◆

序章 なぜ20円のチョコでビルが建つのか
第一章 非効率な取り組みが最も効率的な仕組みを作る!
第二章 効率化を求めた数字には危険がいっぱい!
第三章 「差別化」ってつまりどういうことか説明できますか?
第四章 差別化(唯一性)をできる人が取り組んでいることとは!?
第五章 「そういう売り方があったのか!」と叫んだ販売促進

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