2017年6月2日

『リクルートのすごい構“創”力』杉田浩章・著 vol.4699

【これは必読】
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出版業界に入って最初についた師匠はリクルート出身のライターで、『フリーター白書』にも関わった人物。

アマゾンの時にかわいがってくれた上司も、仕事を通じて出会った著者や起業家も、みんなリクルート出身で、とても優秀でした。

今は、出版講座の生徒さんにもリクルート出身者がいます(笑)。

そんなこんなで、リクルートとはやたら縁があり、その優秀さも見せつけられてきたわけですが、その秘密を知りたいとずっと思っていました。

これまでにもいくつかリクルート本を読んできましたが、本日の一冊ほど、リクルートのDNAを教えてくれた本はありません。

それが、本書『リクルートのすごい構“創”力』です。

創業者の江副浩正さんがリクルートモデルを発見して以来、ゼクシィやカーセンサー、ホットペッパー、スタディサプリなど、それほど星の数ほどビジネスを成功させてきた同社ですが、その理由は一体どこにあるのか。

本書で紹介されている「リボンモデル」や「不の発見」プロセスを読んで、その秘密がはっきりわかりました。

新規事業の成功さえも再現性を持たせる、恐ろしいノウハウです。

ボストン コンサルティング グループ日本代表の杉田浩章さんが、リクルートの新規事業創出のノウハウを丸裸にするという、じつに興味深い一冊。

さっそく、その中身をチェックして行きましょう。

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リクルートの圧倒的な強さやユニークさは、新規事業をゼロから生み出す「ゼロ・トゥ・ワン」よりも、生まれた事業をスケールさせる「1→10」の段階にある

◆リクルートの成長を支える「リボンモデル」
左右両サイドの端では、まず個人や企業を「集め」、何らかの働きかけをすることで両者の行動を変化させて「動かし」、中央のマッチングポイントで「結びつける」ことでリクルートが収益を上げる。この結び目が大きければ大きいほど、マッチングの総量は大きくなる

リクルートのビジネスは、採用・求人、住宅、結婚、旅行、飲食、美容など、ジャンルも多岐にわたり、一見何の共通点もないように見えるが、実はすべてリボンモデルで表現できる

◆ステージ1(0→1)で使われる3つのメソッド
メソッド1 不の発見 新規事業の起点となる「不」を探す
メソッド2 テストマーケティング
メソッド3 New RING アイデアを事業に育てるサポート

◆ステージ2(1→10)
メソッド4 マネタイズ設計
メソッド5 価値KPI 勝ちにつながる行動や指標を発見・特定する
メソッド6 ぐるぐる図 PDSを高速に回しながら、勝ち筋を探る

◆ステージ3(1→10)
メソッド7 価値マネ 発見した価値KPIに基づき、拡大させていく
メソッド8 型化とナレッジ共有
メソッド9 小さなS字を積み重ねる

◆3つの条件で「不」をふるいにかける
1.見過ごしがちだが誰も目をつけていなかった「不」かどうか
2.その「不」は、本当に世の中が解決を求めているものなのか。既存の産業構造を変えるほどの、大きな可能性を秘めているのか
3.その「不」を解消することが、収益につながるかどうか

◆New RINGの最初の審査で問われる3つの視点
「市場規模」「ユニークかどうか」「志」

「今週の売上はどうだった?」ではなく、「今週なぜ売れたのか?」「なぜ売れなかったのか?」が問われる

カーセンサーでは、販売店への提供価値は「送客」なのか「成約」なのかを徹底的に議論。2001年に、提供価値を「成約」とすることを決めた

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文字だけだと説明が難しいですが、クライアントとカスタマーと仲介するリクルートを結ぶ「リボンモデル」は、あらゆるエージェント業が利用可能なビジネスモデル図です。

また、新規事業の質やスケーラビリティをどうチェックするか、という同社独自のノウハウ・基準も勉強になりました。

これはぜひ、読んでみてください。

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『リクルートのすごい構“創”力』杉田浩章・著 日本経済新聞出版社

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◆目次◆

序 章 なぜ、あなたの会社の新規事業はうまくいかないのか
第1章 ステージ1「0→1」──「不」を発見し、事業性を見極める
第2章 ステージ2「1→10」その1──勝ち筋を見つける
第3章 ステージ3「1→10」その2──爆発的な拡大再生産
第4章 10を超えて、さらに飛躍するために
第5章 経営陣の役割──「リクルートモデル」を活かすために
終 章 新規事業を育てる企業風土

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