2017年5月9日

『世界基準の働き方』高岡浩三・著 vol.4675

【次世代エリートの条件】
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21世紀に入って、「優秀な人の条件」が変わってきつつあるのを実感しています。

従来あった「学歴」「社歴」は優秀さの証明ではなくなり、結果が出せる人、新機軸を生みだせる人、イノベーションできる人、インスパイアできる人の価値が上がっている、そんな気がしています。

ただ、こういう人間をどうやって見極めればよいか、どうすればそんな人間になれるのか、感覚的にはわかっても具体的には言語化できないでいました。

本日ご紹介する一冊は、そんな悩みに明快な答えをくれた一冊。

「ネスカフェ アンバサダー」「キットカット受験生応援キャンペーン」などで快進撃を続ける、ネスレ日本の代表取締役社長兼CEO、高岡浩三さんによる、仕事術の本です。

ネスレに関するケーススタディは、それこそ山ほど読みましたが、本書で注目したいのは、イノベーションを起こすための著者の思考・行動の技術。

あいまいなグローバル人材論ではなく、具体的な働き方、目のつけどころが書かれていて、反省しながら読みました。

さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。

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いいアイデアは、問題が先にあってこそ生まれるものだ。問題意識もないのに、いい発想が生まれるはずはない

新卒採用の例で言えば、学生にとって何の得にもならない採用システムをいまだに企業が続けているのもおかしいし、学生側が「この採用方法に則って、大企業に入ることが正しい」と信じているのもおかしなことだ。これは新たな問題の発見に他ならない。それを受けて、ネスレ日本では、2013年入社から新卒一括採用を廃止し、学生にとってメリットが大きい通年採用の「ネスレパスコース」を実施している。しかも、年齢・学歴・国籍などで採用対象を限定せず、大学1年生からでもエントリーできる

マーケティングとは「顧客の問題解決」である

もし初めて外国で仕事を任されても、「自分にとっての顧客は誰だろう?」と考え、その国にいる顧客の問題を発見できれば、あとは小さく試しながら勝ち方を見つければいい

21世紀の今、本当に必要とされているのは「顧客が認識していない問題=無意識に抱えている問題」を発見することだ。それを解決することで生まれる成果を「イノベーション」と呼ぶ

コストは上げられないが、一泊あたりのホテル料金は上がっている。この事実を並べてみれば、問題解決の方法はすぐに導き出せる。「宿泊費の上限を撤廃する」だ。社員たちには、テレビ会議システムやスカイプを最大限に活用することで、出張の回数を減らすように求めた代わりに、各部署の管理職が出張すべきかどうかを判断して年間の予算内で管理することにした。これなら全体のコストは抑制しつつ、社員たちがわざわざ安いホテルを探す手間をなくすことができる

大事なのは、「『新しい現実』を探す」ことである。なぜなら、「新しい現実」こそが「新しい問題」を連れてくるからである

ターゲティングはするな。大きな問題設定から入れ

管理職が部下に余計な作業をさせるから、いつまで経っても生産性が上がらない

ホワイトカラーの仕事とは、顧客の問題を解決することである

ルールを減らせば、チェックのコストも削減できる

本当に大事なのは、いったん水を吸収したスポンジを乾かして、また一から吸収できるようにすることだ

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管理職として、また働き手としてじつに示唆に富む内容でした。

まずは、気づいていない「顧客の問題」がないか、部下の作業に削減の余地がないか、ムダなルールを減らせないか、から取り組んでみたいと思います。

次世代エリートの条件が、「顧客の問題解決」にあるのだとしたら、常に「新しい現実」に触れている人、顧客のことを考えている人がそれに当たるのでしょう。

「現場」の重要性を、再認識した読書でした。

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『世界基準の働き方』高岡浩三・著 PHP研究所

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◆目次◆

第1章 日本にいても世界で通用する人材、世界に出ても通用しない人材
第2章 グローバル時代を生き抜くための「マーケティング力」
第3章 世界基準の「生産性」の高い働き方
第4章 成果を出し続けるための「コミュニケーション」術
第5章 これからの日本の未来を担う次世代へのメッセージ

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