2017年3月19日

『超AI時代の生存戦略』落合陽一・著 vol.4624

【シンギュラリティに備えるためのリストとは?】
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本日ご紹介する一冊は、ジャーナリスト落合信彦の息子であり、メディアアーティスト/筑波大学助教授として活躍中の著者が、これからの働き方、生き方を説いた注目の一冊。

「AI時代だから人間らしい仕事をしよう」は思考停止と断じ、「ワーク“アズ”ライフ」を提唱する著者が、シンギュラリティに備えるためのヒントを提示した、興味深い内容です。

「ワークとライフ」の対比で捉えるのではなく、「報酬とストレス」で仕事を捉える、報酬とストレスを自分で設計するなど、これまでになかった新しい視点が盛り込まれており、働き方・生き方の良いヒントになると思われます。

100人100様のNo.1を目指すという視点、「グローバルとローカルに差はない」という視点、全員が全員、違う方向に向いていくという視点…。

みんなが同じ分野で競争し、トップクラスあるいはNo.1を目指すという古い価値観が終わり、新しい時代が到来することを予見しており、じつに新鮮な印象を受けました。

さっそく、ポイントをチェックして行きましょう。

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ワークライフバランスは一生をいくつかのサブセットに分けて考えることが可能であるということを許容した言葉であり、常時接続性の高い現代には親和性が低い。人がどうやって「労働」とそれ以外という概念から解放されるべきかは21世紀の大きな課題である。そこには労働と賃金、商品、対価という枠組みも古いのかもしれない。そこで、なるべくライフとしてのワークにする。つまり、余暇のようにストレスレスな環境で働けるように環境を整えていくということが重要である

「ワークとライフ」の対比で捉えるのではなく、「報酬とストレス」という捉え方のほうが今の働き方を象徴している

日本の中だけを見ていけばよかった時代であれば1億分の1の自分らしさであればよかったのが、今、全世界70億人の中で自分らしくないといけない。技術は発展するし、個性は無数に存在する。そうなると、日本ではオリジナリティが高いと考えられている文化人や著名人ですら自分らしさを保つことは難しいだろう。(中略)そう考えると、今の私たちの意識がコミュニティに分かれるのは必然だ。逆に言うと、どこかにコミュニティを作って、そこで自分らしければいいのではないかという「世界を狭める考え方」をすれば、自分らしさが定義できる

グローバルとローカルに差はない

社会構造が多様化してきて、私たちはそれぞれ違う方向に淡々とやることが重要になってきた。つまり、全員が全員、違う方向に向いていっても生産性を保つことができ、社会が成立するということだ

サーベイ(調査や測量)は、これから先、ビジョンと同様に大事だ

能力的に取り替え不可能な人類が存在しなくなったら、趣味ぐらいしか差が見えなくなる

今後の「仕事」では、自分でゲーム的なフレームワークを考えて「遊び」にしていくということが重要

今、売り込みの仕事をしている人たちは、もっと前段階の開発分野がこれからの居場所になるだろう

利潤の向かう先へ行け

そもそも低レイヤーの話は、もう二度と人類が触ることのないようなものになりつつある。社会のレイヤーはどんどん上がっていき、すごくコアな材料科学や基礎科学の部分はイノベーションを起こす可能性がある。たとえば、レンズ同士の光学系の仕組みを知らないとカメラを製造することはできないが、組み立て式になっていれば光学的な構造をよく知らなくても作れる。(中略)その中間工程を、「修業だ」といって人間にやらせても、本質的には何も身につかない

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ジェネラリストには価値がない、というのは言い過ぎな気がしますが、遊びが重要になる、というのは本当にそうだと思いました。(著者がジェネラリストの重要性を理解すれば、もっと知られるようになるでしょうし、本ももっと売れるでしょう)

これからの働き方・生き方を考える上で、『ライフシフト』同様、重要な一冊だと思います。

※参考:『ライフシフト』
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ぜひチェックしてみてください。

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『超AI時代の生存戦略』落合陽一・著 大和書房

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◆目次◆

プロローグ インターネットの身体化から、シンギュラリティ前夜へ
第1章 超AI時代の「生き方」
第2章 超AI時代の「働き方」
第3章 超AI時代の「生活習慣」
エピローグ ユビキタス社会からデジタルネイチャーへ

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