2017年3月21日

『一発OKが出る資料 簡単につくるコツ』下地寛也・著 vol.4626

【会社で一発OKが出る資料作りノウハウ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837926746

出版を含め、ビジネスの世界でモノを言うのは、企画を通し、資金を集め、人を巻き込む力。

そのためには、「一発OKが出る」ための企画力を身に付けておく必要があります。

本日ご紹介する一冊は、かつて法人顧客に対して人材育成、教育研修を担当していたコクヨ・ワークスタイル研究所の元所長が、社内外で一発OKをもらうための資料作りを論じた一冊。

現在は同社の経営企画室に所属し、日々企画を練っては通す仕事に取り組んでいる現役の著者が書いているだけに、ムダがなく、シンプルに企画を通せる技術がまとめられています。

曰く、<一発OKが出る・出ないは「伝える順番」が9割>。

放送作家の百田尚樹さんも、ベストセラー『雑談力』で述べていたように、やはり構成力が大事なのです。

※参考:『雑談力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569831796/

では、企画を通すための「順番」とは何か。何を書けばいいのか。何が余分なのか。

また、決済社の目線から見て、有効なのはどんな提案なのか。数字をどう使えばいいのか。

本書には、その辺りのノウハウが、具体的に書かれています。

さっそく、内容をチェックしてみましょう。

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伝えたいことだけが資料の中で目立っているか

上司の「よくわからない」という言葉は、ほとんどの場合、「話の詳細がわからない」ではなく「話の全体像がわからない」という意味

プレゼン資料では「解決策」、報告資料では「結果」が大事

「報告資料」の構成は「計画」→「結果」の順番になります。たとえば、「販売実績の報告書」であれば「販売目標(計画)は月間1500個」→「販売実績(結果)は月間1683個で目標達成」という順番

「相手」「自分」「数字」ーーいい資料には「3つの視点」がある

「数字の視点」とは、「具体的な提案をする意識を持つ」という視点

数字の試算をする方法は2つあります。全体の大きい数字から考える方法(マクロ)と、個別の小さい数字から考える方法(ミクロ)です
(1)マクロから考える場合「母数の数量×獲得できる数」で試算する
(2)ミクロから考える場合「1回の数量×回数」で試算する

◆「問題点の特定」に必要な3要素
(1)目的 そもそも何のために提案しているのか
(2)問題点 どの問題点に焦点を当てるべきか
(3)原因 その問題点の根本的な原因は何か

◆「解決策の提案」に必要な3要素
(1)解決策 なぜ、この解決策が最適なのか
(2)目標 解決策の効果がいつまでに、どの程度出るのか
(3)計画 スケジュール、体制、予算を提示し実現できることを示す

「一発OKが出ると、達成できること」を資料冒頭に書く

資料の冒頭の「ツカミを書くコツ」があるのです。そのコツとは、「悪化しつつある現状」+「放置すると今後どうなるかというホラーストーリー」を盛り込むことです

◆社内の改善提案において主な原因となりえるのは、次の8パターン
(1)ルール、基準が曖昧
(2)非効率な業務が多い
(3)技術、スキルが足りない
(4)人、時間が足りない
(5)予算が足りない
(6)業務のチェック、確認が足りない
(7)コミュニケーションが足りない
(8)責任の所在が不明確

提案する内容が社内ではじめての取り組みであるならば、必ず他社の成功事例を探すべき

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昨日、代官山の蔦屋書店で朝食を食べていたら、仕事のデキそうな隣の席の男女が、知人が15億円のビジネスを受注したという話をしていました。

「一発OK」を出せる能力は、お金も実績も引き寄せるのですね。

スティーブ・ジョブズばりの派手なプレゼンもいいですが、やはり大切なのは、BtoB、対法人向け、対大企業向けの「通る」プレゼンです。

本書には、地味でも結果が出る資料作りのコツが書かれています。

ベーシックなことがきっちり書かれているので、新入社員向けのテキストとして、最適の一冊だと思います。

ぜひ、チェックしてみてください。

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『一発OKが出る資料 簡単につくるコツ』下地寛也・著 三笠書房

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837926746/

<楽天ブックスで購入する>
http://bit.ly/2mN6fY8

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◆目次◆

1章 一発OKが出る資料には「共通の型」がある!
   「構成を変える」だけで、簡単にわかりやすくなる
2章 「最初の1枚」で人をつかみ「最後の1枚」で人を動かす法
   一発OKが出る資料には必ず「この6つ」がある!
3章 資料の説得力は「資料の細部」に宿る!
   決裁者が一発OKを出したくなる「表紙」「目次」「統一感」
4章 見るだけで理解できる「最強の文章」を書く!
   文章が下手な人は結局、「考え方が下手な人」
5章 「図解・表・グラフ」で相手を本気にさせる!
   「4つの図」と「3つのグラフ」で意外な差がつく!
6章 いいデザインはつねに「シンプル」。だから伝わる!
   資料が「一気に見やすく+読みやすくなる」体裁

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