2017年2月2日

『マンガでわかる いまどきの「出世学」』平康慶浩・著 バラマツヒトミ・漫画 トレンド・プロ・制作 vol.4579

【出世のしくみがマンガでわかる】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532321190

本日ご紹介する一冊は、大企業から中小企業まで、130社以上の人事評価制度改革に携わる平康慶浩さんが、いまどき出世する方法、給料を伸ばす方法を述べた、注目の一冊。

「マンガでわかる」とありますが、じつはマンガ部分よりも活字部分が圧倒的に多く、読み応えのある内容でした。

「出世」というと、相変わらず上司に媚を売って滅私奉公する、というイメージがありますが、本書で示された人事の現場の話は、それとはまったく違う世界。

給料を上げるには、大企業であるか中小企業であるか、正社員であるかどうでないかよりも、業種がどれかがずっと大事。

夫婦共働きだと年収1000万円を突破する確率は2倍になるなど、実践的なアドバイスがたくさん詰まっています。

出世なんかせずに残業代をもらっていた方がいい、という人がまだまだ多いなか、給料を上げるため、自由になるため出世を提案する、という本書の切り口は斬新でした。

転職のアドバイスや働き方のアドバイスに加え、それを裏付けるデータがバッチリ載っており、じつに勉強になりました。

さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。

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◆いまどきの出世に残業が関係ない3つの理由
1.残業は会社にとってコストが増える
2.残業をどんどんするということは、一人で仕事を抱え込むということ そういう人は上のポジションには向かない
3.体や精神が壊れる可能性が高まる

ここ数年、従業員の長時間労働を減らそうとする会社が増えています

生産性を高めるだけでは出世に結びつきづらい

「仕事は仕事。プライベートは別」と断言するタイプを経営層に参画させることはほとんどありません

「会社に入社した人」は公私を分離したがりますが、「職業に就いた人」は公私が自然と一体化する

ビジネスパーソン全体の下がり幅が年収で50万円ほどであるのに対して、一般社員層の年収の下がり幅はおよそ100万円

昇給なら、よくて年収15万円アップですが、出世なら100万円の年収アップ

課長の役職手当額は5万~8万円くらいが一般的。これは月給30万円だとした場合、20~35時間くらいの残業代に相当します

昇進基準の中から社歴が消えていっています

業界が違うと、新卒の時点から48%の年収差

大企業に入りさえすればいい、という状態は、今や過去のもの

正社員になったからといって生活に余裕が持てるのか、と言えば、それは「業界による」ということしか言えない

実は賃金カーブを一番引き上げているのは、鉱業、採石業、砂利採取業です。ちなみにこの業界に属している人数はわずかに1万3880人。全体の0.1%でしかありません。しかし、それ以外にも賃金カーブを引き上げている業界があります。それも、全体の11.5%にも達する人数です。答えは、情報通信業、学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業です

上司の推薦じゃなくて 人事部の推薦で出世が決まる時代なんだよ
だからいくら上司に媚を売ってももうダメなんだ!

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いまどきの出世のしくみ、企業選びのポイントがよくわかりました。

見方を変えれば、今元気な産業はどれかということなので、ビジネスや投資のヒントにもなると思います。

ぜひチェックしてみてください。

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『マンガでわかる いまどきの「出世学」』平康慶浩・著
バラマツヒトミ・漫画 トレンド・プロ・制作 日本経済新聞出版社

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◆目次◆

プロローグ 目の前の仕事を頑張っても、評価されない時代
第1章 出世って、割に合わなくないですか?
第2章 転職で出世する人、転落する人
第3章 あなたの武器はなんですか?
第4章 「サラリーマンの時代」は終わる

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