【消費が変わる。「ゆるゆる」の価値観とは】
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リーマンショック、東日本大震災以降の消費者の価値観の変化は恐ろしいほどですが、昨今はそれに企業サイドの供給も追いついて、大きな動きになりつつあります。
ニューヨーク、サンフランシスコ、パリ、ミラノはじめ、世界中の都市をまわって、消費の潮流を見てきましたが、これはかなりグローバルな動きと言っていいでしょう。
これまでのステーテスにこだわらない街選び、廃墟・廃屋を再利用した商業施設、カジュアルで上質なレストラン、生産者から消費者へ直接届ける仕組み……。挙げていくときりがありません。
一体何が起こっているのか?
なかなか全体像が見えないという方が多いと思いますが、それをすっきり説明してくれるのが、本日ご紹介する、『そして、暮らしは共同体になる。』です。
ジャーナリストとして数多くのベストセラーを持ち、2015年から、東京・軽井沢・福井の三拠点生活をしているという佐々木俊尚さんが、「いま消費に起こっていること」をまとめてくれています。
「何が売れるか」を知るには、消費者の需要を知る必要がありますが、本書は一見ゆるいエッセイ本のような容貌をしていて、じつは現在の消費の「キモ」を説いた内容です。
さっそく、内容をチェックして行きましょう。
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自己表現がファッションではなく、フェイスブックやツイッターなどのSNSに変わってきている(中略)着飾っていても、「いつも日常はジャージ着てダラダラしてるじゃん」とばれてしまうわけです。人と会ったときに着飾ってみせるよりは、日常をきちんと構築していたほうがその人の評価が高くなる、という現象が起こっている
「この道具がないと料理ができない」と思ってしまうと、逆にめんどうになる。道具で便利になったはずなのに、道具にとらわれてしまって不自由になる
「外へ、外へ」と日常から脱出するのではなく、「上へ、上へ」と頂上を目指すのでもなく、「横へ、横へ」と歩いていく。この「横へ、横へ」という方向が、日常であることという感覚を生むのです
世界的には、カジュアル化はもはや元に戻らない潮流
共感を大切にする「つながり婚」の時代
これからの企業に求められているのは、UIとUXをいかに高めるかということ
「あなたはフェイスブックの顧客ではない。商品なのだ」
(ダグラス・ラシュコフ)
メディアは、物語を駆動するエンジン
「お客さんの中から、社員を選抜する」
(「北欧、暮らしの道具店」社長・青木耕平)
オムニチャネルがお客さんと企業がたがいにつながって形成する新しいメディア空間のイメージなのだとすれば、それはひとつの文化圏であり、後者のような共同体になっていくものととらえられるべきです。消費者と企業がともにつくるメディア空間で情報も商品もが共有され、あらゆる方法で人と会社がつながっていく。それが全体として文化を形成していく。この「文化である」ということこそが、お客さんを受動的な存在におとしめず、ともに文化をつくり、共感できる仲間としての能動的なつながりへと高めていくカギ
健全な日常と、そこから少しはずれた非日常。そこに生まれる鮮烈なライブ体験と、共同体意識。それらすべてをくるみ、企業と人、人と人とをつなげていく文化としてのメディア空間。これこそがメディアの未来像であり、わたしたちの健全な日常である暮らしを支えていくシステムとなっていくのだと思います
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「ハレよりもケの重要さが高まっている時代」。そしてそれがなぜ起こったのか。どんな企業がこの潮流をとらえ、成功を収めているのか。
これ一冊で、消費とビジネスの変化をすっきり理解できるはずです。
ぜひ、チェックしてみてください。
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『そして、暮らしは共同体になる。』佐々木俊尚・著 アノニマ・スタジオ
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http://bit.ly/2fSatta
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◆目次◆
第一章 気持ちいい暮らしに憧れるということ
第二章 ともに物語をつむぎ、ゆるゆる生きる
第三章 開かれたネットワークと「街で暮らす」
第四章 すべては共同体へと向かう
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