【起業家のバイブル!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212564
昨日に続いて、起業本をご紹介します。
本日ご紹介する一冊は、アップルコンピュータの草創期に、マッキントッシュのエバンジェリストとして活躍、ベンチャーキャピタリストを経て、再びオンラインデザインサービスのチーフエバンジェリストとして活躍するガイ・カワサキが、起業ノウハウをまとめた一冊。
熱心な読者ならもうお気づきのように、本書は、以前ご紹介した、『完全網羅 起業成功マニュアル』の増補改訂版です。
320ページ程度だった前作に大幅加筆して、今回はサイズアップしてかつ360ページの大ボリュームになっています。
どうすれば偉大な企業が作れるのか、という大きな質問に始まり、標語の決め方、ビジネスモデルの構築法、ライバルと差別化するためのポジショニング、自己資本経営の奥義、人材採用のポイント、事業拡大方法まで、、じつにさまざまなトピックを網羅しています。
前作の時に触れた「社内起業術」は、今回も健在。これから社内起業する方は、ぜひ読んでおいてください。
「社内起業で成功したけれど、その後居場所がなくなった」ということにならないような、具体的ノウハウが書かれています。
今回の加筆で特に充実しているのは、ビジネスモデルの部分。エイドリアン・スライウォツキーの『ザ・プロフィット』に触れつつ、最近のビジネスモデル事例に触れています。
さっそく、気になるポイントを見て行きましょう。
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その昔、ラドヤード・キプリングは、モントリオールのマギル大学でスピーチをしたさいに、とても印象深い話をした。お金や地位、名誉にこだわりすぎるなと学生たちに警告して、こう言ったのだ。
「いつの日か皆さんは、このいずれにも関心を持たない人物に出会うでしょう。そのとき、自分がいかに貧しいかを思い知るはずです」
ハルフォード・E・ラコック
あなたのゴールは、世界を知ることではなく、世界を変えることだと拝察する。起業とは行動であり、学習ではない
偉大な企業はたいてい、最初に次のようなシンプルな問いを立て、それに答えているにすぎない。(中略)
「インターネットにアクセスできるカメラ付きスマートフォンを、みんなが持つようになるだろう」。だとすると?「みんなが写真を撮り、それをシェアできるようになる」。だとすると?「写真のアップロード、他人の写真の評価、コメントの投稿などができるアプリをつくらなきゃ」──で、インスタグラムの登場とあいなった
◆企業のマントラの例
・本物のアスレチックパフォーマンス(ナイキ)
・楽しいファミリーエンターテインメント
・毎日のご褒美(スターバックス)
・商取引の民主化(イーベイ)
・手づくりする人たちに力を(エッツィー)
◆マルチコンポーネント
スタイウォツキーによれば、コカ・コーラがこのモデルを実践している。コカ・コーラはスーパー、コンビニ、レストラン、自販機などで販売される。つまり、同じ製品がさまざまな場所で、しかも違う単価で売られている
知的財産やライセンスの権利は、創業者ではなく会社に属するようにしておきたい。不満を抱えた創業者に知的財産もろとも去られたら、にっちもさっちもいかないからだ
採氷業者は氷工場を始めなかったし、氷工場は冷蔵庫メーカーにならなかった。本来めざすべきもの(便利さや清潔さ)ではなく、い
やっていること(凍った湖から氷を切り出す、工場で氷を凍らせる、製氷デバイスを製造する)でビジネスを規定してしまったからだ
大袈裟な話でなくても、実体験が伝わればいい。「この車は長持ちします」よりも、「父はキャデラックのオーナーでしたが、二〇万キロ以上運転しても大きなトラブルはありませんでした」。「アンドロイド携帯は優秀です」よりも、「一〇代の息子にアンドロイド携帯を買い与えたら、いまのiPhoneより気に入ったそうです」
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スタートアップの成否を決める良いネーミングのヒント、マーケティングのコツ、そして起業すると必ず起こる組織の問題にも先回りしてノウハウを提供しています。
前作にも十分満足しましたが、それがさらに充実したとあっては、読まないわけにはいきません。
起業家は必読の一冊です。
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『起業への挑戦』ガイ・カワサキ・著 海と月社
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◆目次◆
はじめに
第1章 始動する
第2章 製品を発売する
第3章 リーダーシップをとる
第4章 自己資本で経営する
第5章 資金を調達する
第6章 売り込む
第7章 チームをつくる
第8章 ファンを増やす
第9章 ソーシャルメディアを使う
第10章 事業を拡大する
第11章 提携する
第12章 持続・継続させる
第13章 高潔の士でいる
おわりに
起業家って何する人?
おまけ
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