【誰でもできるブランディング】
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最近、ブランディングはビジネスパーソンの必須教養になってきたと感じています。
なぜなら、雇用が流動化し、転職活動をしようと思えば、自己PRのための「ブランディング」が必要になりますし、今後AirbnbやUber、アマゾンのようなプラットフォームで商売をしようと思え
ば、やっぱり個人の信用や購買を誘うブランディングが重要になるからです。
また、いつの時代も消費者は「良いモノ」を買うわけですが、昨今言われる「良いモノ」というのは、環境や社会、健康に配慮しているもの、さらには「ポリシーがあって応援したくなるもの」です。
だからこそ、個人や会社は自分のビジョンや思想を語らなければなりません。
本日ご紹介する一冊は、このような視点も織り込んだ、ブランディングの入門書。
凸版印刷のブランドコンサルティング部門で、さまざまな企業のブランディングに携わるコンサルタント、佐藤圭一さんが、そのブランディングのヒントをまとめています。
さっそく、いくつかポイントを見て行きましょう。
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「自社の強みはこれだ!」と会社が考えていることと、お客様が「ここが魅力でその会社を選んでいる」と感じていることとは、意外とズレているもの
窓口業務の時間を拡大したり、ATMの手数料を24時間無料にしたりしたある地方銀行などは、他の銀行に比べてお客様から非常に高く評価されています。「送り手側が提供できる価値」と「受け手側が求めている価値」の間にズレがないからです
もう少し身近な話で、ラーメン屋さんについて考えてみましょう。以前、内装や店員の服装をおしゃれにして差別化をはかった店がありました。雑誌などに取り上げられ、いっときは行列ができたので
すが、結局、味が良くないとお客様はリピートしません。気づくと閑古鳥が鳴き、あっという間に閉店してしまいました
ズレが起こる原因は、たった一つ。「会社のあるべき姿」が、関係者全員にわかりやすいカタチで共有されていないからです
社員は自社の魅力を語れますか?
ナイキは、「世界中の全てのアスリートにひらめきと革新をもたらすこと」をミッションとして、アスリートのパフォーマンスを高めるための革新的な商品開発に力を注いでいます
強い会社には口グセがある
サントリー「やってみなはれ」
リクルート「お前はどうしたいの?」
社史・年史を紐解いて、創業時代まで遡り、その会社が大事にしていた「想い」をひろっていきます
お客様に選ばれる理由こそ会社の最大の魅力
◆三つのカテゴリーでブランドを定義する
1.どんな人たちに愛されたいか(理想のお客様像)
2.どんな価値を提供できるか(提供価値)
3.どんな「らしさ/イメージ」を感じさせたいか(ブランドパーソナリティ)
有名コピーライターにお願いするよりも、ブランディングを推進する過程で、すでにたくさんの社員や関係者の口にのぼった「会社への想い」から言葉を「選ぶ」ほうが、説得力が出ます
社員がロゴ入りTシャツを着たいと思うか
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ブランディングの本ではさんざん言い尽くされている基本が書かれていますが、これから学ぶ人には手軽な一冊でしょう。
また、社員のブランディング意識を高めるための勉強会があれば、テキストとして重宝するかもしれません。
マーケティングのプロには、若干初歩的すぎるきらいがありますが、これから学ぶ人は、ぜひチェックしてみてください。
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『選ばれ続ける必然』佐藤圭一・著 講談社
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◆目次◆
はじめに お客様は何を基準にして選ぶか?
第1章 あなたの会社はズレていませんか?
第2章 お客様との接触ポイントに気配りしていますか?
第3章 社員は自社の魅力を語れますか?
第4章 自社の魅力をどこから見つけますか?
第5章 自社の「あるべき姿」は明確ですか?
第6章 自社の「あるべき姿」を言葉にできますか?
第7章 自社の「あるべき姿」を見える化していますか?
第8章 「あるべき姿」を社内で共有できますか?
おわりに 個人やチームもブランディングできる
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