2016年7月2日

『人生を変える勇気』岸見一郎・著 vol.4364

【『嫌われる勇気』著者の最新作】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121505573

アルフレッド・アドラーは、「すべての悩みは対人関係の悩みである」と言いましたが、まさにその通りだと思います。

そもそも、相手がいなければ摩擦や対立が起こりようがないからです。

本日ご紹介する一冊は、そんな対人関係の悩みに、ベストセラー『嫌われる勇気』の著者、岸見一郎さんがQ&A形式で答えています。

「不快なことを断りたい」
「不幸な話をする友人とどう付き合えばいいのか」
「結婚した友人と疎遠に」
「部下が結果を出せない」

などなど、どこでもありがちな悩みに、著者がアドラーの理論、言葉を引きながら答えて行きます。

個人的には、<他の人がどう思おうと、一番大切なことは<自分の>人生を生きること>という言葉と、大人になる3つの条件が刺さりました。

◆大人になる3つの条件
1.自分が決めなければならないことを、自分で決められる
2.自分の価値を自分で決められる
3.自己中心的な考えから脱却できている

さっそく、気になった言葉をチェックしてみましょう。

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自分が看護した患者がよくなればそれだけで貢献感を持てるはずであり、自分が看護したことを感謝されたいと思うのは余計です。感謝を期待する人は、患者のことではなく、実は自分にしか関心がない

親は最終的には子どもの人生に責任を取れません。ならば、親にきっぱりと意志を伝えるしかない

◆大人になる3つの条件
1.自分が決めなければならないことを、自分で決められる
2.自分の価値を自分で決められる
3.自己中心的な考えから脱却できている

他の人がどう思おうと、一番大切なことは<自分の>人生を生きること

どんな仕事をするかはあまり大きな問題ではなく、自分がする仕事が他の人に貢献できるものであるかが重要です。そのような仕事であれば、貢献感を持てるのでその仕事を好きになれるでしょうし、多少、仕事が大変でも投げ出すことはないでしょう

できないことをできないといえなければ、結果的に他の人に迷惑を及ぼしてしまいます

今は知識も経験も十分ではないので、たとえ失敗したり、成果を上げることが期待できなかったりしても、兎にも角にも出社してきた部下には「ありがとう」ということができます

特定の人しか愛せない人は、本当にはその人のことも愛せていないのです。誰をも愛せる人だけが特定の人をも愛することができます

「運命の人」などいないのです。しかし、この人と一緒に生きていこうと思った人が運命の人になる可能性はあります

自力でできることなのに、最初から他の人に援助を求める人がいます。そのような人のことをアドラーは「他者の共同体感覚を搾取する人」といっています

親から愛されようとは思わないこと

親に愛されていないのであれば、それは自立のチャンス

何かをできることに自分の価値を見出さず、自分が生きていることにこそ価値があるのだと考え、その上でできることをしていきたい

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読み応えという意味では、『嫌われる勇気』に軍配が上がりますが、本当に対人関係で悩む人には、即効性のある一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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『人生を変える勇気』岸見一郎・著 中央公論新社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121505573

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◆目次◆

第I部 自分を好きになる勇気
第1章 自分へのクヨクヨ
第2章 友人とのモヤモヤ
第3章 人間関係のムカムカ
第II部 青年の悩み
第4章 勉強、就活のグズグズ
第5章 職場のイライラ
第6章 恋愛のウジウジ
第III部 壮年の悩み・老年の悩み
第7章 結婚のピリピリ
第8章 育児のドタバタ
第9章 家族のイザコザ
第10章 老いのオロオロ

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