2016年4月16日

『お金持ちはなぜ、「教養」を必死に学ぶのか?』 加谷珪一・著 vol.4288

【お金を生む教養とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4023314986

先日ご紹介した、『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』に、教養に関する興味深い視点がありました。

※参考:『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4046011912

教養書:必ずしもビジネスへの示唆に直結していないこともあるため、後でどんなかたちでビジネスに役に立つのか、いま現時点ではよくわからないことも多い

簡単に真似できてしまうビジネスノウハウは、あっという間に陳腐化してしまうけれど、教養は簡単に真似できないから長期で競争優位を築くことができる、というわけです。

つまり、教養というのはお金儲けに役立つ、ということなのです。

このことを指摘したのが、本日ご紹介する『お金持ちはなぜ、「教養」を必死に学ぶのか?』です。

ベストセラー『お金持ちの教科書』で知られる、お金のプロフェッショナル、加谷珪一さんが、お金と教養の関係、何を学ぶべきかを、丁寧に論じています。

※参考:『お金持ちの教科書』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484142015

いわく、「教養に行動が結びつくとお金が生まれる」。

では、どのような行動をすれば、お金を生むことができるのか?

それこそが、本書を読むべき理由だと思います。

さっそく、内容をチェックしてみましょう。

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歴史を紐解いても、教養が純粋に「教養」として存在し、お金の問題と切り離されていたことなど、ほとんどありません

教養に行動が結びつくとお金が生まれる

ヴェーバーによると、金銭欲など、世俗的な欲求に対して寛容な地域(カトリック圏など)では資本主義があまり発達せず、むしろ、プロテスタントの影響が強く、禁欲的な風潮が強い地域(オランダや米国)の方が資本主義は発達しやすいそうです

厳格なプロテスタントは自分の仕事を神から与えられた使命と感じ(天職)、禁欲的に一心不乱に仕事にまい進します。その結果、事業は成功し大きな富を得ることになります。しかし、禁欲的なプロテスタントはそのお金で豪遊したりせず、さらに仕事にまい進するので、ますますお金持ちになるというわけです

使命感を持った人こそがケタ外れの資産家になれる

世の中には、お金を稼ぎやすいコミュニティと、お金を稼ぎにくいコミュニティの二つが存在しています

ゲゼルシャフトに属していないと、富は得られない

支配のメカニズムを知らないと成功できない

合法的な支配しか受け入れないという人ほど経済的に成功しやすい

イノベーションを提唱したシュンペーターは意外な将来予想をしています。イノベーションが活発になってくると、イノベーションそのものも方法論として定着し、やがては、それが日常的なものになってしまうと言うのです。その結果、社会の活力は失われ、すべてが官僚主義的になり、最終的には社会主義的な体制になってしまうだろうと予測しています

経済に関する「教養」がある人は、景気の判断において、補正予算や貿易収支などよりも、消費の動向を気にします

演繹法が得意な人はお金持ちになりやすい

人工知能時代において非常に重要な役割を果たすのは、人工知能に教育を施す人

仕事がなくなるのではなく、能力の低い人が要らなくなるだけ

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お金を稼ぎやすいコミュニティに入ること、ゲゼルシャフトに属すること、支配のメカニズムを知ること、演繹法を学ぶこと…。

これまでお金持ちが秘密にしていた「教養」の効用が、まとめてわかる一冊に仕上がっています。

ぜひ、読んでみてください。

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『お金持ちはなぜ、「教養」を必死に学ぶのか?』加谷珪一・著 朝日新聞出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4023314986

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◆目次◆

第I章 社会学
第II章 経済学
第III章 数学
第IV章 情報工学
第V章 哲学
第VI章 歴史学

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