【石原明氏、ひさびさの新刊!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447806749X
著者としてのブランド力があるかないかは、新刊をどれだけ心待ちにされているか、で測れると考えています。
経営コンサルタントでも同様に、新刊が心待ちにされている著者はいらっしゃるわけで、ビッグネームだと大前研一氏、トム・ピーターズ氏、内田和成氏、ジム・コリンズ氏など。中小企業系だと、神田昌典氏、竹田陽一氏、そして本日ご紹介する石原明氏がそれにあたると思います。
本日ご紹介する一冊は、『営業マンは断ることを覚えなさい』で一躍有名になった経営コンサルタントの石原明氏が、中小企業の「値上げ」のコツを指南した一冊です。
※参考:『営業マンは断ることを覚えなさい』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837976549
本当にひさびさの新刊、それもテーマが「値上げ」ということで、発売前から予約が殺到しているようです。
現在のように、インフレ懸念がある時、値上げできるかどうかは、中小企業にとって死活問題。
本書には、中小企業がどうやれば既存の取引関係を損なわずに値上げができるのか、実例とともにノウハウが示されています。
高額なひな人形にも関わらず、毎年ピーク時を待たずに完売してしまう「ふらここ」のオリジナル人形、80円から250円に徐々に値上げし、利益を8倍近くに上げた「あげまんじゅう」のお店、値上げで年間7200万円の利益が発生し、経営を立て直した女性ブランド会社、値上げとともに問題加盟店を説得し、経営が加速したFCチェーンなど、興味深い値上げ事例が登場し、読ませてくれます。
また、値上げの根拠となる「価値」について著者がまとめた部分は、商品や商品の売り文句を改善するヒントとなるでしょう。
いくつかポイントを見て行こうと思います。
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上流層ばかりでなく一般の人たちの間にも、大切なものや体験にはお金を惜しまない傾向
上流層ではネット離れが加速している
◆消費には大きく分けて、次の4つのタイプがあります
1.「安いから買う」消費
2.「高いから安心、信頼が置ける」消費
3.「モノではなく、コトを買う」消費
4.「自分らしさを買う」消費
他社の一番高い商品群よりももう少し上位の商品群を敢えて作って、ほかの人とはちょっと違ったものが欲しいと思っている顧客を取り込む戦略
◆「一般的な価値」の14項目
・手間暇をかけている
・数が少ない、めったにない、作れる人がほかにいない、育つまで時間がかかる
・専門家がいる、選んでいる
・長い歴史を持つ、代々続いている、それを保証している文献や歴史上の根拠がある
・上位の人、歴史上の人物や有名人、著名人が愛用している
・ネットで流通していない
・実際に行ってきた、見てきた、世界の裏側など遠くまで行って取ってきた、持ってきた
・特許がある
・開発の秘話があり誰もが驚く
・裏付けを「◯◯」がしている、世界を代表する研究機関「◯◯」が認めている
・長年使っても劣化しない
・何万回もテストしている
・メンテナンスの保証がすごい
・緊急時の対応が突出している、ほかでは決して真似できない
新規の顧客に対して普通に高い値段で販売できるようになると、その意識が既存顧客に対しても伝わるようで、「新規の顧客にはこの値段で買っていただいています」と説明すると、案外すんなりと値上げの要求に応えてくれる
◆BtoBビジネスでの値上げの方法
1.取引先の信用を高める
2.取引先の値上げの理由となる
3.富裕層や良質な顧客向けに値段の高い商品やサービスを提供している会社に、アプローチ先を変える
4.アプローチする会社の最上位商品にのみ商品やサービスを提供する
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著者によれば、以下の4つが、会社が儲かる体質に変わるためのステップです。
本書には、このステップに従って、あなたが会社を改善させる方法が示されています。
◆会社が儲かる体質に変わる4つのステップ
1.値段を上げる
2.客層を変える
3.情報を加える
4.経営を回す
ノウハウを試して、ぜひ会社を儲かる体質に変えてください。
これはおすすめの一冊です。
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『絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます』石原明・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447806749X
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◆目次◆
序 章 「値上げ」がいいこれだけの理由
第1章 最初は「値段」だけを上げる
──「値上げ」こそが正しい経営手法である
第2章 「値段」を上げると「顧客」が変わる
──高く売るための最低限の知識「消費」と「価格」
第3章 「価値」を付加すれば、さらに「値段」は上げられる
──情報の「伝え手」になる必要性
第4章 80円のまんじゅうを250円で売ったら、なぜお客が増えたのか?
──「値上げ」にも方法があり、「価値」を伝える手順がある
第5章 値上げのプレゼンをどのように成功させるのか?
──質問を駆使したクロージング
第6章 値上げの最大の目的は「時間」を作ること
──経営サイクルを伸ばし、価格競争せず自社の努力で勝てる経営へ
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