2015年9月5日

『中くらいの幸せはお金で買える』藤原和博・著 vol.4064

【あなたを幸せにする、お金の使い方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480878858

まだアマゾンで書評を書いていた頃、強烈な著者からFAXか何かで連絡が入ったことを覚えています。

以前、有名書店チェーンKに勤めていた同僚いわく、「もう、しつこくて大変な人なんだ」とのこと。

まあ、お約束通り、土井がその方と後日、お会いすることになり、書籍の宣伝をひと通り伺ったのですが、それが元リクルートの藤原和博さんでした。

昔から、アクの強い方とは相性が良いので、この日も楽しくお話させていただいたのですが、まさかその後、校長先生となり、現在のような社会貢献活動に転じるとは。

本日ご紹介する一冊は、その藤原和博さんが書いた、幸せになるためのお金の使い方の本です。

大きな幸せも、小さな幸せも、お金では買えない。でも、中くらいの幸せはお金で買える。おっしゃる通りだと思います。

本書には、その中くらいの幸せを買うための具体的方法が、計18個、示されています。

目次にもなっていますが、18個すべてをご覧ください。

「いいモノ」を買う
「サプライズ」を買う
「無名」を買う
「物語」を買う
「借金」を買う
「体験」を買う
「仕事」を買う
「時間」を買う
「ご褒美」を買う
「カラダ」を買う
「アバター(自分の分身)」を買う
「貢献」を買う
「プロフェッショナル」を買う
「シェア」で買う
「ジャパン」を買う
「ご近所」を買う
「スポーツチーム」を買う
「賑わい(コミュニティ)」を買う

ひとつひとつのトピックに、人生やキャリアを豊かにするお金の使い方が実例付きで載っており、興味深い内容です。

さっそく、いくつかご紹介しましょう。

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「人との絆を結ぶ物語にだけお金を使う」
簡単に言ってしまえば、人間関係にお金を使う、ということです。逆に言えば、それ以外の、単純に資産を増やすだけだったり、リスクを分散するだけだったり、家族を守るだけだったり、自分が得するだけだったり、身内を儲けさせるだけのことには、できるだけお金を使わないということ

人生は、最後まで攻めているほうが楽しい

自分を「レアな存在にする」ような、お金の使い方をする

本当にいいと自分自身が心底思えるだけの「物語」のある買い物

サプライズのこもった贈り物をすると、自分もうれしい

マイナーから応援してメジャーになることを楽しむ

物語が語れるようなお金の使い方を心掛ける

家を建てたり、改修したりする時も、一点豪華や一点突破で、どこかに「物語」を偲ばせましょう

「レアな体験」は会話に使え、印象を残してくれる

「自分を安売り」して仕事を取りにいく

そろそろ「モノ」ではなく、「時間」を上手に買う時代が来ている

何を外注して、何を自分でやるのか。そこにこそ人生の美学が表れる

時給一〇〇倍の差を生んでいるのは「希少性」、つまり「レアさ」

会社の近くに引っ越して、通勤「時間」を減らしてしまう

分身を増やすのです。やりたいが自分ではできないことを、自分よりパワーのある若手がやってくれるのなら、それを応援する

リゾートは、シェアで十分

家の近くの「メシ屋」をこそ、胸を張って開拓すべきです

スポーツを同好する人々が集うコミュニティに出資する

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どなたかがカスタマーレビューで指摘していたように、40代を過ぎて小金を持った頃に読むとちょうどいいのかもしれませんが、興味深いお金の使い道が書かれていると思います。

本業を通じて経験するのとはまた違った人生の楽しみ方を知る、そんな一冊だと思います。

ぜひチェックしてみてください。

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『中くらいの幸せはお金で買える』藤原和博・著 筑摩書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480878858

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◆目次◆

序章 幸せにも、種類があることを知る
第1章 「いいモノ」を買う
第2章 「サプライズ」を買う
第3章 「無名」を買う
第4章 「物語」を買う
第5章 「借金」を買う
第6章 「体験」を買う
第7章 「仕事」を買う
第8章 「時間」を買う
第9章 「ご褒美」を買う
第10章 「カラダ」を買う
第11章 「アバター(自分の分身)」を買う
第12章 「貢献」を買う
第13章 「プロフェッショナル」を買う
第14章 「シェア」で買う
第15章 「ジャパン」を買う
第16章 「ご近所」を買う
第17章 「スポーツチーム」を買う
第18章 「賑わい(コミュニティ)」を買う
終章 みんな一緒の幸福論から、一人ひとりの幸福論へ

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