【ハーバード・ビジネススクールの必読書!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860637984
以前、ハーバード・ビジネススクールの卒業生の方に聞いたところ、ハーバードでは心理学を熱心に教えているという話がありました。
その際、紹介されたのが『影響力の武器』で、いまではすっかり土井の愛読書になっています。
※参考:『影響力の武器』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4414304229
今日ご紹介するのは、そのハーバード・ビジネススクールで必読書とされているという、心理学書の翻訳版。
ビジネスで問題となるのは、親しい人とのコミュニケーションではなく、第三者とのコミュニケーションスキルなのですが、本書ではこの第三者とのコミュニケーションについて、興味深い視点が提示されています。
本書の主張によると、人が第三者に親近感を抱いたり、恐れたりするのは、「強さ」と「温かさ」の2点によるもの。
人は、他人を品定めするときに、無意識にこの「強さ」と「温かさ」をはかっているわけで、この2点をうまく使いこなせば、人を惹きつけてやまない人間になれる、というわけです。
では、この「強さ」と「温かさ」をどうアピールすればいいのか?
ここが本書で示されているノウハウです。
ハーバード・ビジネススクールが未来のリーダーに身につけて欲しいと考える心理学スキルとは何なのか。
気になる中身を、チェックしてみましょう。
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「強さ」は二つの基本要素──世界を動かす「能力」と「意志の力」──から成り立っています
人に温かさを感じさせる感情は、主に「共感」、「親しみ」、「愛」の三つです
究極の強さは恐怖を呼び起こし、究極の温かさは愛を呼び起こす
「トマトの法則」という言葉があります。たった一夜の厳しい寒さによってトマト畑が全滅してしまうことを指すのですが、温かさも同様で、たった一度の思いやりや仲間意識に欠ける行為によって、それまで与えていた「温かいイメージ」が永遠に失われてしまう可能性があるのです(中略)「強さ」のイメージはこれとは正反対の性質をもっています。たった一度強さを見せつけただけで、「強い人」というイメージをしばらく定着させることができるのです
大リーグの往年の名監督レオ・ドローチャーは、こう言いました。「いい奴っていうのはビリで終わるものだ」勝負の世界では、「優しいだけではダメ」なのです
究極の「強さ」が求心力となり、「温かさ」を生み出すことがあります(中略)有能で知られる人物が職場にいた場合、同僚たちは「自分もあんなふうになりたい」と憧れを抱くかもしれません。つまり、彼の「強さ」は「温かさ」も生み出しているのです
テストステロン値の高さは「肉体的な強さ」や「決断力」と関連していますが、その半面、「他人への無関心」にも結びついています。逆に、エストロゲンは「他者への共感」と結びついています
子宮の中で胎児の顔ができ上がっていくとき、彼らはテストステロンやエストロゲンといったホルモンのシャワーを浴びています。そして、これら二つのホルモンの割合は個体ごとに異なっています。それぞれのホルモンには、特定の顔の特徴を発達させる働きがあります。テストステロン値が高い場合、突き出した肩骨、少し大きめの鼻、ややがっしりした顎といった特徴が目立つようになります。一方、エストロゲン値が高い場合、やや大きめの瞳、広い額、小さめの顎といった特徴が現れます
手や肘を胴体からできるだけ離すようにしたほうが、「強さ」をアピールできる
一般に、衣服はそのフォーマル度が高ければ高いほど、「強さ」を感じさせます
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ここで示したほかにも、信頼性を損なうジェスチャーの特徴など、さまざまなノウハウが示されており、ビジネスパーソンの教養として必読です。
読者が女性であれば、女性管理職として成功するためのエッセンスも紹介されており、重宝する内容だと思います。
また、胎児の時点でどのホルモンを浴びるかにより、顔が「強い」か「温かい」か決まるということで、お母さんにとっても見逃せない内容です。
さすがはハーバード・ビジネススクールの必読書。
これは迷わず「買い」の一冊です。
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『人の心を一瞬でつかむ方法』ジョン・ネフィンジャー、マシュー・コフート・著 あさ出版
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◆目次◆
PART1 人は人を「強さ」と「温かさ」で評価する
PART2 人はみな、「見た目」と固定観念に縛られる
PART3 「強さ」と「温かさ」をアピールする効果的な方法
PART4 「この人と一緒にいたい」と思わせる聞き方、話し方
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