【未来が見える、最新技術紹介。】
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「ビジネスを見る時には、「技術」と「市場」に注目しろ」
これは、大学時代に担当教授から教わった視点ですが、それ以来、技術革新とマーケットの移り変わりには注意するようにしています。
かなり古い話になりますが、かつてヨネックスは漁業関連の道具(木製のウキ)を作っており、素材革命についていけなくなったことから、バドミントンラケットの製造を始めました。
※参考:『ヨネックス米山稔 負けてたまるか。 私の履歴書』
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<私は心底、反省した。情報収集を怠り、技術で後れをとった。「石油の時代」がナイロン、プラスチックという新材料を生み、漁業の現場を一変させつつあることに、どうして気づかなかったのか>
結果オーライだったから良かったものの、技術から目を離した結果、あわや倒産という事態にまで追い込まれたのです。
最近でも、富士フイルムがデジタル化のあおりを受け、フイルムメーカーから化粧品メーカーに転じ、奇跡の転身を遂げていますが、それぐらい技術というのは移り変わっていくのです。
そこで読んでおきたいのが、近未来の技術を概観した、この『実用寸前のすごい技術』。
幹細胞を培養する「人造肉」、何もない空に映像が浮かび上がる「3D空中映像」、2020年の実用化を目指す「パンクしないタイヤ」、山の中でもマグロやフグを養殖できる「不思議な水」、空中に文字や数字が書ける魔法のような「指輪デバイス」など、さまざまな技術が紹介されており、じつにワクワクします。
気になる技術を、まとめて見てみましょう。
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将来の養殖のカタチを変える可能性があると、岡山理科大学が開発した「好適環境水」が注目されている。マグロやフグなどの海の魚を山の中でも養殖できるという“魔法の水”だ(中略)海水で養殖した場合、1kgサイズになるには2年ほどかかる。好適環境水の中では、約1・7倍もの速さで成長することになる。短い期間で出荷できるので、ビジネス上のメリットは非常に大きい
メガネなしで立体映像を映し出す。NHKの「立体テレビ」
世界を変える可能性があるのは、コンタクトレンズタイプのデバイスだ。現在、グーグルとスイスの製薬大手ノバルティスが提携。糖尿病患者をユーザーに設定し、涙の成分を常時監視して、血糖値が異常になったらスマートフォンに即座に伝えるタイプなどの開発に取り組んでいる
空中に指をかざして動かすだけで、文字や数字が自由に書ける。富士通研究所が2015年1月、そんな魔法のようなデバイスを開発した
人間の記憶力に関する「RbAp48」の働きが明らかになると、年を取ることによる記憶力の衰えを抑えられる可能性がある
実用化が間近となっている介護・福祉用ロボットとしては、理化学研究所と住友理工が共同開発し、2015年2月に発表した「ROBEAR」が注目されている
実用化が間近になっている「ロボット農機」のひとつが、畑の中を自動走行し、肥料や農薬をまくこともできるトラクター。北海道大学や日立製作所などが実現を目指して研究開発を行っている
アメリカでは何と時速1000kmオーバーの超高速交通システムが考え出された。この新交通システム「ハイパーループ」を発表したのは、民間宇宙企業のスペースXと、電気自動車で大成功を収めたテスラモーターズのCEOであるイーロン・マスク氏
スマホのバッテリーが10倍以上持つ「砂糖電池」
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ブリヂストンが2020年の実用化を目指しているという「パンクしないタイヤ」のように、どんな技術をどの企業、団体が手掛けているのか、いつ実用化を見込んでいるかも書かれているので、場合によっては投資の参考にもなると思います。
「話題の達人倶楽部」が手掛ける本は、ゆる~いのがウリ。
雑学感覚で読めるので、ぜひチェックしてみてください。
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『実用寸前のすごい技術』話題の達人倶楽部・編 青春出版社
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◆目次◆
第1章 実用寸前!想像を超えて「日常生活」が激変する
第2章 実用寸前!「IT技術」であのSFが現実になる
第3章 実用寸前!最先端の「医療」が人類の夢を叶える
第4章 実用寸前!本当に役立つ「ロボット」が続々誕生する
第5章 実用寸前!革新的な「乗り物」が社会を一変させる
第6章 実用寸前!「宇宙空間」がどんどん身近な存在になる
第7章 実用寸前!まったく新しい「エネルギー」が生まれる
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