【エクセルを使った収益シミュレーション】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447803902X
本日の一冊は、ボストン大学卒業後、モルガン・スタンレー証券投資銀行本部に入社し、大型M&Aや資金調達プロジェクトをリード、現在は個人向けエクセルセミナーを主催しているという著者が、エクセルを使った収益シミュレーションを指南した一冊。
これまでにもビジネスマン向けのエクセル本、数字に強くなる系の本をたくさん紹介してきましたが、究極、ビジネスマンにとって大事な数字力とは、「儲かるか、儲からないか」を判断する力だと思います。
本書は、この「儲かるか、儲からないか」を、エクセルを使ってシミュレーションする方法を説いており、新人教育の手段としてはなかなか良いと思います。
ミスを防ぐきれいなフォーマットに始まり、記入のルール、作業を効率化するショートカットキーの使い方、シミュレーションモデルの作り方まで、これ一冊で学べます。
ここでは、ショートカットキーのノウハウを一部ご紹介しましょう。
最初は[Ctrl]+[1]です。これは[セルの書式設定]画面を呼び出すキーです
定期的にシート全体を選択して、フォントを「Arial」に設定し直す
<行・列の挿入のショートカットキー([Ctrl]+[+])>
<背景色の変更は[Alt][H][H]、文字の色は[Alt][H][F][C]、フォントの変更は[Alt][H][F][F]>
<[Ctrl]キーを押しながらホイールを向こうに回転させると拡大表示になり、[Ctrl]キーを押しながらホイールを手前に回転させると縮小表示になります>
シミュレーションは、「普通ケース」「楽観ケース」「悲観ケース」の3パターンを計算するという、ごくごくベーシックなものですが、新人教育用と考えると、こんなもので良いのかもしれません。
正直、もっと複雑な分析やシミュレーションを期待していましたが、
あくまで入門者向けのようです。
これからエクセルで収益シミュレーションをしてみたい方、ビジネスマンとして恥ずかしくないエクセルシートを作りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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文字は左から読むのに対して数字は右から読みます(中略)文字や数字をそろえる位置は、それを読む起点をベースにして、文字は左ぞろえ、数字は右ぞろえにします
数字のチェック方法の1つは、[F2]キーを押すことです。ご存じの方も多いと思いますが、数式が入力されたセルをクリックして[F2]キーを押すと、計算の中身がわかります。ベタ打ち数字のセルであれば計算式が表示されないので、ベタ打ちであることを確認できます
もうひとつ大事なことは、[old]フォルダーを作ることです
最初は[Ctrl]+[1]です。これは[セルの書式設定]画面を呼び出すキーです
定期的にシート全体を選択して、フォントを「Arial」に設定し直す
行・列の挿入のショートカットキー([Ctrl]+[+])
背景色の変更は[Alt][H][H]、文字の色は[Alt][H][F][C]、フォントの変更は[Alt][H][F][F]
計算を始めるとき、最初にどのキーを押しますか? ほとんどの方が、[=]キーと答えると思います。ところが、投資銀行では[=]ではなく、[+]から計算を始める人が多いですね(中略)[=]を入れるには、[Shift]+[=]キーを押すので、2手必要です。ところが、キーボードによっては右側にテンキーがあります。USB接続のテンキーを使っている人もいるでしょう。テンキーの右端の列には[+]キーがあるので、これを押せば1手ですむわけです
[Ctrl]キーを押しながらホイールを向こうに回転させると拡大表示になり、[Ctrl]キーを押しながらホイールを手前に回転させると縮小表示になります
販売数を10%増やすよりも、販売価格を10%上げたほうが利益は出る
◆収益構成を考えるうえでのポイント
「最初はざっくり作る」「できるだけ数字を連動させる」
一見関係ないような項目同士でも、実は関係していることがあります。ビジネスの実情をしっかり見極めて、多くの項目を連動させてシミュレーションの精度を上げてください
投資銀行にいたころ、カリスマ経営者と呼ばれる人が経営している企業を分析しましたが、どれだけ悲観的なケースを想定しても、きちんと十分な現金が確保できる財務諸表になっていたことに驚かされました。とかく売上・利益を伸ばすことに目が行きがちですが、最悪のケースでも十分な現金が確保できる収益計画・バランスシートになっているか、分析してみることも大切です
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『外資系投資銀行のエクセル仕事術』熊野整・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447803902X
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◆目次◆
はじめに 外資系投資銀行のエクセルをあなたにも
プロローグ 本書で学んでほしい「エクセルで身につける数字力」
第1章 見やすいエクセル──きれいな表を作れなければ、信頼されない
第2章 ミスのないエクセル──徹底的に正確な仕事のために
第3章 速いエクセル──質と量を同時に高めるテクニック
第4章 エクセルで数字に強くなる
エピローグ 私のエクセルライフはまだまだ続く
巻末付録
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