【元シチズン最年少役員の仕事術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396615175
本日の一冊は、リストラ予備軍から社内ベンチャーに成功し、シチズンの最年少役員になった、俣野成敏さんによる一冊。
俣野さんの著書は、ベストセラーとなった『プロフェッショナルサラリーマン』はじめ、いくつかあるのですが、本書は初めて著者のビジネス視点をまとめた本といっていいと思います。
※参考:『プロフェッショナルサラリーマン』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833419866
もともと、社内ベンチャーでメーカー直販在庫処分店(アウトレット)を立ち上げ、年商14億円に育て上げた著者であり、現在も店舗経営などをしているため、本来の強みは、このビジネス発想力にあるはず。
読んでみたところ、やはりどうすれば新しいビジネスを思いつけるか、どうすればインプットした情報をビジネスにつなげられるか、という点が書かれており、勉強になりました。
参考までに、著者が時計のアウトレットを思いついた経緯を紹介しておきましょう。
<僕が注目したのは、ディベロッパーが発表する数値です。そのディベロッパーでは、3つの指標でベスト10を発表していました。その3つとは、「売上」「レジ客数」「坪売上」です。(中略)僕は、彼らが最も重視しているのは、坪売上に違いないと確信しました。というのも、ディベロッパーは不動産開発業者であり、確保した土地からどれだけキャッシュ(売上)をひねり出せるかという商売をしているからです。そんなことを考えたときに、スーパーのカニ缶と時計が、坪単価という点で、とても似ていることに気づきました。カニ缶は、缶詰の中で特に単価が高い商品です。(中略)一方、僕がアウトレットで扱おうと思っている商品は、時計。これも小さいわりに値段が高く、狭い場所に積み上げることもできます>
本書にはこのほかにも、ちょっとした情報をビジネスに変える方法、成功した経営者がパクった話などが紹介されており、じつに勉強になります。
さらりと読めるので、ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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大人のカンニングでは、むしろ全然違う業界の成功事例を盗み見るべきであって、同業他社の成功事例はあまり参考になりません
牛丼一筋にした吉野家に倣い、小倉氏は、それまで基幹事業だった商業貨物をやめ、少量小口の個人宅配事業に一本化することを決めました
情報をキャッチするうえで最も重要なキーワードは、それを得るための適切な質問であり、検索窓に入れる言葉です
好奇心を旺盛にすることはできなくても、好奇心を持つ機会を増やすことはできます
街で配っているものは拒否しない
信頼している二人から勧められたら絶対に拒否しない
人が集まるところにはとにかく行ってみる
気になったものはすべて携帯の写真に残す
続いているということは、それを支持する誰かがいるということ
どうすれば魅力的な商品を仕入れることができるか? これもまた視点を変換し、仕入れ先の視点から考えました。高い値段で仕入れてくれるところには、優先していい商品を回したくなるのが人情というもの。ですから僕は「どこよりも高値で仕入れます」と仕入れ先に宣言しました
(あるもの)と(ないもの)の掛け算、その組み合わせは3種類です。すなわち、
(あるもの)×(ないもの)
(あるもの)×(あるもの)
(ないもの)×(ないもの)
◆「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」「俺の割烹」
「高級レストランの味」と「立ち食いそば屋の回転率」を掛け合わせた
カーブスは中高年女性をターゲットにし、従来のフィットネスクラブから彼女たちが必要としない3つのMを差し引きました。3つのMとはMenとMirrorとMake UPです
ブックオフは目利き力を不要としたので、そこで出る差額の利益については捨ててもかまわないと割り切った
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『一流の人は上手にパクる』俣野成敏・著 祥伝社
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◆目次◆
1章 サラリーマンのカンニングは、学生時代と大違い
2章 情報収集力──サラリーマンのカンニング・ステップ1
3章 情報変換力──サラリーマンのカンニング・ステップ2
4章 情報応用力──サラリーマンのカンニング・ステップ3
5章 大人のカンニングを実践すると
6章 カンニングはこれからのサラリーマンに必要な力
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