『How Google Works 私たちの働き方とマネジメント』 エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル・著 vol.3733
【注目の一冊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532319552
「本日の一冊は、Google会長のエリック・シュミットとスタートアップ期のGoogleに入社したジョナサン・ローゼンバーグが……」
こう書くと、「またGoogle本か」「いまさらGoogle本かよ」と思われてしまうかもしれません。
しかしながら本書は、これまでに読んだGoogle本のなかで、最もわれわれが知りたかったことを綴った本かもしれません。
画期的なプロダクトを生み続け、優秀な人材がワクワクしながら働く職場…。
これが重要なことは、グローバル時代、情報化時代に生き抜こうと思っている企業経営者なら、誰もが知っています。
しかしながら、知っていることとやれることは違う。心構えや原則だけで企業文化が変わるなら、誰も苦労はしない。
あるミリオンセラー編集者が語っていたように、重要なことは、「Why」ではなく「How」なのです。
本書の原題は、“How Google Works”。
まさにタイトル通り、Googleで働く知識エリートたちがどのように働き、成果を上げているか、そしてその文化を実現させるために、どうマネジメントが「機能」しているのか、その秘密に迫っています。
有名な「70対20対10のルール」(リソースの七〇%をコアビジネスに、二〇%を成長プロダクトに、一〇%を新規プロジェクトに充てる)をはじめ、商品開発プロジェクトや人材採用、コミュニケーション、会議運営など、Google社内の黄金律がまとめられており、組織文化の醸成やルール作りの参考になります。
◆参考例:グーグルの「採用のおきて」 ※一部紹介
・自分より優秀で博識な人物を採用せよ
・プロダクトと企業文化に付加価値をもたらしそうな人物を採用せよ
・仕事を成し遂げる人物を採用せよ。問題について考えるだけの人物は採用してはならない
・チームや会社とともに成長しそうな人物を採用せよ。スキルセットや興味の幅が狭い人物は採用してはならない
◆参考例:「7のルール」
マネジャーは最低七人の直属の部下を持つこと(中略)ほとんどのマネジャーの部下は七人よりずっと多かったので、これほど直属の部下の数が多いと、それぞれをマイクロマネジメントしている時間はない
著者は、今日のビジネスで成功する要件として、「スマート・クリエイティブ」(多面的な能力を持つ新種の従業員)の活用を掲げていますが、どうすれば知的好奇心あふれる彼らが満足行くマネジメントができるか、いくつもヒントが書かれています。
あまりの面白さに、睡眠を忘れて一気に読んでしまいました。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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いまや企業の成功に最も重要な要素はプロダクトの優位性になった
スマート・クリエイティブはお互いとの交流のなかで真価を発揮する。彼らを狭い場所に詰め込むことで、創造性のマグマが湧きあがる。だからスマート・クリエイティブにはなるべく窮屈な思いをさせたほうがいい
こんにちの重要な構成要素は、情報、ネットへの接続性、そしてコンピューティングだ
大きな成功をつかみたいなら、単に「成長する」だけでは足りない。
「スケールする」必要がある
グーグルの会議室のほとんどにはプロジェクターが二台ある。一つは他のオフィスとのビデオ会議や会議の記録を映すためのもの。もう一つはデータ用である。さまざまな選択肢や見解について議論する会議では、まずデータを見るところから始める。他の人を説得するのに「私が思うに……」という言い方はしない。「ちょっとこれを見てください」と言うのだ
リーダーがコントロールできるものがまだ一つだけある。社内のスケジュールだ。きわめて重要な意思決定を迫られたとき、リーダーとしての招集権限を使って定期的な会議を開くと、とても大きな意味のあるメッセージを送れる
透明性の具体例といえるのがOKRだ。OKRとは個々の社員の目標(Objectives、達成すべき戦略的目標)と主要な結果(Key Results、その目標の達成度を示す客観的指標)である。すべての社員が四半期ごとに、自らのOKRを更新してイントラネットで公開することになっており、他の同僚がどんな仕事をしているかが簡単にわかる
エリックは透明性に対するグーグルのアプローチを「上昇、告白、順守」モデルと呼ぶ。パイロットは緊急事態に陥ったとき、まず上昇せよ、と教わる。危険から逃れるのだ。次に告白、つまり管制塔と連絡をとり、自分がどのようなトラブル状態にあるかを説明する。最後に順守だ。管制塔にどうすればよいか指示されたら、そのとおりにやるのだ
リソースの七〇%をコアビジネスに、二〇%を成長プロダクトに、一〇%を新規プロジェクトに充てるのである
「世に出してから手直しする」。勝つのはこのプロセスを最も速く繰り返すことのできる企業だ
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『How Google Works 私たちの働き方とマネジメント』
エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル・著 ラリー・ペイジ・序文
日本経済新聞出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532319552
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◆目次◆
序文 ラリー・ペイジ
はじめに 最前列で学んだこと
文化 自分たちのスローガンを信じる
戦略 あなたの計画は間違っている
人材 採用は一番大切な仕事
意思決定 「コンセンサス」の本当の意味
コミュニケーション とびきり高性能のルータになれ
イノベーション 原始スープを生み出せ
おわりに 想像を超えるものを想像しよう
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