【中高年が嬉しい言葉1位】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062728672
本日の一冊は、博報堂「新しい大人文化研究所」所長、阪本節郎さんによるエルダービジネス考。
タイトルは、中高年のための生き方・アンチエイジングノウハウを思わせますが、中身のほとんどはマーケティング書。
同研究所の前身であるエルダービジネス推進室設立から約14年間、40代~60代を徹底調査・分析して得られたデータが紹介されており、現在の中高年マーケットの「現実」を知ることのできる書籍です。
メルマガの件名にも書いたことなので、先に触れておくと、今の40~60代に「成熟した」と言ってほめるのは正解ではありません。
同研究所の調査によると、40~60代が「言われて嬉しい言葉」の1位は、「若々しい」。次いで、2位「センスがいい」3位は「自然体」が続きます。
さっそく今日から、「センスがいいですね」「◯◯さんっていつも自然体ですよね」と言ってほめることにしましょう(笑)。
また、「あなたはシニアと呼ばれて自分のことだと思いますか」という調査をしたところ、「そう思う」と答えた50代は19%だったとか。
こういった意識の変化が、消費にも影響しており、本書には、その兆候と事例がいくつも載せられています。
高齢者文化ではなく「新しい大人文化」。
この変化を理解できる方が、今後のシニアビジネスを制するのかもしれません。
欲を言えば、もうちょっと緻密な調査・分析を期待したかったところですが、参考にはなると思います。
ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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アメリカでは、「シニア」という呼び名の代わりに、「50+(フィフティプラス)」という言い方が抵抗感がなくポピュラーになりつつあります。この「50+」は、全米最大の高齢者NPOの「AARP」が使い始めたのですが、シニアの当事者による会員組織だとこういう言葉使いが受け入れられるということです
日本で誰が最初にジーンズを若者のものにしたのでしょうか。それは1960年代後半の団塊世代、いまの60代とその前後の世代が若者の頃(中略)ジーンズはそもそも“若さ”と“反抗”を象徴
40~60代に“言われて嬉しい言葉”は何ですか、という調査をしました。その結果1位は「若々しい」、2位は「センスがいい」、そして3位は「自然体」でした。かつての中高年へのほめ言葉だった「成熟した」人と呼ばれて嬉しい人は少ない
なぜSMAPがこれだけ長続きするかといえば50代・60代の母親と30代の娘がファンだからです。嵐は40代・50代の母親と20代の娘がファンだと言われ、その人気は絶大です
現在の新しい商品としてどのようなものがあるかといえば、プレミアムビールやデジタル高級一眼レフカメラ、アンチエイジング化粧品などであり、これらは実は40~60代が中心的な購買層といえます。CMで話題となったピンクのクラウンは団塊世代に評判がいいと言われます。また、今第3次バイクブームと言われますが、それを担っているのもこの世代です
今ネットショッピング全体が右肩上がりの状況ですが、そのなかで60代が伸長のカギになり始めています
40~60代の情報源はテレビと新聞がダントツ
40代は今まで女性であれば、「主婦と母親」、男性であれば「サラリーマンと父親」という二つの顔を持っていました。しかしその40代が三つめの顔を持ち始めています(中略)男性では「ひとりの男性」であり続ける、女性では「ひとりの女性」であり続ける、という顔になります
退職金の使い方について聞いてみたところ、団塊を含む60代男性は退職金の17%を投資運用に回すと答えています
今後おカネをかけたいことは何ですか、と40~60代に聞くと、食べ歩き・ガーデニング・劇場での外国映画鑑賞・美術館博物館利用・劇場での日本映画鑑賞・美術鑑賞の順でその後にスポーツやドライブが来ます。何よりもまずはエンタテインメントのようです
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『50歳を超えたらもう年をとらない46の法則』阪本節郎・著 講談社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062728672
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◆目次◆
1.ジーンズの似合う大人になる
2.50代を過ぎたら歳をとらない、と思ってみる
3.これから人生最高のときを創ろうとする
4.「成熟した人」でなく「センスのある人」になる
5.「若々しくありたい」の先には「自分は若い」と思う、がある
6.「見た目」にこだわる
7.自分は結構イケていると思う
8.どこまでも女性を卒業しない
9.肩の力を抜いて自然体でいる
10.どこまでも年相応にならない また、そういう自分を変わり者だと思わない
ほか計46項目
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